二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 117章 最後のジム戦 ( No.268 )
日時: 2011/07/04 21:13
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

「頼んだぞ、ダイケンキ!」
イリスは最後のポケモン、ダイケンキを繰り出す。しかし先ほどオノノクスとやり合ったダメージは、まだ残っている。
「ダイケンキ、吹雪だ!」
ダイケンキはドラゴンタイプに有利な吹雪を放つ。猛烈な吹雪は一直線にオノノクスを狙う。
「オノノクス、龍の波動」
オノノクスは最初の時のように龍の力を込めた波動を放ち、吹雪を掻き消してそのままダイケンキを攻撃する。
「まだだ。ハイドロポンプ!」
ダイケンキは超高圧の水流、オノノクスに向けて一直線に発射する。
「もう一度龍の波動」
オノノクスはまたも龍の波動で相殺する。
「ドラゴンクロー」
そして今度は自分から前に出て攻めに掛かる。そのスピードは、意外と速い。
「くっ、こうなったらあれを使うか……ダイケンキ、アシガタナを飛ばせ!」
ダイケンキは前足を振って、そこに仕込まれているアシガタナを飛ばす。ちなみにシェルブレードのように水のエネルギー付きだ。
「ドラゴンテールで弾き飛ばすのだ!」
だがダイケンキのアシガタナは、オノノクスが一回転してのドラゴンテールで弾かれ、2つともジムの壁に突き刺さる。
「もう一度ドラゴンテール!」
オノノクスは回転した勢いにさらに勢いを加え、ダイケンキのその硬い尻尾を叩き込む。
「戻らないってことは、やっぱりこっちの残りポケモンが1体のときは普通の攻撃になるのか」
ちなみにジム戦の時は、ボールをセットするベルト(ベルトとは限らないが、普通はベルト)からあらかじめ使用ポケモンの数になるようボールを外しておくのだ。
「ダイケンキ、メガホーン!」
ダイケンキはオノノクスが接近している今を逃さず、に鋭い角を突き刺す。
まともに入ったのか、オノノクスは倒れこそしなかったものの、大きく後ろに後退する。
「オノノクス、燕返し!」
しかしオノノクスはすぐにまた前進し、斧のような鋭く大きい牙でダイケンキを切り裂く。
「シェルブレード!」
ダイケンキも接近してくるのには慣れたのか、燕返しは喰らったものの、すぐに体勢を立て直してシェルブレードで切り裂く。
「オノノクス、ドラゴンクロー!」
こうなってくるともう近接戦闘で、オノノクスは龍の力を込めた爪でダイケンキを切り裂く。
「メガホーン!」
しかしこの近接戦闘はダイケンキにとって望ましいものではない。ダイケンキは体が巨大化したことで小回りが利かなくなっている。そのため中、遠距離戦ならば、高い特攻と鋭い武器を十全に使用したバトルを展開する事が、ここまで近寄られると角を振り回しにくいし、飛び攻撃なんて論外だ。アシガタナがあれば幾分楽なのだろうが、今はジムの壁に突き刺さっているため使用不可。
それらを踏まえてオノノクスをふっ飛ばし、距離を取るためにダイケンキはメガホーンを放つ。
「オノノクス、かわして燕返し!」
だが近接戦闘はオノノクスの十八番。命中率が低めなメガホーンをかわし、オノノクスは斧のような牙でダイケンキを切り裂く。
(やばい……ダイケンキのダメージが溜まってる)
ダイケンキはウォーグルが戦闘不能になる前、オノノクスにボコられている。その後ウォーグルと入れ替わったのだが、ウォーグルは交代後一分足らずでやられているため、疲労の回復すら出来ていない。
(特性激流があるとはいえ、当たらなければ意味が無い……)
イリスは考える事コンマ数秒
「よし、あれをやろう」
今だ未完成の秘儀。イリスは、それをやろうとしている。
(それにはまず、このオノノクスを引き剥がさないと)
「ダイケンキ、吹雪だ!オノノクスの攻撃は耐えろ!」
ダイケンキは息を吸い込み、猛烈な吹雪を吹かせようとする。しかしオノノクスがそれを黙って見てる筈もなく、ドラゴンクローを炸裂させる。
遠距離攻撃は基本、攻撃するまでのモーション—溜めがある。さほど長い時間ではないが、近接戦闘でのその時間は、大きなものだ。そのためダイケンキは攻撃に移すまでオノノクスの良い的だ。ドラゴンクローを何発も喰らい、戦闘不能寸前だ。
「オノノクス!」
しかしダイケンキはその攻撃を耐え切り、吹雪でオノノクスを吹き飛ばす。だがそこは流石シャガのオノノクス。至近距離から喰らったにも関わらず、戦闘不能どころか態勢すら大きくは崩していない。
だがしかし、それでもダイケンキが追撃するには十分な隙は出来た。
「ダイケンキ、シェルブレード!」
ダイケンキは頭の兜のような法螺貝から伸びている角に水のエネルギーを纏わせ、オノノクスに斬りかかる。
「オノノクス、避けるのだ!」
ここでオノノクスは後ろに下がり、ダイケンキの斬撃をかわそうとする。
しかし、かわせなかった。何故なら

「!? オノノクスの足に……刀……!?」

オノノクスの両足は2つの刀—ダイケンキのアシガタナ—が地面ごと貫通して突き刺さっており、オノノクスは動く事ができない。
「行っけぇ!ダイケンキ!」
そしてダイケンキは身動きの取れないオノノクスを、激流のシェルブレードで斬り裂いたのであった。



「見事なバトルだった、イリスよ。まさかオノノクスの動きをあの刀で封じるとはな。して、あれはどのようにやったのだ?」
「アシガタナはダイケンキの一部ですから、水のエネルギー—シェルブレード—に反応して、自由自在に動かす事が出来るんですよ。まあ、まだ完全にコントロールは出来ないんですけどね」
「そうか。そのようなことが出来るダイケンキは、今まで見た事がないがな。しかし、それが君のポケモンの『力』なのだろう。では、受け取るのだ。これがソウリュウジムを勝ち抜いた勝利の証、レジェンドバッジじゃ」
「ありがとうございます!」
かくしてイリスは、最後のジムバッジ、レジェンドバッジを手に入れ、ポケモンリーグ挑戦資格を得たのだった。



ついに終わりました、ソウリュウジム戦!今回はハイテンションのあとがきです!いやもうなんだかあとがきで何を書けば良いのか分からないくらいハイテンションです!いやまあ、ちゃんとやりますよ!今回はダイケンキの特殊能力(仮)『アシガタナ操作』(仮)が出て来ました、これはこの話を書いているうちにその場で思いついた物だったりします!では次回ですが、次回はなつかし(?)のあの子が出て来ます!お楽しみに!