二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: NARUTO疾風伝 第二幕—常闇の蝶共— ( No.31 )
- 日時: 2011/06/06 21:04
- 名前: おぷゥ (ID: ohiIgZdM)
無羅達は、頂上にそびえたっていた塔へと入り込んでいた。
以外にも明るく、とても広い・・・・・・大型旅館のようだった。
「・・・・・・伝言、夜鐘から」
スッと物陰に隠れていたナルトとサクラに、天井に居た無羅が降り立ち耳打ちする。
「・・・・・・何人か、他国の忍が入り込んでる」
無羅が小さくそう呟いた。
「どこの忍ですか?」
サクラが、無羅にそう言った。無羅は「多分・・・抜け忍共・・・・・・」そういうと、サクラとナルトの肩に手を置いた。
バシッ
「「いったああああああああああああ!!!」」
思いっきり無羅は二人の肩を叩いたため、かなりの激痛が二人の体を通っただろう。二人は大声を出して転げる。
ボフンッ
それと同時に、二人の変化の術が解け元の姿に戻っていた。
ナルトは「なにすんだよ!!」と無羅を睨んだが、無羅は「ほら、もう必要ないから戦闘準備しなっ」とナルトに言い放ち自身も、術を解いた。
「・・・無羅さん」
サクラは叩かれた肩をさすりながら、立ち上がる。
ナルトも、ゆっくりと立ち上がってズカズカと無羅の先頭に立つ。
「んだよ、意味わかんねーの」
「・・・・!ちょっと待ちな」
「うわッっちょ!!」
バッと無羅はナルトの腕をつかんで引っ張った。
そして、ナルトが抗議の声をあげようとした瞬間・・・——!!
ドン
ドン ドン ドン
ガッ ガシャッ
ガラガラガッドゴオオオオオッ!!!!!!!!
天井から凄まじい轟音と共に、天井が崩れ落ちてきた。
煙が立ち込める中、天井を壊した本人の姿が見えてくる。
バッと3人は、その影から距離をとる。
「そう警戒なさらなくても・・・・・・、ですがあなた方のお連れ様が起こした事は、見逃すことはできませんゆえ」
煙が晴れた、そこには金髪の前髪を片側でけ結んだ、右目に包帯をつけている少女だった。綺麗な明るい着物を着て、左手には金棒。少し細身だが、銅で出来ているようだ。
少女は、ゆっくりと金棒を肩にかけ無羅に向き直る。
「某目の名は【一瞳】ツクシと申す、貴殿方の所業に牙を向けたまわる」
ダッと先に動いたのは一瞳だった、金棒をふりあげ手馴れた手つきで3人相手に軽々と金棒を扱っている。
ナルトは金棒の攻撃をギリギリでかわしながら、チャクラを練る。
「螺旋丸!!!」
チャクラの塊を一瞳に向けはなったが、軽々と一瞳はそれをよけた。
だが、その螺旋丸の後にサクラの豪腕が一瞳の頬を殴る!!
「!」
ドスッと一瞳は壁に叩きつけられる。
よろ・・・・・・とふらつきながら立ち上がった時、無羅が円型の自分の体ほどある武器を一瞳につきつける。
「・・・・・・【月輪牙】ゲツリンガ・・・!」
「!」
ギイイイイッ!!!
鉄と銅が重なりあう鈍い音が響いた。
無羅が押しこむ、金棒と一瞳にめがけて。
一瞳が金棒でそれに耐え切っていたが、歯軋りをしながら激しい形相になっていた。
「ぐ・・・・・・ぐぐぐ・・・」
唸る一瞳に、無羅が瞳を妖艶にギラつかせながら呟く。
「さっさとお偉いさんの居場所を吐きな、それとも・・・・・・このままその華奢な腕を折られたいか・・・!!」
マスクの下はきっと笑っていることだろう、サクラは加勢する気にもなれず足が震えていた。ナルトはクナイを握りしめ、その様子をただ呆然とながめていた。
一瞳は、一度腕の力を抜くと無羅の武器が壁に突き刺さるのをみはからい間から逃れた。
「・・・はぁ・・・っ・・・・はぁっ」
逃げ出した一瞳は息を切らしながらその場にたっていた。
ずいぶんと、力を使ったのだろう。
ガラガラ
無羅がにこっと笑いながら、壁から武器を抜く。
「武装遊女ったー、なかなかおもしろいもんだね」
「武装・・・遊女?」
サクラは一瞳に目をやる。彼女の着物の隙間からは古傷が見受けられる。 もちろん目もそのひとつだろう。
—使われなくなった遊女ってことね・・・・・・。
サクラは何もいわず眉を下げた。