二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 68章 イリス対ザキ ( No.133 )
- 日時: 2011/05/18 23:25
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
「モンメン、葉っぱカッター!」
モンメンはチラーミィが突っ込んでくるのに対し、葉っぱカッターで牽制する。
「避けるの無理そうだな……チラーミィ、叩き落せ!」
チラーミィは向かって来る葉っぱを避けず、硬化させた尻尾で叩き落していく。
「隙だらけだぜ。葉っぱカッター!」
モンメンはチラーミィが葉っぱを叩き落している隙に、再度葉っぱカッターを放つ。
「チラーミィ!」
「休ませないぜ。毒の粉!」
さらにモンメンは、素早い動きでチラーミィに接近し、毒の粉を浴びせる。
「特性、悪戯心か。チラーミィ、くすぐる!」
「避けろ」
チラーミィは接近してきたモンメンをくすぐろうとするが、モンメンは後ろに下がって回避した。
「もう一度くすぐる!」
だがチラーミィは諦めず、今度は自分から接近してくすぐろうとする。
「一生やってろ。アンコール」
しかしここで、モンメンの特性悪戯心によりモンメンの方が速くなり、アンコールをした。
「アンコール……?」
「知らないのか。アンコールを受けたポケモンは、しばらくの間同じ技しか使えなくなるんだよ」
つまりそれは、チラーミィはしばらくの間、くすぐるしか使えないということ。
「そして、その程度なら容易にかわせる」
チラーミィが連続で使用するくすぐるを、モンメンはかわし続ける。
「うわぁ。兄さん手加減全くしてない……」
審判役のミキは、2人のバトルを半ば観戦状態なのだが、まあ審判なんて特にやることはないものだ。
「師匠、大丈夫かな……?」
ミキはこのバトル、ザキよりもイリスに勝ってほしいようだ。それもそのはず、シスコン兄貴の傍にずっといるなんてことは、耐え難いものなのだから。
「決めるぞモンメン、目覚めるパワー!」
モンメンは自分の周りに茶色の球を浮かべ、それをチラーミィ目掛けて放つ。
「チラーミィ!」
この目覚めるパワーは格闘タイプ。つまりノーマルタイプのチラーミィには効果抜群なわけで、戦闘不能となった。
「戻ってくれ、チラーミィ」
「はっ。大したことないな、お前。そんなんで俺に挑もうなんて、10世紀早いぜ」
いや、挑んできたのはあんただろ。とつっこみそうになる衝動を押さえ、イリスは新たなポケモンを出す。
「出て来い、ワシボン」
モンメンは草タイプなので、飛行タイプが弱点。そのためイリスはワシボンを出した。
「弱点で攻めれば勝てるとでも思ってんのか?」
「まさか。ワシボン、ビルドアップから燕返し!」
ワシボンは初っ端からお得意の繋げ技で、モンメンを攻撃する。
「くっ、葉っぱカッター!」
モンメンはギリギリのところで葉っぱカッターを放つが、ワシボンには手傷程度しか与えられず、戦闘不能となった。
「戻れモンメン。次はお前だ、ランプラー!」
ザキは2体目に、ランプポケモンのランプラーを繰り出す。
「ランプラーか。僕の好きなポケモンですよ」
「お前に好かれても嬉しくない。ランプラー、炎の渦」
ランプラーはワシボンを炎の渦で取り囲む。
「エアスラッシュで切り裂け!」
指示通り、ワシボンはエアスラッシュで炎の渦を切り裂こうとするが、無駄だった。
「ニトロチャージだ!」
突如、炎の渦の外からランプラーが炎を纏って突撃してきた。いきなりだったため、ワシボンは避けられず、その攻撃を受けた。
「逃がすな! エアスラッシュ!」
ランプラーの突撃方向に向かって空気の刃を放ってみるが、手応えはない。はずれのようだ。
「もう一度ニトロチャージ!」
ランプラーはまたも炎を纏って突撃してくる。どうやら炎の渦で壁を作り、死角から攻撃する作戦らしい。
「同じ手には引っ掛かりませんよ。ビルドアップ!」
この作戦はフキヨセジムで既に経験しているため、イリスにとってはそんなに苦ではなく、たった1度食らっただけで見切ってしまい、対応している。
「ニトロチャージだ!」
「ビルドアップ!」
ランプラーが炎を纏って突撃してくるのに対し、ワシボンはビルドアップで防御する。
「ニトロチャージ!」
「しつこいですね。ビルドアップ!」
ワシボンはビルドアップしてニトロチャージに備えるが、攻撃が来ない。そしていきなり、炎の渦が消え、ランプラーが姿を現す。
「ワシボン、シャドークロー!」
ビルドアップで上がった攻撃力に、ワシボンの攻撃力。さらには弱点を突く攻撃なので、もしランプラーがこの攻撃を受ければ、戦闘不能は免れないだろう。しかし
「ランプラー、クリアスモッグ」
ランプラーはいかにも清潔そうな煙を出し、ワシボンを覆っていく。そしてワシボンはというと、今までビルドアップで増強した筋肉がなくなってしまったのか、力強さがなくなっている。
「これは……!?」
「クリアスモッグは、相手の能力変化を元に戻す技だ。お前がコツコツ溜めてた攻防も、全部おじゃんになったんだよ」
ザキは勝ち誇るように言う。
「決めるぞ。オーバーヒート!」
ここでランプラーは、全身の火力を全て使っての業火を発射、いや放出した。
「ワシボン……!」
そしてワシボンは、そのオーバーヒートに向かって突っ込んでゆく。
イリス対ザキのバトル、始まりました。今回のバトルは4対4という中途半端な数で、恐らくあと2回は続きます。シスコン兄貴のバトルがあと2回続きます。まあ、それはさておいて、次回もバトルです。お楽しみに。