二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 52章 白い影 ( No.107 )
日時: 2011/05/03 18:06
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http:/ARUGRIZMU

「ゴチミル、サイコショック!」
「デスマス、怪しい風!」
現在イリスは、プラズマ団幹部のイエロと交戦中だった。
「デスマス、シャドーボール!」
デスマスはゴチミルの隙を突いて接近し、至近距離からシャドーボールを当てる。
「ゴチミル、しっぺ返し!」
しかしゴチミルもただではやられず、威力の上がっているしっぺ返しをデスマスにぶつける。
「くっ……鬼火だ!」
「守る!」
デスマスの放った鬼火は、守るにより防がれる。
「デスマス、連続で鬼火!」
イリスは何を思いついたのか、デスマスに鬼火を連発させる。
「守るを連続で使わせて、使えなくなったところを攻撃するって腹か? だったら浅はかだね。ゴチミル、サイコショックで打ち消せ!」
ゴチミルは念波のようなものを鬼火にぶつけ、次々と打ち消していく。
「……デスマス、怪しい風!」
とそこで、デスマスは鬼火の連射を止め、怪しい風を発生させる。そして
「!? これは……!」
デスマスの放った鬼火が、怪しい風により軌道が不規則になった。そのため四方八方からくる鬼火をゴチミルはモロに受ける。
「シャドーボール!」
そしてとどめに、デスマスは一際大きな黒球をゴチミルに向けて放つ。
「ゴチミル、未来予知!」
最後にゴチミルは何かをしたようだが、手遅れだったのか、シャドーボールの直撃を受け、戦闘不能となった。
「戻れ、ゴチミル。……次はお前だ、ダブラン!」
イエロが次に繰り出すのはダブラン。
「ダブラン、サイコショック!」
「怪しい風で打ち消せ!」
ダブランは念波を放つも、怪しい風でいとも簡単に消されてしまった。
「シャドーボールだ!」
デスマスは一気に決めるつもりか、やや大きめに黒球を作り出し、それをダブランに向けて放とうとする。しかし
「!? デスマス!」
デスマスはいきなり攻撃を受けたように地面に落ちた。
「一体何が……」
「未来予知さ」
イリスの疑問に、イエロが答える。
「ゴチミルがやられる前に使った技だよ。未来予知は時間差で相手を攻撃する技、今回はそれが良いタイミングで発動したんだよ。さて、岩石封じだ、ダブラン」
ダブランは地面に何かを念じる。その次の瞬間、地面が隆起し、デスマスの動きを封じる。
「雷だ」
そして、回りの電気をも利用してデスマスに雷を落とす。
「……戻ってくれ、デスマス」
イリスは戦闘不能となったデスマスをボールに戻す。
「あたしのダブランの雷は命中精度がどうも悪くてね。でも、岩石封じで動きを止めちまえば、いくらなんでも命中する」
手の内を明かしたということは、それだけイエロは余裕ということである。
「……出て来い、フタチマル!」
イリスの2番手はフタチマル。
「へえ、雷を覚えてるダブランに対して水タイプのフタチマルとは。随分と甘く見られているみたいだな……ダブラン、エナジーボール!」
ダブランは自分の正面に自然エネルギーを圧縮した球を作り出し、フタチマル目掛けて発射する。
「ホタチで弾き返せ!」
しかしフタチマルはそんなエナジーボールをものともせず、弾いてしまった。
「決めるぞ、フタチマル」
「はっ、調子に乗るなよ。ダブラン、岩石封じ!」
フタチマルが走りながらホタチを抜く中、ダブランは地面を隆起させ、岩石封じを放つ。
「水の誓!」
だが、フタチマルは水の誓で発生した水柱の勢いを利用し、飛び上がった。これはサンヨウシティで見せた技術の応用である。
「な!?」
「シェルブレード!」
フタチマルはそのまま落下のスピードも合わせてダブランを切り裂き、戦闘不能にする。
「ちっ、戻れダブラン」
これでイエロの残りポケモンは1体となった。
「あんましこいつは使いたくなかったんだけど、そうも言ってられないな。……エモンガ!」
イエロは仕方ないという様な表情をして、ボールからポケモンを出す。
「エモンガか……」
イリスは渋い顔をする。ライモンシティでカミツレと戦った時、随分と苦戦したからだ。
「エモンガ、エレキボール!」
渋い顔のイリスの事など構わず、エモンガは電撃の球を発射する。
「ホタチで弾いて水の誓!」
フタチマルはホタチを使ってエレキボールを弾き、水の誓を放つ。
「エモンガ、燕返し!」
しかしエモンガの素早さと柔軟さはかなりのもので、水柱をヒョイヒョイと避け、フタチマルに攻撃する。
「くっ、シェルブレード!」
「アイアンテール!」
イリスはエモンガが接近したのならただではやられまいとシェルブレードを指示したが、逆にそれが仇となり、エモンガのアイアンテールによってホタチは弾き飛ばされてしまった。
「しまった……!」
「エレキボール!」
ホタチを失い、無防備になったフタチマルに、エモンガはエレキボールを発射する。
「フタチマル!」
フタチマルはなんとか堪えたが、もう瀕死寸前だ。
「さあ、とどめだ。ワイルドボルト!」
エモンガは電撃をその身に纏い、物凄い気迫でフタチマルに向けて突っ込む。
「やばい……避けろフタチマル!」
イリスはそう指示するが、フタチマルは動けない。エモンガのワイルドボルトが決まると思ったその時
『!?』
エモンガが何かによって弾き飛ばされた。
「エモンガ!」
「一体、何が……?」
イリスとイエロが驚く中、フタチマルとエモンガの間に1つの白い影が現れる。
「!お、お前は……」
そこにいたのは
「チラーミィ!」
いつぞやのチラーミィだった。



今回はやっと書けたイリス対イエロのバトルです。イエロは今回の電気石の洞穴での作戦を仕切っている隊長的な立場という設定です。まあ、この時だけですが。そして今回は、あのときのチラーミィが登場しました。何故チラーミィがここに現れたのか、その謎は次回……でも分からないかもしれないです。と、とにかく、次回のイリス対イエロとのバトル、決着です。お楽しみに。