二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 115章 双頭の龍と王者の鷲 ( No.262 )
- 日時: 2011/07/03 23:36
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
「行けぇ! ウォーグル!」
ウォーグルは莫大なエネルギーを纏い、オノンドに突撃する。
オノンドは鈍いが、決して重たいわけではない。なので盛大に吹っ飛ばされ、ジムの壁に衝突。大きな亀裂を作る。
「戻れ、オノンド」
シャガは戦闘不能となったオノンドをボールに戻す。
「行くのだ、ジヘッド」
そして次なるポケモン、乱暴ポケモンジヘッドを繰り出す。
「ジヘッドか……」
ジヘッドはモノズに小さな羽根が生え、頭が2つになったような姿だ。
「よし、ウォーグル、まずは様子見だ。ブレイククロー!」
ウォーグルは爪に力を込め、ジヘッドへと向かって行く。
「ジヘッド、ハイパーボイス」
ジヘッドは向かい来るウォーグルに、重低音による衝撃を与える。頭が2つあるため、単純に考えてもモノズ倍の威力はある。そのため、ウォーグルの動きは止まってしまった。
「今じゃ、ドラゴンダイブ」
そしてジヘッドは飛び上がり、斜め上からウォーグルに突撃する。
ウォーグルは地面に叩きつけられ、呻いている。
「飛び立てウォーグル!」
そう指示され、ウォーグルは素早く飛び立つ。そしてさっきまでウォーグルがいた所に、黒色の波動が撃ち込まれる。
「悪の波動か……ウォーグル、ビルドアップだ。ジヘッドの特性は張り切りまともにに攻撃を受けると、致命傷になる恐れがある」
言われてウォーグルはビルドアップで筋肉を増強する。これで攻撃と防御は2倍に膨れ上がった。
「エアスラッシュ!」
しかし無闇に突っ込んだりはせず、遠距離から空気の刃を放つ。
「ジヘッド、避けるのだ」
ジヘッドはウォーグルの放った空気の刃を、後ろに下がる事で回避する。
「奮い立てる」
そして自らを奮い立たせ、攻撃と特攻を高める。
「こっちが防御を上げれば、そっちは攻撃をあげるってか。ウォーグル、ビルドアップからブレイククローだ」
ウォーグルはお得意の繋げ技で、自身の能力を上げてすぐ、その鋭利な爪でジヘッドを切り裂きに掛かる。
「ジヘッド、悪の波動」
だがジヘッドはブレイククローが当たる直前に悪の波動をぶつけ、威力を相殺—とはいかなかったが、痛み分けにはなった。
「ジヘッド、ドラゴンダイブ」
ジヘッドはまたも飛び上がり、今度はほぼ正面にいるウォーグルに突撃する。
「ウォーグル、ブレイククロー!」
それに対しウォーグルは力を込めた爪をぶつける。結果、より攻撃力が強化されていたウォーグルが打ち勝ち、さらにもう一撃入れる。
「よし、調子付いてきた。さらにブレイククロー!」
ウォーグルは地上にいるジヘッド目掛けて突進、その鋭利な爪で引き裂きに掛かる。
「ジヘッド、ハイパーボイス」
だがジヘッドもそんな簡単にはやられず、重低音による衝撃を放ち、ウォーグルの動きを止める。
「ウォーグル、根性で突き抜けろ!」
イリスにしては珍しい—というか無茶苦茶な事を言う。だがこの場合はそれくらいしか突破口はなく、ウォーグルは見えない音の壁に向かって、ひたすら力を込めて突破を試みる。
そして、何かが功を奏したのか、ウォーグルはハイパーボイスによる音の壁を突き抜け、ジヘッドをその爪で引き裂く。
「むぅ、ジヘッド……」
ジヘッドはかなり堅く、破壊力抜群のウォーグルのブレイククローを2発受けてもなお、平然と立ち上がっている。
「ジヘッド、連続で悪の波動じゃ!」
そしてジヘッドは、1つの顔から3発—合計6発の悪の波動を放つ。
「避けろ、ウォーグル!」
だが流石はウォーグルと言うべきか、空中を旋回しながら、それらの攻撃を全て避ける。
「ハイパーボイス!」
ジヘッドは懲りずに重低音による衝撃波を放つ。
「エアスラッシュで切り裂け!」
しかしウォーグルはその衝撃波を全て、空気の刃で切り裂いてしまう。衝撃波とはいえ所詮は音、空気の刃を飛ばすエアスラッシュの前には無力である。
「ジヘッド、奮い立てる」
今のままでは攻撃が効かないと判断したのか、ジヘッドはまたも自身を奮い立たせて、攻撃、特攻を上げる。
「ウォーグル、決めるぞ。ブレイブバード!」
ウォーグルは燃え盛る炎を思わせるエネルギーを纏い、地面に向けて急降下。そして地面スレスレでの飛行をし最初のエネルギーを安定していながらも莫大なエネルギーに変換し、ジヘッドに突撃する。
「ジヘッド、引きつけてドラゴンダイブ!」
対するジヘッドはすぐには行動せず、ウォーグルがある程度接近するまで待った。そして狙いの距離にまでウォーグルが来ると、空へと飛び上がり、斜め上からウォーグルに襲い掛かる。
「行くのだ、ジヘッド!」
ジヘッドの攻撃力は特性張り切りに加え、奮い立てるを2度使っているため、いくらビルドアップで防御力を高めたとは言っても、そのウォーグルを一撃で仕留めるほどの破壊力はある。
ウォーグルはと言うと、3度のビルドアップで強化された攻撃力。そしてブレイククローの追加効果で弱体化させた防御力。ウォーグルもまた、ジヘッドを一撃で仕留めることが可能だ。
そしてこの状況、ウォーグルの斜め上にはジヘッドがいて、今まさに攻撃を繰り出そうとしている。
万事休す、と思いきや
「ウォーグル、軌道を斜め上に修正しろ!」
無茶な事を言う。ブレイブバードはとてつもない威力を秘めているが、その分攻撃が直線的である。だから途中で軌道を変えるなんて器用な真似は出来ない。出来ないはずだが
ウォーグルは無理矢理斜め上を向き、軌道をずらす。
そして、最終的にはジヘッドとぶつかり合う形になり、互いにせめぎ合う。
「ウォーグル!」
イリスにのその叫びでウォーグルはさらに力を込め、ジヘッドを吹っ飛ばす。
「ジヘッド!」
ジヘッドはジムの天井にのめり込み、数秒後に落下。顔は見えないが、戦闘不能だろう。
「良くやったぞ、ウォーグル!」
そしてイリスは、ウォーグルに称賛の言葉を投げ掛ける。
先に言いますが(正確にはあとがきのネタがないから)イリスはウォーグルだけに何か特別な思いを寄せているわけではありません。まあ、確かに手持ちのポケモン全員を信頼してはいますが、ウォーグルだけが特別とか、そういうことはありません。というか僕からすれば、ウォーグルはあまり好きではありません。格好良いし強いんですけど、打ち込み難いんです。……まあ、愚痴はこれくらいにして、次回はイリスVSシャガ、決着かもです。お楽しみに。