二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 83章 最強の男と最強の双子 ( No.163 )
日時: 2011/05/31 22:30
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)

「出て来い、シンボラー!」
プラズマ団幹部のレンジは、いきなりポケモンを繰り出してきた。
「……戦え、ってことかな?」
「無論だ」
レンジはニヤニヤと言う。まるで、イリスとのバトルを楽しみにしていたように。
「はあ、まあ仕方ないよね。出て来てくれ、チラーミィ」
シンボラーは素早いポケモンなので、こちらも素早さの高いチラーミィを繰り出す。
「チラーミィか。たしかイエロの奴が、どうこう騒いでたな」
それを聞いてイリスは、電気石の洞穴での戦いを思い出す。確かあの時は、チラーミィに助けられたな、と。
「さーて、話もそこそこにして、始めるか。シンボラー、サイケ光線!」
シンボラーは頭の飾り(?)についてある眼のようなものから、念波の光線を放つ。
「避けろチラーミィ、スイープビンタ!」
チラーミィはサイケ光線をひらりとかわし、尻尾を硬化させてシンボラーを攻撃する。
「やるじゃねえか。シンボラー、原始の力」
シンボラーは地面に何かを念じる。すると、地面から無数の岩石が浮かび、チラーミィに飛来していく。
「チラーミィ、スイープビンタ!」
しかしチラーミィはそれをスイープビンタでことごとく破壊していく。
「アイアンテール!」
そしてシンボラーに接近すると、鋼鉄のように硬化させた尻尾をシンボラーに叩きつける。
「怯むなシンボラー! エアカッター!」
アイアンテールの直撃を受けたにもかかわらず、シンボラーはすぐに体勢を立て直して空気の刃を放つ。
「続けてチャージビームだ!」
さらに体内の電気を凝縮させた光線をも放つ。これで戦闘不能にはならないだろうが、かなりのダメージを負ったはずである。
「ぐぅ、チラーミィ……」
砂煙舞う中、チラーミィはなんとか立っていた。
「ほう。まだ立つか。ならこれで決めてやるよ。シンボラー、サイケ光線!」
シンボラーはチャージビームの効果で威力の上がっているサイケ光線を
放つ。
「チラーミィ、草結び!」
しかしその直前、シンボラーは地面から生えてきた草に絡まれ、身動きが取れなくなる。
「な!? 草結びだと!?」
驚くのも無理はない。草結びは相手が重いほどに威力を増す技。シンボラーの体重はそんなに重くない。だから普通は使わないのだ。
「決めるぞチラーミィ。アイアンテール!」
チラーミィは勢いよく飛び上がり、回転しながら鋼鉄の尻尾をシンボラーに叩きつけ、戦闘不能にするのだった。

「ツンベアー、冷凍ビーム」
「モロバレル、エナジーボール」
ルーのツンベアーの冷凍ビームと、リンのモロバレルのエナジーボールが、チェレンとミキのポケモンに襲い掛かる。
「オーベム、サイコキネシス」
「コジョフー、飛び蹴り!」
しかしオーベムがそれらを念動力で止め、その間にコジョフーが飛び蹴りを放つ。
「やるね、君達も。ツンベアー、ビルドアップ!」
「やるわね、あなたたちも。モロバレル、成長!」
ツンベアーはビルドアップし、筋肉を増強する。モロバレルは成長し、自らの能力を高める。
「ツンベアー、切り裂く!」
「モロバレル、のしかかり!」
そしてツンベアーは爪を鋭くしてこちらに特攻し、モロバレルは大きくジャンプして、こちらを押し潰すかのように落下してくる。
「オーベム、思念の頭突き」
オーベムは落下してくるモロバレルに対し、真っ向から向かっていった。思念を集中させた頭を突き出し、モロバレルの根っこ(足というべきか?)と衝突し、吹っ飛ばす。
「コジョフー、当て身投げ!」
コジョフーは突っ込んで来るツンベアーの攻撃を受けはしたが、その力を利用し、ツンベアーを前方にぶん投げた。
「オーベム、シャドーボール!」
「コジョフー、スピードスター!」
そして2匹は、追撃にとそれぞれ攻撃を繰り出す。
「うぅ、ツンベアー。……思ったよりも強い……」
「あぅ、モロバレル。……想像してたよりも強い……」
どうやらチェレンとミキの強さは、この2人からしたら想定外だったようだ。
「これでも各地のジムを回ってるんだ。それなりに鍛えられているはずだ。オーベム、サイコキネシス!」
「へえ、そうなの。モロバレル、ヘドロ爆弾!」
サイコキネシスとヘドロ爆弾がぶつかり合い、爆発し合う。
「一応、毎日師匠から特訓されてるし、講義だって受けてるからね。結構鍛えられているはずだよ。コジョフー、ドレインパンチ!」
「師匠って、あの英雄さんの。どうりで強いわけだ。ツンベアー、気合パンチ!」
エネルギーが渦巻いているようなコジョフーのドレインパンチと、気合を練り、凝縮させたツンベアーの気合パンチが、ぶつかり合い、互いに威力が相殺される。
「コジョフー、飛び蹴り!」
コジョフーはツンベアーに向かって走り出す。
「迎え撃つよツンベアー。切り裂く攻撃!」
「援護するよモロバレル。ヘドロ爆弾!」
ツンベアーは鋭い爪を構えて迎撃の態勢を取り、モロバレルはヘドロ爆弾を放ってコジョフーを牽制する。
「行って、コジョフー!」
そしてコジョフーは飛び上がる。



ついに来ました、プラズマ団幹部、レンジとのバトル。レンジは1番最初に出て来たプラズマ団幹部なのですが、戦うのは最後になってしまいました。まあ、そういう風にしたんですけどね。さて次回もイリス対レンジとチェレン&ミキ対ルー&リンのバトルです。お楽しみに。