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☆四話☆

「皆！紹介するよ！新しくサッカー部に入る、華歌　紅だ！！」
「円堂君、まだ入るって言ってませんよ…」

凄い勢いで話し始める円堂に、紅が思わず突っ込みを入れる。

「ヘンッ！女がサッカーなんて出来んのかよ」

そう言ったのはピンク色の髪に強面の少年…『染岡　竜伍』。

「あの…まだ入るって言って無いんですが…」

怖い顔で睨んでくる染岡にビビり、たじたじしている紅に、

「サッカーに、男も女も無いさ！」

と円堂が明るい調子で話す。

「とりあえず、実力を見せてくれないか？」
「その前に、皆さんの名前教えてくれませんか？」

どんどん話を進めていく円堂に、紅がストップをかける。円堂は「あ、忘れてた」と軽く言うが、それが円堂だ。


—　数分後　—

「よしっ…全員の名前、覚えました！」
「よっしゃぁ！！早速特訓だぁぁ！！」

おぉー！！とサッカー部の全員が叫ぶ。
だが紅の心の中では、何かが雲のように光を遮る。

（もう…皆を悲しませたくない…）

そんな紅の心を読んだのか、風丸が振り返る。
気付いた紅は、慌ててにっこり微笑みグラウンドへ向かう。

（…無理して無ければいいんだが…）

そんな事を考えている事に気付いた風丸は、ハッとなり、頭からその事を押し退け、練習に向かった。