二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 98章 ライトストーン ( No.217 )
- 日時: 2011/06/21 23:54
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
PDOライモンシティ支部。
この支部は街に娯楽施設が溢れているため、ちゃんと機能していないというダメダメな所である。いかに使えないかは、ライモンシティで起こった事件を見れば分かることだろう。
そのライモン支部で、イリスやチェレン、ベルにミキ。そしてアデク。PDOメンバー数名にサブウェイマスターノボリ、クダリがお邪魔していた。
「では、本日よりバトルサブウェイはポケモンリーグ、及びPDOと同盟を結びます」
ノボリは数十分に及ぶ話し合いの末(と言っても反抗していたのではなく、単に情報を交換し合っていただけ)リーグ、PDOとの同盟を宣言する。
「ありがとうがざいます、ノボリさん」
キリハはノボリに頭を下げる。ちなみにその横にいるリオは苦笑いを浮かべている。
「いえ、礼には及びません。……それにしても、まさかあのリオ様がPDOの一員、それも統括になられていたとは」
実は、リオは以前サブウェイマスターことノボリ、クダリと戦ったことがあるらしく、ノーマル、スーパートレインを制覇し、マルチバトルに単身で乗り込んだほどらしい。
「駆け込み乗車は危険ですので、以後絶対に行わないでくださいね」
ノボリがやや強い語気で言う。リオはノボリたちのことをすっかり忘却していたこともあり、縮こまるしかなかった。
「では、私たちはギアステーションに戻ります。連絡くだされば、すぐに駆けつけますので」
ノボリはそう言い残して去っていった。寝ていたクダリも起き上がり「またね」と言うとライモン支部から出て行った。
「それじゃあ、今度は君たちの番だね」
キリハは目線をイリスとミキに移す。ちなみにミキはザキに殴られたイリスの手当てをしている。
「君たちがゲーチスのサザンドラに飛び乗って、その後どうしたんだい?」
「えっとですね——」
イリスは語り始める。ゲーチスのガマゲロゲの波乗りで落とされたこと。ノボリとクダリに保護されたこと。サブウェイマスターと戦ったこと。1から10まで細部も懇切丁寧に説明する。
「と、いうわけです」
全て語り終えたイリスは、その場にいる全員の顔を窺う。
「なるほどね……つまり君たちは、ただやられて、ただ運ばれたわけじゃないんだ」
最初に口を開いたのはチェレンだったが、その第1声が嫌味に聞こえる。別にチェレンにそういう気はないのだが。
「まあね。ノボリさんとクダリさんは強かったよ。でもお陰で、かなり鍛えられた」
イリスは誇らしげに言う。
「それじゃあ、イリス君たちのことも聞き終えて、次どうするかを考えなきゃ」
キリハの言葉にイリスは思考を巡らせる。今まで忘れていたが、イリスたちはライトストーンを探している最中なのだ。
ピリリリリ!ピリリリリ!
そんな矢先、2つの電子音が聞こえてくる。
「ん? 僕のライブキャスターだ」
「あたしもー」
どうやらこのの電子音は、チェレンとベルのライブキャスターの着信音のようだ。
「誰からだろう……?」
チェレンが何気なく通話をONにすると
『イリス!チェレン!ベル! 聞こえる!?』
超大音量の声が聞こえてくる。あまりの大きさにその場に居た全員が耳を塞ぐ。
「あ、アララギ博士?」
チェレンが辛うじて言葉を返す。
「あ、チェレン。ベルはどうしたの? イリスは見つかった?」
「ベルはこの場に居ます。イリスも見つかりました。無事です」
チェレンが手短にそう伝えると、アララギ博士は安堵の溜息を漏らす。
「アララギ博士。一体何のようですか? わざわざ連絡を入れたという事は、何かあったのですか?」
「あ、そうだった。実はグッドニュースがあるの。イリスが居るならなお良いわ。今すぐシッポウシティのシッポウ博物館に来て!」
アララギはやや一方的に言うと、一方的に通話を切断する。
「……アララギの娘め、どんな声をしているのだ。鼓膜が破れるかと思ったわ」
アデクが眉間にしわを寄せながら呟く。
「でも、何だか大変、というか重要そうなことっぽいし、行った方が良いよね」
「イリスが居るならなお良いって言ってたし……まあ、行けば分かるか」
「それじゃあ早速行こうよ。『急がば回れ』だよっ」
「ベル、それは急ぐ時は下手に近道を使わず、安全に遠回りした方が速く目的地に着くって意味だよ」
「だからこの場合は『善は急げ』が正解だね」
イリスとチェレンが2人でつっこむ。
「まあ、とりあえず行こうか」
チェレンが立ち上がり、ライモン支部から出て行く。
「僕らはヒウン支部に戻るよ。同盟に関してもリーダーに言わなきゃいけないし」
そう言ってキリハも去っていく。
「それじゃあ、僕らも行こうか」
「はい、師匠」
そして、イリスとミキもシッポウシティに向かう。
シッポウシティ、シッポウ博物館前。
この場にいるのは、イリス、チェレン、ベル、ミキ、アデク、アロエ、アララギ、アララギ(父)の8人だ
「よく来たわね皆。皆に知らせたいのは、これなの」
そうアララギが言うと、アロエが手に持つ白い球体を差し出してくる。
「これが、ライトストーンよ!」
イリスは言われるまでもなく直感で分かった。
「レシラム……」
やっとここまで来ました、ライトストーン登場です。ところで全く関係ない話ですが、バトルがないと書くのって大変ですね。この話はこれで終わりです。しょうもないこと言ってすみませんでした。でも、こうでもしないと間が持たないんです。では次回ですが、次回は……まあ、シリンダーブリッジ辺りでしょうか。次回もお楽しみに。