二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 114章 ソウリュウジム戦 イリスVSシャガ ( No.261 )
日時: 2011/07/03 21:02
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

「出て来い、ズルズキン!」
「行けい、オノンド!」
イリスの先発は悪・格闘タイプのポケモン、ズルズキン。
シャガが繰り出したのは、灰色の下半身と緑色の上半身。キバゴの時よりも大きな牙を持つドラゴンポケモン、オノンド。
「先攻はもらいますよ。ズルズキン、諸刃の頭突き!」
ズルズキンは初っ端から大技を繰り出す。頭を突き出し。物凄い勢いでオノンドに突撃する。
「オノンド、守る」
しかしオノンドは慌てず、体の周りを覆うように防御膜を張り、諸刃の頭突きを防ぐ。
「ダブルチョップ」
そして攻撃を防御されたことで体勢を大きく崩したズルズキンに、手刀を2発食らわせる。
「怯むなズルズキン。噛み砕く!」
ズルズキンはあえて退かず、そのまま突っ込んでオノンドを噛み砕く。
「飛び膝蹴り!」
そして続けざまの飛び膝蹴りを食らわせ、オノンドを吹っ飛ばす。
「オノンド、焼き尽くす」
オノンドは滞空したまま、口から文字通り全てを焼き尽くすような火を吹く。
「そんなの効きませんよ。ズルズキン、炎のパンチ!」
ズルズキンは襲い掛かる炎を相殺せず、むしろ炎のパンチで吸収して、技の威力を高めてしまった。
「行け、ズルズキン!」
巨大化された炎を拳に纏い、ズルズキンは滞空するオノンドに拳を向ける。
「オノンド、守る」
だがズルズキンの攻撃は、またもオノンドの守るで防がれる。
「ダブルチョップじゃ」
そしてオノンドは手刀を2発、ズルズキンに叩き込んで地面に落とす。
その後、オノンドは地面へと着地する。
「ズルズキン、諸刃の頭突き!」
ズルズキンはまたも諸刃の頭突きでオノンドに突撃する。
「迎え撃つのじゃ、オノンド」
しかし今度のオノンドは守るを使わず、迎撃するようだ。
「僕のズルズキンの諸刃の頭突きを止めることなんて、まず不可能ですよ!」
イリスの言う事は、あながちハッタリではなさそうだった。今もなお物凄い気迫で頭突きを繰り出そうとしているズルズキンは、見ただけでも圧倒されるようなパワーを持っている。そのズルズキンを止めることは容易ではないだろう。
しかし、シャガは止めるのではなく、迎撃するつもりなのである。

「オノンド、ハサミギロチン!」

オノンドは雄叫びをあげると、突撃してくるズルズキンに向かって走り出す。そしてその大きな牙は、光り輝いていた。
ズルズキンとオノンドが交錯し、互いに背を向け合う。
結果、倒れたのはズルズキンだった。
「ズルズキン!」
ハサミギロチンは、セッカのジムリーダー、ハチクのフリージオが使う絶対零度のような、一撃必殺技。命中率は低いものの、当たれば文字通り一撃で必ず敵を戦闘不能にすることが可能だ。
「戻ってくれ、ズルズキン」
イリスはズルズキンをボールに戻す。
「まさか、僕のズルズキンがこんなに簡単にやられるなんて、恐れ入りましたよ」
軽口を叩くイリスだが、内心はかなり不安だった。
ポケモンというものは、最終進化系が1番強い物なのだ。それくらいはトレーナーでなくとも感覚的に分かるだろう。しかし世の中には1回しか進化しないポケモン(以下、1進化ポケモン)、2回進化するポケモン(以下、2進化ポケモン)といる。1進化ポケモンと、2進化ポケモンの1段階進化ではどちらが強いと言われれば、一概には言えないが、基本的には前者が強い。
だがこのバトルで勝ったのは後者である。つまりそれは
(シャガさんのポケモンはかなり鍛えられている。アイリスちゃんのキバゴもそうだったけど、このジムは進化云々の強さじゃなく、ポケモンとしての強さに特化してるな)
そう思いつつ、イリスは次のポケモンを決め、ボールを手に取る。
「さあ、次はお前だ。出て来い、ウォーグル!」
イリスの2番手は、大鷲のようなポケモン、ウォーグル。
「ふぅむ。ウォーグルか。よく鍛えられておるな」
シャガはイリスのウォーグルを見て、感心したように言う。
「そいつはどうも。ウォーグル、ビルドアップ」
イリスはひとまず、ウォーグルの能力を上げる事にした。速攻で決めないと、また先ほどのハサミギロチンの餌食になるからだ。
「オノンド、焼き尽くす」
オノンドは空中にいるウォーグルに火を吹く。オノンドはあまり素早さが高くないので、高い場所にいるウォーグルには手が出せないのだ。
「かわせウォーグル」
ウォーグルは向かい来る炎を簡単に避ける。素早さの高いウォーグルなら、この程度の攻撃を避けるなんてわけないのだ。
「ウォーグル、エアスラッシュ」
そしてウォーグルは、空気の刃を放つ。そのスピードは、かなり速い。
「ぬぅ、オノンド……」
鈍重なためにエアスラッシュをかわせなかったオノンドは、空気の刃で切り裂かれる。
「もう一度エアスラッシュ!」
今度は複数の刃をまとめて飛ばす。オノンドはこの攻撃もかわせず、切り裂かれる。そしてエアスラッシュの追加効果として、怯んでしまう。
「今だウォーグル、ブレイブバード!」
ウォーグルは燃え盛る炎のようなエネルギーを纏い、地面に向かって降下、地面スレスレでの低空飛行をし、エネルギーを安定させる。
そして超高速でオノンドに突っ込んでいく。



なんだか微妙な終わりのような気もしますが、その辺は気にしません。なんだか最近(というかベル戦)でかなり時間を掛けてバトルを書いたもんですから、今回の3体3のバトルがとても短く見えてしまいます。では、次回のイリスVSシャガもお楽しみに。