二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 番外編 旧ライモン遊園地の夜 前編 ( No.111 )
日時: 2011/05/05 02:36
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http:/ARUGRIZMU

今回はいつかあったライモンシティでのプラズマ団とのバトル。その中でのアカリ対イエロの知られざる戦いをここに記すつもりである。

「出て来て、アカシ」
アカリがとんぼ帰りによってフー(コジョンド)と入れ替えたのはアカシ(シャンデラ)だった。
「コジョンドは格闘タイプだからな、エスパータイプのゴチミルとはそう戦いたくないってか?」
挑発するようにイエロは言うが、アカリは全く動じず、アカシに指示を出す。
「アカシ、シャドーボール!」
アカシは4つもの黒球を作り出し、それを螺旋させながらゴチミルを包囲して攻撃する。
「ゴチミル、光の壁!」
しかしゴチミルもただやられるわけではなく、光の壁を瞬時に四方に張り、ダメージを軽減する。
「続けてサイケ光線!」
そして攻撃が止んだところで念波の光線を発射する。
「アカシ!」
サイケ光線はアカシに直撃し、結構なダメージを与えただろう。
「アカシ、弾ける炎!」
だがアカシは負けじと炎の塊を放つ。
「避けろゴチミル!」
ゴチミルはそれを紙一重でかわすが
「ああ? 火の粉が飛び火した……?」
炎の塊はゴチミルには当たらず地面に当たったが、そこから弾けてゴチミルに火の粉が襲い掛かったのだ。
「……ああ、そうか。弾ける炎はそういう技だったよな。名の通り炎が弾けるってわけだ」
納得したようなイエロ。気付いたのは良いが、ちょっと遅い。もしかしてあまり頭がよろしくないのだろうか。
「さて、そんじゃ行くぜ。ゴチミル、目覚めるパワー!」
ゴチミルは土色の球を無数に浮かべ、それをアカシに向けて乱射する。
「アカシ、瞑想」
しかし直前でアカシは瞑想し、効果抜群だが耐え切った。
「弾ける炎です」
そしてすかさず弾ける炎を撃ち、ゴチミルを戦闘不能にする。
「ちっ、戻れゴチミル。……かなり強いじゃねえか、あんた。よかったらプラズマ団にでも入らないか? あんたなら幹部クラスにはなれると思うぜ?」
と半ば、というか10割冗談でイエロは言うが
「私はプラズマ団とはポケモンを略奪し、人間とポケモンを切り離すのが目的の集団と聞きました。実際に戦って、それを実感しました。私はポケモンと一緒に居たいです。ですから、私はプラズマ団には入れませんし、むしろ撲滅すべきだと思います」
と、真面目に返答する。
「ちぇ、ジョークの通じねえ奴だ。あの頑固なバイオのジイさんにしたって、ノリツッコミくらいは出来るってのによ……まあいいか、バトルに戻ろう。出て来い、ダブラン」
イエロは話が終わると(どうでもいい話だったが)分割ポケモンのダブランを繰り出した。
「ダブラン、サイコショック」
ダブランは視認し難い念波をアカシに向けて放つ。
「アカシ、祟り目」
しかしアカシも同じく視認し難い黒っぽいエネルギーを放射する。なんかアカシの頭(?)の上に禍々しい目玉が見えるが。
「ふん、ならこれはどうだ? 雷!」
ダブランは激しい雷をアカシに落とす。
「アカシ、避けて」
もちろんアカシはこれを避けようとするが、突如異変が起こる。
「!? アカシ!」
アカシが倒れこんだのだ。まるでどこからか攻撃を受けたように。
そうこうしているうちに、雷がアカシに落ち、先頭不能ではないものの、かなりのダメージを受け、麻痺状態にもなった。
「今のは、一体……?」
驚くアカリに、イエロはニヤニヤと笑いながら口を開く。
「今のはゴチミルがやられ間際に使用した未来予知だ」
「未来予知? でも、そんな指示はありませんでしたよ。指示無しでポケモンが攻撃するなど……」
「はっ。あたしのゴチミルは結構凄い奴なのさ。あたしとゴチミルはテレパシーで繋がっていて、技名を伝えずとも思うだけで指示が出せる……まあ、それも言うほど簡単なわけじゃないし、そんなに連発は出来ないんだけどな」
だからやられ間際の未来予知に使ったんだ。と言うイエロ。
「……アカシ、大丈夫ですか?」
アカリは倒れているアカシに呼びかける。しかし、アカシは起き上がらない。戦闘不能ではないので、起き上がれるはずだが。
「アカシ……!?」
突如、アカシは勢いよく起き上がる。しかしアカシの炎は最初の頃より激しく燃え盛っており、大ダメージを受けたような感じではない。むしろ
「なんだあ? 随分と元気になったけど、狂ったか?」
ややおちゃらけて言うイエロだが、その顔には熱のせいだけでない汗が出ていた。
「……確かに、発狂と言えば発狂ですね……」
アカリは冷静に見えるが、冷静さを欠かないように必死で気持ちを落ち着けている様にも見える。
「こうなってしまったら、アカシには手が付けられません」
そこからのアカシは、ただひたすらに炎を放つだけだった。ダブランは何とかそれを凌ぐが、それでも完全に避けきることなど不可能だった。やがて、アカシはスイッチが切れたように倒れこむ。先頭不能というより、ただ疲れたという感だ。
「ありがとうございます、アカシ。ゆっくり休んでてください」
アカリはアカシをボールに戻す。
「いや参った。そのシャンデラ恐ろしいぜ。あんなバンバン炎乱射するからよー危うくこっちまで燃えるとこだったぜ」
イエロが少し焦げた髪の毛を弄りながら、そう言う。
「……アカシは少し、情緒不安定な所がありましてね」
「ふうん。ま、そんなとこだろ。それと、早くポケモンを出しな。こっちは早くバトルを続行したいんだ」
「言われずとも、そのつもりです。出て来て、フー」
アカリは次にフーを繰り出す。



やっとこさ書けました、番外その3。今回は黒影さんの投稿してくださったオリキャラ、アカリが主役です。イエロのポケモンがこの前明らかになったので、書く事が出来ました。そう、僕はイエロ対イリスの戦いが終わったらこれを書きたかったんですよ。それはそうと、イエロのポケモンの技がイリスと戦った時と変わっていることに気付いているでしょうか? これはプラズマ団も日々訓練していて、ポケモンを成長させているということなんです。プラズマ団も頑張っているんです。さて長くなりましたが、次回もアカリ対イエロの戦いです。お楽しみに。