二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 120章 大空の戦い ( No.272 )
日時: 2011/07/06 17:54
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

「ウォーグル、ブレイブバード!」
ウォーグルは遥か高みから下降しながらブルンゲルに突撃する。その体には、燃え盛る炎のような、膨大なエネルギーを纏っている。
「くっ、ブルンゲル、滝登り!」
ブルンゲルは水を纏い、下降しながら突撃してくるウォーグルとぶつかり合う。しかしそこは力の差がはっきりと出た。ブルンゲルは地面に叩き落されて戦闘不能になったのだ。
「ありがとう、ブルンゲル。戻って」
ミキはブルンゲルをボールに戻す。
「呪われボディは発動しなかったようなので、ここはセオリー通り同じ飛行タイプで行かせてもらいます。出て来て、バルジーナ!」
ミキが繰り出したポケモンはバルジーナ。黒い体毛のハゲワシのようなポケモンで、下半身には何かの下顎骨と見られる棘のある骨を装着し、頭にも髪飾りのように骨を付けている。
「それじゃあ行きますよ。バルジーナ、悪の波動!」
バルジーナは翼を大きく振り、悪意を込めた波動を撃ち出す。
「それならこっちは、エアスラッシュ!」
ウォーグルも同じように翼を振り、風の刃を飛ばす。それによってバルジーナの放った波動を相殺する。
「ビルドアップ!」
そしてウォーグルはあえて攻めずに、自身の能力を上げる。一撃で決める気なのだろうか。
「バルジーナ、もう1度悪の波動!」
反対にバルジーナは攻めの一手で、翼を振って悪意の波動を連射する。
「全部かわせ!」
ウォーグルは向かい来る波動を隙間を縫うようにして回避し、バルジーナに接近する。
「ブレイククロー!」
そして力を込めた爪の一撃を見舞う。ビルドアップで強化されているため、かなりの威力だろう。
「確かにすごい威力ですけど、師匠のウォーグルが攻撃に特化しているように、私のバルジーナも防御に特化しているんです」
バルジーナはまともにブレイククローを喰らったというのに、さっきと変わらぬ表情でウォーグルと相対する。
「バルジーナ、鋼の翼!」
バルジーナは翼を鋼のように硬化させ、ウォーグルに突っ込む。
「くっ、ブレイククローだ!」
対するウォーグルは突っ込んで来るバルジーナに爪の一撃を放とうとするも、体を捻ってかわされ、そのまま鋼の翼を打ち込まれる。
「下がって悪の波動!」
さらにバルジーナはウォーグルから距離を取り、悪意のこもった波動を放つ。
「ウォーグル、耐えろ……!」
ウォーグルは次々と放たれる悪の波動の連撃に耐える。悪の波動の攻撃が止まった。ウォーグルはまだやる気だ。
「よし、行くぞウォーグル!ビルドアップからブレイククロー!」
ウォーグルは筋肉を増強し、すぐさま爪を構えてバルジーナに特攻を掛ける。
「バルジーナ、悪の波動!」
対するバルジーナは、悪の波動をとにかく連射し、ウォーグルの迎撃を試みる。
「ウォーグル、ちまちま避けてたら埒があかない。喰らう覚悟で突っ切れ!」
この時代でまさかのド根性精神論だが、ウォーグルは悪の波動の嵐に防御体勢を取らずに突っ込み、全身に悪の波動を受ける。
しかしウォーグルは耐え切り、バルジーナに接近すると、その大き爪を振りかぶって、バルジーナを切り裂く。
「バルジーナ!」
バルジーナは地面に叩き落される。しかしバルジーナはかなり堅く、まだ戦闘不能ではない。
「バルジーナ、鋼の翼!」
バルジーナは跳ね起きるように飛び立ち、その勢いのまま翼を鋼のように硬化させてウォーグルに突っ込む。
「ウォーグル、ブレイククロー!」
ウォーグルも向かい来るバルジーナの翼に対し、鋭い爪で対抗する。互いに競り合った後、互いに吹っ飛ばされる。
「ウォーグル、こっちも相手ももう後がない、一撃で決めるぞ。ブレイブバード!」
「バルジーナ、こうなれば当たって砕けて相手も戦闘不能にするよ。ブレイブバード!」
ウォーグルとバルジーナ、互いに膨大なエネルギーを纏い、突撃する。2匹はしばらくせめぎ合ったが、すぐに距離をとって再突撃。それを繰り返す。
やがて2匹の纏うエネルギーが消え、互いに地面に降り立つ。2匹ともまだ戦意の炎を目に宿しているが
「ウォーグル……」
ウォーグルは地面に倒れた。
「ありがとう、君はよくやったよウォーグル」
最後のブレイブバード同士のぶつかり合いは、結局のところ防御の高いバルジーナの勝ちに終わった。ブレイブバードは攻撃後に反動があるので、空中での攻め合いは互角だっただろうが、比較的防御の低いウォーグルは反動に耐え切れずに戦闘不能となったのだ。
「バルジーナはもう戦闘不能寸前か……だったらお前だ。出て来い、デンチュラ!」
イリスの2番手は、ベル戦で先陣を切ったもののあえなく敗退したデンチュラだ。
「デンチュラ、シグナルビーム」
デンチュラは様々な色の光線を束ね、発射する。
「バルジーナ、かわしてボーンラッシュ!」
バルジーナはシグナルビームをかわし、細長い骨を出現させて足で掴み、デンチュラに突っ込む。
「エレキボールで迎撃」
デンチュラは電気を圧縮した球を放つが、バルジーナに当たる寸前でかわされる。
そしてバルジーナによる骨の連撃を叩き込まれる。
砂煙が舞い、デンチュラの体は見えない。しかしあれだけ打ち込まれれば、かなりのダメージだろう。
「やった……かな……?」

ミキがそう言葉を漏らした瞬間、デンチュラはバルジーナに背後に現れる。

「え……?」
その現れ方は、素早く忍び寄ったというより、突然現れたという感じだった。
「エレキボール」
そしてデンチュラは、雷の球をバルジーナに喰らわせる。



今回もイリスVSミキ、師弟対決でした。最近何だか暇だったり忙しかったりとのハイロウが大きいような気がします。ちなみに今は暇な時です。なのでどんどん更新する所存であります。では次回のイリスVSミキは、虫ポケ同士の戦いになると思います。お楽しみに。