二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 90章 サブウェイマスター ノボリ・クダリ ( No.200 )
- 日時: 2011/06/15 23:14
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
「では始めましょう。使用ポケモンは1人3体、2対2のマルチバトルですから、各チーム6体となります」
バトルサブウェイにて、イリスとミキはサブウェイマスターことノボリ・クダリとのバトルを開始しようとしていた。
「行きなさい、ギギギアル」
「行って、ギギギアル」
ノボリとクダリはどちらも歯車ポケモンのギギギアルを繰り出す。
「ギギギアルは鋼タイプ……だったらこいつだ。出て来い、ズルッグ!」
イリスは鋼に有利な格闘タイプを持つズルッグを繰り出す。
「出て来て、モグリュー!」
ミキも同じ考えで、地面タイプのモグリューを繰り出す。
「ズルッグにモグリュー……良く鍛えられていますね」
ノボリはイリスとミキのポケモンを見て、称賛の言葉を投げ掛ける。
「それはどうも。……ズルッグ、炎のパンチ!」
ズルッグは炎を纏った拳を構え、ギギギアルに向かって走り出す。
「ギギギアル、ギアチェンジです」
ギギギアルは自らの歯車を高速回転させ、その1つをどこからか出現した歯車と入れ替える。ちなみに取り替えた歯車は消滅した。
「! 速い!」
ギアチェンジを行ったギギギアルのスピードはかなり速く、ズルッグの炎のパンチをあっさりとかわす。
「ギギギアル、10万ボルト」
もう一度攻撃しようかと思っている矢先、クダリのギギギアルがズルッグに超高圧電流をを流す。
「ズルッグ!」
10万ボルトの直撃を受けたズルッグはなんとか持ち堪えたが、瀕死寸前の麻痺状態で満身創痍だ。
「モグリュー、メタルクロー!」
「ギギギアル、岩砕きです」
モグリューも攻撃を仕掛けるが、ノボリのギギギアルによって返り討ちにあう。
「ギギギアル、ラスターカノン」
クダリのギギギアルはズルッグが動けないのを良い事に、ラスターカノンを発射する。
「ぐ……戻れ、ズルッグ」
イリスは苦々しい顔で戦闘不能となったズルッグをボールに戻す。
「ギギギアル、ギアソーサーです」
ノボリのギギギアルは体(?)のどこかから小さな歯車を2つ射出し、モグリューを切り裂く。
「モグリュー!」
急所に当たったらしく、モグリューはそれで戦闘不能になる。
「次はこいつだ。出て来い、ワシボン!」
「戻ってモグリュー。……出て来て、イシズマイ!」
2人とものポケモンは戦闘不能になったので、イリスはワシボン、ミキはイシズマイをそれぞれ繰り出す。
「ギギギアルに不利なポケモンを選びましたか。それにどんな意図が隠されているのかは分かりかねますが、まあ良しとしましょう。ギギギアル、ギアソーサーです」
「ギギギアル、金属音」
ノボリのギギギアルは2つの歯車を射出。クダリのギギギアルはそれを避けさせないために金属音で動きを鈍らせる。
「避けろワシボン!」
「イシズマイ、耐えて!」
ワシボンは向かい来る歯車をかわし、イシズマイは耐える。
「ワシボン、エアスラッシュ!」
「イシズマイ、カウンター!」
そしてワシボンは空気の刃を放ち、イシズマイはギギギアルに接近してカウンターを放つ。
「なるほど、そういうことですか。発想は良いですが、知識不足ですね。鋼タイプは一般的に素早さの低さが目立ちますが、ギギギアルの素早さはむしろ速いほうです。ギギギアル、ギアチェンジ」
ノボリのギギギアルはまたも歯車の入れ替えを行い、2匹の攻撃をかわす。
「ギギギアル、10万ボルト」
クダリのギギギアルは高圧電流を放射し、ワシボンを攻撃する。
「ワシボン!」
ワシボンは今の攻撃で戦闘不能。イリスはワシボンをボールに戻す。
「ギギギアル、岩砕きです」
クダリのギギギアルはイシズマイに接近、岩をも砕く勢いで歯車をぶつける。
「イシズマイ!」
今のでイシズマイも戦闘不能。ミキはイシズマイをボールに戻す。
「まさか、ここまで強いとは……!」
イリスはこれでも様々な修羅場を潜り抜けて来た。なので勝てるかは分からないとは言えど、こうも一方的だとは思わなかった。
「出て来い、フタチマル!」
「行って、シキジカ!」
イリスとミキは最後のポケモン、フタチマルとシキジカを繰り出す。
「フタチマル、シェルブレード!」
「シキジカ、エナジーボール!」
フタチマルは両手にホタチを構え、ギギギアルに特攻。シキジカは自然の力を凝縮した弾を発射する。
「良い攻撃ですが、私たちのギギギアルを倒すのには不十分ですね。……クダリ、そろそろ決めましょう」
「うん。ギギギアル、金属音」
クダリのギギギアルは金属音を発するが、その程度ではフタチマルは止まらない。しかしクダリの狙いはフタチマルの動きを止めることではなく、2匹の特防を下げることだった。
「ギギギアル、ギガインパクトです!」
「ギギギアル、破壊光線!」
ノボリのギギギアルは突っ込んで来るフタチマルに突撃し、クダリのギギギアルは向かって来るエナジーボールをも巻き込んでの極太の光線を発射する。
『!?』
イリスとミキが驚いたのは同時だった。
ノボリのギギギアルはフタチマルを吹き飛ばし、クダリのギギギアルが放った光線はシキジカを貫いた。
2匹とも、戦闘不能である。
「そんな……」
「こうも一方的に……」
イリスとミキは驚愕と絶望に目を見開いている。
「これで分かった?」
「これこそが、私たちサブウェイマスターの実力です」
ノボリとクダリの声は、サブウェイの振動音にかき消されることなく、2人の脳裏に刻まれた。
サブウェイマスターとのバトル、ついに書きました。個人的にノボリとクダリは好き方です。そして今回はイリスボロ負けパート2です。しかも今回はミキもです。ですが今のイリスはこのくらいではへこたれません、次回はバトルサブウェイで猛特訓です。では次回もお楽しみに。