二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】 紅瞳の少女 一話②うp! ( No.22 )
日時: 2011/04/11 22:26
名前: 姫梗 ◆CfaefuuTtY (ID: vLlTyC08)
参照: >>21の続き

「やる気満々…って事は、例の件は斎藤に任せたって事ですかィ?土方さん」


と———土方が呟いた瞬間、フスマの向こうで誰かが土方にそう言った。
土方は一瞬黙り込んだ後、勢い良く襖を開けて一言。

「盗み聞きとはいい度胸だな———総悟」
「いいじゃないですかィ、別に…俺に聞かれて困る事でもないでしょう」

総悟——そう呼ばれた彼、沖田は相変わらずの様子で言った。
真選組でも剣豪と知られる彼は、そんな風には思わせないユルい雰囲気を纏うが——

「ま、それの方が俺の仕事も減って万々歳ですけどねェ」
「テメェも行くに決まってんだろ、斎藤一人に任せらんねーだろが」
「あー、ウゼーな土方コノヤロー。頭打ってポックリ逝ってくんねーかな」

土方に対しての毒々しい毒舌も相変わらずだ。
しかし、それに毎回イライラさせられる…つまりは悩みの種である沖田に対して、土方も少なからず嫌悪を抱いてもおかしくない筈だが、その積み重ねが多すぎて、土方はすでに彼の毒舌には抗体ができているというのも事実である。

「逝くのはテメェだ馬鹿」
「いやいや、俺に構わず逝ってくだせェ。
 
 …アンタもそう思うだろィ————弥永」

って、どれだけ立ち聞きされてんだ。と、土方は反省しつつ、沖田が向いた方向を見た。
するとそこには、アジサイの花、いや…正しくはアジサイを這っているナメクジを、存在感なくただ黙って見ている青年が一人。しゃがみ込んでそれを見ていたが、話を振られた事により、面倒くさそうに頭をかきながら立ちあがった。

「沖田隊長…頼むから僕に振るのやめてくれません?」

そしてゆっくり目線を上げ、二人を見据えた後、ついでにと一言追加した。


「まぁ、結論からして———死んでください土方さん」
「テメェも斎藤についてって、総悟と並んで死んでこい」
「…僕馬鹿ってよく言われますけどね、貴方が大アホだって事位すぐわかりますよ。まぁ貴方の場合は人としての“大アホ”ですね」
「甘ェな、弥永。土方は本質的にも大アホだが…実の所、頭ん中は大アホ以下の鳥頭でさぁ」
「——分った、そこに並べ。俺が綺麗にテメェ等の腹斬ってやらぁ!」
「待ってくださいよ、とりあえず…僕って本当に斎藤隊長について行かなきゃなんですか?」
「あぁ、そうだ。今俺が決めたんだよ」
「「理不尽死ね」」
「一々声合わすんじゃねぇ!本気マジでたたっ斬るぞ!」


そんなこんなで————真選組の屯所内も騒がしくなってきたのである。
声的な意味と、そして“例の件”についての意味でも…