二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 稲妻小説集【イナイレ図書館】 ( No.40 )
日時: 2011/04/06 19:58
名前: 向日葵 ◆g4BVQuXJmc (ID: H9DI71mW)
参照: 元・林檎だよ☆

♪partⅠ♪

此処は『生徒会室』。今日もこの教室からギャアギャア言い合う声が聞こえてくる。

稲妻生徒会三大名物、『大討論会』。今はこれの真最中で、こんな騒ぎになっているんだが…

「今年の学園祭では!!稲妻生徒会は『劇』をやる事に!!」

こんな大声で話しているのは、生徒会長の『円堂 守』。

え?何でこんな大声で叫んでるのかって?

理由は周りを見ればすぐに原因が見つかる。


「…また涼野と南雲は喧嘩か…」

「ああ言うのを『犬猿の仲』って言うよね」

「て言うか喧嘩なら外でやれ…」


最初の呆れた声で話し始めたのは、記録担当の『鬼道 有人』。

次の諺混じりの明るい声は、同じ記録係の『緑川 リュウジ』。

最後の低い声で迷惑気味に呟くのは、企画担当の『テレス・トルーエ』だ。

涼野と南雲の喧嘩は、学園でも有名になるほど凄い。ただ、生徒会のメンバーはもう慣れていて、放置出来るほどにまでなっていた。

ちなみに、この二人の喧嘩を止めるのは……


<バリィン!!!>


何処からか何かが割れる音がした。喧嘩中の二人は、その音にビクッと反応する。

そろりと後ろを向くと、10枚ほど割れた瓦の前に、一人の少女が、背筋をゆっくりと立てて、姿勢を正す。

ショートカットにした深緑ふかみどり色の髪を、オレンジ色のピンで前髪を止めた少女…『木野 秋』が、二人に向かって、にっこり微笑む。

まぁ二人にとって、その笑顔は『悪魔の笑い』に見えたが…


「二人共?次喧嘩したらどうなるかって…前言ってあったよね?」


秋は生徒会一のしっかり者だが、逆に言えば生徒会一怖い。

一瞬後、二人の鳩尾にパンチを食らわすと、円堂の元に歩み寄る。


「秋!ありがとな!」

「円堂君、あの二人喧嘩したらすぐに止めようね?」

「あ、あぁ分った…」


毎度の事ながら、秋は怒ると怖い。

今秋に何か言ったら、確実に骨の二、三本は折れるだろう。

生徒会室の中に居る者は、全員冷や汗をかいている事は言うまでも無いだろう。

そんなこんなで、稲妻生徒会は活動を始めるのであった。