二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 85章 砂塵と防塵 ( No.165 )
- 日時: 2011/06/01 23:48
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
「ワシボン、ビルドアップ!」
ワシボンの取ったストーンエッジの対処法は、簡単に言って防御であった。ビルドアップで防御力を高め、ストーンエッジの威力を弱めたのだ。
「だが、俺のローブシンのストーンエッジの威力は半端ないぜ? ビルドアップ1回くらいでどうこうできるモンじゃねえよ」
レンジはそう言うが、実際その通りだった。ワシボンは防御力を高めたものの、ストーンエッジの直撃を受けてボロボロである。
「さっさと決めるぞローブシン。マッハパンチ!」
するとローブシンは、今までの動きの鈍さが嘘のようなスピードでワシボンに接近し、その拳を振り抜く。
「ワシボン、燕返し!」
しかしワシボンはその拳に対し、自らの翼をぶつけることによって威力を相殺した。さらにもう片方の翼でローブシンを切り裂き、ダメージも与えることが出来た。
「さらにシャドークロー!」
ワシボンは影の爪を作り出し、またもやローブシンを切り裂く。
「ビルドアップで攻撃も強化されてるから、結構効くだろ?」
「ハッ、この程度屁でもねえよ。ローブシン、なし崩し!」
ローブシンはここで、手に持つ2つのコンクリートの柱を振り回し、ワシボンを攻撃してきた。
「なし崩しはこちらの能力変化に関係なく攻撃する技、か。厄介だな。ワシボン、エアスラッシュ!」
ワシボンはコンクリートを振り回している筋肉の塊から一旦距離を取り、空気の刃を放つ。
「ぬぅ、ローブシン!」
ローブシンは今までで1番効いているようで、その場に片膝をついた。
「そうか。ローブシンは防御は高めだけど、特防は低いんだ。だからエアスラッシュが効いていたのか」
そして、それならチラーミィの攻撃が効かなかったことにも説明がつく。
「よし、それならワシボン、エアスラッシュだ!」
ワシボンは再度空気の刃をローブシンに放つ。
「何度も同じ技が通用すると思ってんなよ。ローブシン、ストーンエッジ!」
しかしローブシンも、尖った岩を無数に発射する。
エアスラッシュのストーンエッジ。2つの攻撃は互いにぶつかり合うこともなく、それぞれのターゲットに向かっていく。
ローブシンは空気の刃に切り裂かれ、ワシボンには無数の岩が突き刺さった。そして、お互いその場に崩れ落ちた。
「フリージオ、冷凍ビーム!」
「マラカッチ、花びらの舞い!」
フリージオは口のうような部位から氷の光線を発射し、マラカッチは頭の花から無数の花弁を発射する。
「ギガイアス、パワージェム!」
ギガイアスは、煌く宝石のようなものを無数に発射し、フリージオの冷凍ビームとマラカッチの花びらの舞を防いでいる。
「バルチャイ、エアスラッシュ!」
そしてバルチャイは空気の刃を放ち、マラカッチを攻撃する。
「援護だフリージオ。氷のつぶて」
「反撃よマラカッチ。ミサイル針」
「ギガイアス、ストーンエッジだ!」
ギガイアスは無数の尖った岩を放ち、氷のつぶてとミサイル針を相殺する。
「バルチャイ、鋼の翼!」
そしてその間、バルチャイはフリージオに接近し、鋼の翼を食らわせる。
「なるほど、そっちの眼鏡の人が後衛から援護。そっちの小さい女の子が前衛で攻撃というわけだね。うまいコンビネーションじゃないか」
なるほど、そっちの眼鏡の人が後衛から援護。そっちの小さい女の子が前衛で攻撃というわけね。うまいコンビネーションじゃないの」
「それはどうも。ギガイアス、パワージェム!」
またもギガイアスは煌く宝石を発射する。
「でも、タネが割れたら対策は出来るよ。フリージオ、溶ける」
「でも、タネが割れたら対策は出来るわ。マラカッチ、コットンガード」
フリージオは溶けるで、マラカッチはコットンガードでギガイアスのパワージェムを防ぐ。
「コットンガードでパワージェムを防ぐなんて……」
どうやら、あのコットンガードはただのコットンガードではないようだ。
「さて、それじゃあ行くよ。フリージオ、辻斬り!」
「さあ、それじゃあ行くよ。マラカッチ、ニードルアーム!」
フリージオとマラカッチは、既に接近してきているバルチャイに攻撃を加える。まずフリージオがすれ違い様に切り裂き、次にマラカッチが棘の付いた腕を叩きつける。
「バルチャイ!」
「まだだよ。フリージオ、氷のつぶて!」
「まだよ。マラカッチ、ミサイル針!」
フリージオとマラカッチは追い討ちのように攻撃を加えてくる。だがその時
「ギガイアス、砂嵐!」
どこからか、猛烈な砂嵐が巻き起こる。そのお陰で、フリージオとマラカッチの動きが鈍り、バルチャイは一旦体勢を立て直すことが出来た。
「砂嵐なんて、味方もやられるような技をよく使うよ」
「砂嵐なんて、味方もやられるような技をよく使うわ」
「やられたりはしないよ」
チェレンはルーとリンの言葉に反論する。
「見てご覧」
そう言ってチェレンはバルチャイを見る。
「このバルチャイの特性は防塵。天候によるダメージを受けないんだよ」
どうやらチェレンはそれが分かっていて、砂嵐を発動したようだ。
「さて、それじゃあイリスの弟子の実力、見せてもらおうか」
「……臨むところですよ」
古代の城でのバトルは、もうすぐ決着である。
思ったほど古代の城のバトルが長引いてしまいましたが、あと1回で終わりそうです。ああでも、イリスとレンジのバトルはもうちょっとちゃんと書きたいから、あと2回になるかな? まあ、そんなわけで次回も似たり寄ったりの話になりますね。お楽しみに。