二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: NARUTO疾風伝 ψ鉛雲の章 ( No.4 )
日時: 2011/04/09 14:51
名前: おぷゥ (ID: ohiIgZdM)


 「・・・・おい待て」
カカシが足を止め、そう言った。
 ナルト達も足をとめる。



 「どうしたんだってば…」
只ならぬ空気にナルトは戸惑った。



   シュッ!!

 サイは平然と巻物を広げ絵を描き始める。

   「何をするの…?」
サクラはサイの巻物を見た。
 



    バシュッ!!


 何かが巻物の中から飛び出る。
サクラは空を見つめた。

  (…鳥?)



    



 墨から生まれたのは、小さなツバメ



サイは、遥か空中を指さすとツバメはその方向に向かっていった。

  「…視線を感じますね」
サイはツバメを見届けるとカカシに呟いた。
 カカシはうなずきながら付け足す

 「視線どころか…殺気も四方八方から・・・・」


 「あらら、仮面してたから分かんなかった」
 
夜鐘が、カカシを見据え仮面をとった。
 敬語からずいぶんと崩れた口調になっている。

 仮面をとった彼は赤い髪をかきあげ、それに対比した蒼目をもっていた。



 日が暮れてしまう前に片づけなければと、彼は言う。

カカシはうなづき、ナルトは戦闘態勢をととのえ、サクラの表情は強張る。



   
  ヒュウウウウウウッッ



サイのツバメが勢いよくかえってきた。

 「おいで」

ヒュッ!!と巻物を広げる



    

   バシャッッ!!




 墨に還る鳥。

巻物から浮き出た文字を読み取り、口を開く。


「…ざっと二十から三十人、それなりに手練れのようです」

サイがそう呟くと夜鐘は全員の真ん中へと移動した。
  印を結びながら……
そして4人に

 「そこから動いたら…串刺しですよ」

と言った。

ナルト達は夜鐘を見ながら、困惑しているようだ。
(…何をする気だってば…)

ナルトはそう思い…声をあげようとした瞬間、

  「…ッ!!?」

 声を失った。

いや、ナルトだけではないカカシやサクラ、サイもそして……何十といる敵でさえも………。







周りには無数のクナイ…その先端は外向きに敵の方向へと向いていた。

4人を守るように全方位にクナイは張り巡らされている。




  「これは・・・・幻術?」
サクラはそう呟く
だが夜鐘は首をふり、印を結んでいた手を緩めた。

 「正真正銘の本物、・・・よってこれは忍術、方位針【ホウイシン】!!!」


 夜鐘の叫びと共に、クナイは敵の方へと飛んで行った。
物陰に隠れていた敵達はクナイをはじき、逃げ惑う


 だが、はじかれたクナイはそのまま地におちることはなく、まるで意思を持っているようにおきあがり再び敵に飛んで行った!


 「…何…だ…これは」
敵は青ざめ、そして無数の針の餌食になっていく
 

 「…悪ぃけど、この技アンタらの体にぶち込まれるまで止まんねェから…」

 にこりと夜鐘は笑い、その地獄絵図を見届けている。


「………」

カカシは(やっかいなのを貰ったな…)と綱手を少し恨んだ。