二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 116章 ドラゴンテールのポケモン戻し ( No.263 )
日時: 2011/07/04 18:05
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

「なかなかやるではないか、イリスよ。では、わしの最後のポケモンを見せてやろう」
そう言ってシャガは、次なるボールを手に取る。
「さあ行け、オノノクス!」
シャガの最後のポケモンは、顎斧ポケモンオノノクス。黄緑色の体に、巨大な斧のような牙を持つドラゴンポケモン。
「オノノクス……手強そうなポケモンだな」
イリスは生唾を飲み込み、オノノクスを見据える。
「よし……ウォーグル、一気に行くぞ。ブレイブバード!」
ウォーグルは燃え盛る炎のようなエネルギーを纏い、地面へと急降下。低空飛行へと切り替え、エネルギーを安定させる。そしてそのまま物凄い勢いでオノノクスに突撃する。
オノノクスは高い攻撃力を備えているが、それはウォーグルも同じ。そしてウォーグルは3度のビルドアップにより、攻撃力が増強されている。正面からぶつかれば、オノノクスが不利だが
「オノノクス、ドラゴンテール」
オノノクスは体を捻って尻尾を勢いをつけて振り、ウォーグルとぶつかり合う。少しせめぎ合ったが、流石のオノノクスも今のウォーグルには勝てず、衝撃で後ろに後退する。
そしてウォーグルはイリスの元へと戻ったのだが

「え、あれ? ウォーグル?」

ウォーグルは何の前触れもなく、イリスの腰にあるボールへと戻ってしまい、他のボールから他のポケモンが出て来る。
「ダイケンキ……?」
イリスは困惑している。それもそうだろう、いきなりポケモンが入れ替わったのだから。
そしてこの疑問は、シャガが答えた。
「ドラゴンテールは、攻撃をしたポケモンを強制的に交代させる効果がある。それで君のウォーグルはボールへと戻ったのだ」
「…………」
イリスはここでライモンシティで戦ったカミツレとのバトルを思い出す。彼女のポケモンはボルトチェンジという技を使い、ポケモンを交代させながら戦った。それでイリスは苦戦したものだが、シャガはその逆の戦法を使っている。
即ち、交代させて惑わす。
トレーナーは相手の使うポケモンの特徴やタイプ、フィールドや自身のポケモンの特徴などを考えてポケモン選ぶ。そしてオノノクスの放ったドラゴンテールは、その厳密な選別を乱す、厄介な技だ。しかもさっきのウォーグルはビルドアップを3回使っていて、かなり強化されている。その状態でボールに戻ったという事は、その強化した能力が全て元に戻ってしまうという事だ。
「くっ……ダイケンキ、いきなりでやりにくいかもしれないが、頑張ってくれ。吹雪だ!」
ダイケンキはとりあえず、ドラゴンタイプに有利な氷タイプの技、吹雪を放つ。
「問題ない。オノノクス、龍の波動で掻き消すのだ」
しかしダイケンキの放つ猛烈な吹雪は、オノノクスが放った龍の力が込められた強力な波動により掻き消され、そのままダイケンキを襲う。
「ぐぅ……大丈夫か、ダイケンキ?」
イリスはダイケンキにそう問い、ダイケンキは静かに頷く。
「よし。なら行くぞ、ハイドロポンプ!」
ダイケンキは超高圧の水流をオノノクスに発射する。
「オノノクス、ドラゴンクロー!」
対するオノノクスは両手の爪に龍の力を込め、水流を引き裂きながらダイケンキに近づいていく。そうしてダイケンキに接近すると、爪を大きく振りかぶり、すぐに振り下ろす。
「ダイケンキ、シェルブレード!」
ダイケンキは角に水のエネルギーを纏わせ、オノノクスの一撃を受け止める。さらに前足の鎧に仕込まれているアシガタナを飛ばすように抜き、オノノクスを切り裂く。
「燕返しじゃ!」
だがオノノクスの鱗は硬く、それくらいではビクともしない。オノノクスはそのまま斧のような牙でダイケンキを切り裂く。
「ダイケンキ、メガホーン!」
ダイケンキはオノノクスが攻撃により体勢が崩れた所を狙い、角を思い切り突き刺す。
流石に今の一撃は効いたようで、オノノクスは大きく鳴き、ダイケンキから距離を取る。
「逃がすな、メガホーン!」
ダイケンキは一気に距離を詰めるため、角を突き出しオノノクスに突撃する。
「オノノクス、龍の波動」
だがその一突きは龍の波動で阻まれてしまい、さらにダイケンキの隙も作ってしまう。
「ドラゴンクロー!」
オノノクスの爪の一撃がヒットし、ダイケンキは大きなダメージを受ける。
「まだだ!シェルブレード!」
だがダイケンキはまだまだやる気で、角に纏わせた水のエネルギーでオノノクスに斬りかかる。
「オノノクス、ドラゴンテール」
しかしオノノクスの対応は冷静で、ダイケンキが突進してくる中、体を捻って尻尾を振り、ダイケンキを吹っ飛ばす。
勿論吹っ飛ばされたダイケンキはそのままボールに戻り、新たにウォーグルが出て来る。
「またドラゴンテールか……ビルドアップは意味が無い。だったらブレイククローだ!」
ウォーグルは爪に力を込め、オノノクスに突撃する。
「オノノクス、龍の波動」
オノノクスは龍の波動を放ち、ウォーグルの動きを止める。
「燕返し」
そしてそのまま、斧のような牙でウォーグルを切り裂き、地面に落とす。
ウォーグルは、戦闘不能となった。まだ先ほどの闘いの傷が癒えてなかったのだ。
「どうした少年よ。君の力はこんなものなのか?」
シャガの声が、イリスの頭に響く。



シャガ戦は、物凄く嫌な思い出があります。僕がジャローダで、相手がオノノクスだったのですが、ジャローダが5回ほどとぐろを巻くで能力を高めて「さあ攻撃しよう」と思ったところで、オノノクスがドラゴンテールでジャローダを戻しやがったんです。能力上げたのがもうおじゃんですよ。あんまりイラッとしたものですから、すぐにアーケオスのアクロバットで消しました。では次回予告に移りまして、次回はイリスVSシャガ、決着です。お楽しみに。