二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 92章 進化前後 ( No.207 )
日時: 2011/06/17 16:48
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)

「デスマス、シャドーボール!」
「シャンデラ、シャドーボールです!」
デスマスとシャンデラは互いに黒球を発射し、相殺し合う。
「怪しい風!」
だがデスマスはその後すぐに切り替えし、妖気を含んだ風を発生させる。
「シャンデラ、火炎放射」
シャンデラは火炎放射を放つが、怪しい風の壁で防がれてしまう。
「ふむ、中々」
しかしノボリは値踏みするようにデスマスを見るだけで、全く動揺しない。
「シャンデラ、テレキネシスです」
シャンデラは念動力でデスマスを浮かび上がらせ(元から浮いているが、身動きは取り難くなった)攻撃が必中するようにするが
「デスマス、サイコキネシス!」
デスマスもテレキネシスとは別の種類の念動力を放ち、テレキネシスを打ち消す。
「ほう、そう来ましたか」
だがやはりノボリの表情に焦りは見られない。むしろ余裕たっぷりだ。
「デスマス、シャドーボール!」
デスマスは今まで最高2つまでしか発射出来なかったシャドーボールを、今では最高4つまで発射出来るようになった。
「シャンデラ、煉獄です」
しかしシャンデラは冷静で、体(目のある部分)を囲んでいる4つの炎から地獄の業火を4つ放ち、向かい来るシャドーボールを全て相殺する。
「そしてシャドーボール!」
さらにこちらもシャドーボールを発射し、一気に畳み掛けてくる。
「デスマス、鬼火」
デスマスは鬼火で盾を作り、シャンデラの黒球を防ぐ。
「そろそろ決めるか……デスマス、サイコキネシス」
黒球を全て防ぐとデスマスは念動力を発し、シャンデラの動きを封じる。
「良い考えですが、甘いですね。シャンデラのテレキネシスはデスマスのサイコキネシスで相殺されましたが、その逆もまた然り。シャンデラ、テレキネシス」
言うとシャンデラも念動力を発し、サイコキネシスを打ち消しに掛かる。
「デスマス、怪しい風!」
しかしここでデスマスは怪しい風を発生させ、シャンデラの体力を少しずつ削っていく。
「妖気の含まれるこの風に当たっている限り、念動力なんてオカルトチックな技は使えませんよ」
イリスは言う。確かにシャンデラは怪しい風の影響でうまく念動力を扱えないでいる。
「とどめだデスマス。シャドーボール!」
デスマスは怪しい風が吹き荒ぶ中、4つの黒球を放つ。それぞれの黒球は吹き荒れる風に流され、不規則な動きでシャンデラを襲う。しかも怪しい風の妖気と風による加速も加わり、4つ全てがシャンデラにヒットする頃には、シャンデラは戦闘不能になっていた。
「戻りなさい、シャンデラ。……ここに来るまでに、随分と強くなられたようですね」
ノボリはシャンデラをボールに戻しつつ言う。
「では次はこのポケモンです。出て来なさい、デンチュラ!」
ノボリが2番手に出すポケモンは、電気蜘蛛ポケモンのデンチュラだ。
「……戻れ、デスマス」
イリスはさきほどの戦いでもほぼノーダメージのデスマスを戻す。
「デスマスは連続攻撃で疲労してますからね、交代させて3体目に臨みますよ。そして僕の3体目は、バチュル!」
イリスはノボリのデンチュラに対し、進化前のバチュルで挑む。
「……確かに進化後と進化前、どちらが強いとは一概には決めつける事は出来ませんが、それでもいささか型破りですね……」
ノボリは疑念の顔となる。
「特に大した意味なんてないですよ。ただ進化後には進化前で挑みたいってだけで」
「左様で御座いますか……デンチュラ、毒突き」
デンチュラは物凄い瞬発力でバチュルに接近すると、毒の染み込んだ腕(爪?)を突き出す。
「かわせバチュル。切り裂く攻撃」
バチュルは毒突きをかわすと今度はこちらから接近して、その爪でデンチュラの体を切り裂く。
「次はエレキボール!」
さらにバチュルは電撃を凝縮させた球を放つ。
「最後に雷!」
そして仕上げと言わんばかりにデンチュラの頭に雷を落とす。
「……大したものです。進化前のポケモンが進化後のポケモンにこれほどの攻撃を繰り出すとは」
ノボリは感心したような顔つきから、すぐに余裕のある顔つきに変わる。
「ですがやはり甘いですね。そのバチュルは素早さこそ私のデンチュラにも匹敵しますが、攻撃はそうでもない。デンチュラ、シザーウロスです!」
するとデンチュラは大きく飛び上がり、天井に張り付く。そしてそこからバチュルの頭上まで移動し、飛び降りる。勿論ただ飛び降りるのではなく、爪を交差させてバチュルに切り掛かりながら降りて来る。
「バチュル!」
バチュルはその攻撃で大きく吹っ飛ばされる。
「追撃ですデンチュラ、エナジーボール」
デンチュラはさらに自然エネルギーを凝縮させた球を放ち、バチュルに攻撃を加える。
「さて、そろそろ頃合でしょうか」
ノボリは(何故か)立ち上る砂煙を見て、そう呟く。
「決めますよデンチュラ。ワイルドボルト!」
デンチュラは全身に激しい電撃を纏い、そのまま砂煙の中に突っ込んで行く。
「……バチュル、やるぞ」
しかしイリスはいつになく真剣な顔で、そう呟くのであった。



こんなこと言うのもなんですが、このあとがきってあんまり意味無いような気がしてきました。まあ好きでやっているわけですから、止めたければ止めればいいのですが。さて愚痴はこの辺にして、次回予告。次回もノボリとのバトルですが、あまり時間を掛けることは出来ないので、次くらいで終わりにしようと思っています。お楽しみに。