二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- それを悟るにはまだ早い ( No.3 )
- 日時: 2011/04/05 11:19
- 名前: 奔 ◆8wd9B3Rw1c (ID: WPWjN3c4)
/それを悟るにはまだ早い
「お、久しぶりやん」
快活そうな眼が、私をとらえた。こちらはばれないようにわざと隠れて——それこそ嫌がる晴矢を無理矢理茂みに突っ込んで——いたというのに、そんなことを露とも知らない彼女は手を振りながら笑顔で駆け寄ってくる。
彼女の言った通り、彼女と会うのはひどく久しぶりだ。一か月やそこらではないかもしれない。というのも、こちらが彼女に逢おうといわれて逃げ回っていただけなのだが。別に彼女のことは嫌いではない、けれどどうしても彼女といると調子が狂ってしまう。どこか不安定で、落ち着かない気持ちになる。それが嫌だった。なんだか、エイリア石に操られていた時のようで。
「ああ……久しぶりだな」
「そないなところに座り込んで、何しとるんや?」
さすがに高く雑草の生い茂る空き地に体を隠すように座り込むというのは不審がられるようで、近くまで走り寄ってきた彼女は不可解そうに眉をよせてまずそう尋ねてきた。はぐらかすような、曖昧な微苦笑が顔にかたどられていくのがわかった。
何事にも限らず、弁解するのは苦手だ。それこれも、こういう時に晴矢が茶々をいれてくるからで。頭を押さえつけていた手がふり払われ、ぐあっとかみつかれるような勢いで晴矢が顔を上げた。
「いきなりなんだよ風介?」
それとは裏腹に口調は冷静で、まあどうやら彼女から逃げ回っている私を責めるつもりはないらしい。いきなり雑草の合間から現れた晴矢を見て、彼女は目を丸くして笑い出す。むっと晴矢がそれに気分を害されたようで、彼女と会うたびに何度か目にした痴話喧嘩じみたものが始まる。さすがは大阪人というところなのか、彼女の迫力も中々だ。それにどちらかというと晴矢は勢いに任せてかみつくタイプなので、手慣れた彼女には到底かないそうにはない。
「……」
嫌なのだ。こう、はたから見れば仲良くしているように見える二人を見るのが。私が大抵街を出歩くのは晴矢と一緒にいる時で、お日さま園に彼女が訪ねてくる時は無論周りには晴矢を含めほかのみんながいる。
無性に、いらいらする。なぜ彼女は私を探しているのか、不定期に会いたがるのか。それはわからないし、わかりたくもない。けれども私と喋りにでもきたのなら、いちいち晴矢や他の皆の相手なんてしてやらなくていいのに。
「ん? どうしたんや、涼野。えらい不機嫌そうな顔して」
どうやらこのイラつきは、すっかり顔に出てしまっていたらしい。ふと彼女は晴矢との言い合いをやめてこちらを見て首をかしげたが、私が返事をすることはなかった。
( ああ、いらいらする )
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宿題やらなきゃ……絶賛現実逃避中の私ですよ。明日から学校とかくそったれ!
それはともかくガゼリカっていいと思うんです。マイナー?知ってる。
ガゼルは鈍感だから自分がリカのこと好きだとか気付かなくて、ひたすら苛々するんです。リカはガゼルのことが好きだから逢いに来るけど、中々会ってくれないから不安になって晴矢とばっか喋っちゃう、みたいな。
ガゼリカ←バンでもいいと思う。さらにそこにレアンちゃんが加われば最☆強。