二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 122章 格闘戦 ( No.279 )
- 日時: 2011/07/06 22:28
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
「戻って、イワパレス」
ミキは戦闘不能となったイワパレスをボールに戻し、新たなポケモンが入ったボールを手に取る。
(ブルンゲル、バルジーナ、イワパレス。この3体は元々ザキさんのポケモンらしい。ということは、残りの3体はミキちゃん自身のポケモン。さて、まずはどう来るか)
「出て来て、コジョンド!」
ミキはイリスがごちゃごちゃと考えている間にポケモンを繰り出す。
繰り出したのは武術ポケモンコジョンド。薄紫色の体毛にオコジョのような姿。腕は振袖のように長く伸びている。
「ノーマルタイプに有利な格闘タイプで来たか……コジョンドは物理技を多く使うポケモン。なら、近寄らせないようにするべきだな。チラチーノ、ハイパーボイス!」
チラチーノは超高音の衝撃波を放つ。
「コジョンド、飛び跳ねる!」
コジョンドはその衝撃波を技名通り飛び跳ねてかわす。
「…………」
沈黙時間、1、2、3
「コジョンド、行って!」
3秒後にコジョンドは高速で落下してくる。これに当たれば大ダメージ確定だ。
「避けろ、チラチーノ!」
ズガァン!
落下したコジョンドは地面を大きく削り、爆音をたてて落下した。これに当たれば大抵のポケモンは戦闘不能になるだろう。なんて威力だ。
「はずれちゃいましたか、残念です。コジョンド、毒突き!」
コジョンドは今度はチラチーノに急接近し、毒を帯びた腕を使い、連続で貫手を放つ。
チラチーノはそれを全て紙一重でかわすが、それでもかなりきつそうだ。
「跳び膝蹴り」
コジョンドは一旦手を止め、すぐさま跳び膝蹴りを放つ。
「チラチーノ!」
チラチーノは跳び膝蹴りの直撃を受けて吹っ飛ばされる。コジョンドは特殊な脂でコーティングされた体毛を避けて膝を打ち込んだため、恐らくは戦闘不能だろう。
「……戻ってくれ、チラチーノ」
案の定、チラチーノは目を回していて、戦闘不能だった。
「……よし、次はお前だ。頼むぞズルズキン!」
イリスは少し考え、コジョンドと同じ格闘タイプを持つズルズキンを繰り出す。
「コジョンド、毒突き」
コジョンドはズルズキンに急接近。毒を帯びた腕を使っての貫手を連続で放ち、ズルズキンを攻撃する。
ズルズキンはチラチーノほど速くない—というか遅い。なのでコジョンドンの毒突きを避けられるはずもなく、一発も漏らさず喰らった。
「反撃だズルズキン。炎のパンチ!」
ズルズキンはコジョンドの毒突きが終わった瞬間、炎を纏った拳で殴りつける。
「さらに跳び膝蹴り!」
炎のパンチを受けて仰け反ったコジョンドは、続けざまに放たれた跳び膝蹴りも喰らう。
「諸刃の頭突き!」
跳び膝蹴りでコジョンドが吹っ飛ばされ、2匹の間には距離が出来たため、ズルズキンは諸刃の頭突きで攻撃&距離を詰めようとする。
「コジョンド、飛び跳ねる!」
しかしコジョンドは鈍足ズルズキンの攻撃を3連続で喰らうなんて事はなく、飛び跳ねて頭突きを回避する。
「ズルズキン、お前じゃあの飛び跳ねるは避けられない。だから落ちてきたところに跳び膝蹴りを叩き込むぞ」
無茶苦茶な作戦だった。あの破壊力の飛び跳ねるに直接攻撃をぶつけるなんて、自殺行為も良いところだ。
しかしそんな文句を言う暇もなく、コジョンドは落下してくる。
「来るぞ、ズルズキン。コジョンドの攻撃に合わせて跳び膝蹴りだ!」
コジョンドが落下する中、ズルズキンは跳躍し、コジョンドに膝をぶつける。コジョンドは今高速で落下しているため、ちょっとやそっとの攻撃では簡単に弾いてしまう。
しかしズルズキンの跳び膝蹴りはかなり重く、しばらくコジョンドと競り合った。
そして数秒後、互いに吹き飛ばされる。だが2匹とも受身を取ったので、特に大きなダメージにはならない。
「コジョンドの飛び跳ねるがやぶられるなんて……!」
ミキは戦慄している。ミキにとっても飛び跳ねるは一撃必殺級の決め技だったようだ。
「ズルズキン、噛み砕く!」
素早く起き上がったズルズキンは、歯をガチガチと鳴らしながらコジョンドに向かって行く。
「コジョンド、波導弾!」
コジョンドは体中の波動—いや波導を凝縮し、放つ。
「! 避けろ、ズルズキン!」
ズルズキンは大きく横に跳んで波導弾をかわそうとするが、波導弾はズルズキンを追いかけ、ヒットする。
「波導弾は絶対必中する技。いくら逃げようと絶対に当たります。コジョンド、跳び膝蹴り!」
コジョンドは倒れているズルズキンに、上空から落下するような跳び膝蹴りを放つ。
「噛み砕く!」
しかしその跳び膝蹴りは、ズルズキンがコジョンドの膝に噛み付く事によって失敗に終わる。ズルズキンはノーダメージだ。いやまあ、歯は痛いかもしれないが。
「炎のパンチ!」
噛み付かれて動けないコジョンドは、ズルズキンの炎のパンチの直撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
「とどめだ。諸刃の頭突き!」
そしてズルズキンは頭を突き出し、物凄い勢いでコジョンドに突撃する。いくらコジョンドといえど、空中では身動きが出来ない。そのため、ズルズキンにとっては格好の的だ。
「行っけぇ、ズルズキン!」
そして、ズルズキンの諸刃の頭突きによりコジョンドはさらに吹っ飛ばされる。
なんだかズルズキンって結構重要な局面で使っているような気がするんですよね。やっぱり技が描写しやすいからですかね?いやいや、やっぱりズルズキンはそれだけ強いって事ですよね、1匹だけタマゴから孵化したポケモンですし。ではイリスVSミキの師弟対決は、あと2、3回くらいで決着すると思います。お楽しみに。