鉛で出来た。 血なまぐさい塔 屍を踏んで立つ花 見下ろす影 見上げる残像と それを傍観、楽観視する人の世 誰にも気づかれず また目をそらす 嗚呼、なんと皮肉なことだろう 嗚呼、なんという悲哀だろう。 血なまぐさい爪 血なまぐさい体 —それに似合わぬ悲しや眼差し出された手 手を取る こぼれる小粒 跳ねる地 笑う