二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 142章 throw concrete ( No.302 )
日時: 2011/07/17 16:54
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

筋骨ポケモン、ローブシン。顔つきや体勢などは老人ののようだが、体格は屈強で力強い。さらに非常に太いコンクリートの柱を2本、杖の代わりに使っている。
「出て来い、オーベム!」
チェレンはレパルダスをボールに戻し、巴投で戻されたオーベムを繰り出す。
「ローブシン、マッハパンチ!」
ローブシンはコンクリートの柱を宙に投げ、目にも止まらぬスピードでオーベムに急接近し、拳を振り抜く。
「オーベム、思念の頭突き!」
オーベムもそれに対抗して思念を集めた頭突きを放つ。
拳と頭突きがぶつかり合い、せめぎ合う。そして押し負けたのはオーベムだった。
「オーベム!」
オーベムは吹っ飛ばされ、リングのロープに激突する。
「岩落とし!」
次にローブシンは最初に放ったコンクリート柱をオーベムに落とす。凄い命中精度だ。というか、これは『岩』落としではなくコ『ンクリート』落としと改名すべきだろう。
「くっ、戻れオーベム」
チェレンは戦闘不能となったオーベムをボールに戻す。これでチェレンの残りポケモンもあと1体。
「残るはこのポケモンだけか……頼んだぞ、ジャローダ!」
チェレンの最後のポケモンは、ロイヤルポケモンのジャローダ。緑色の蛇のような姿のポケモンだ。
「ジャローダ、燕返し!」
ジャローダは地面を滑るようにしてローブシンに接近し、尻尾の先端を使ってその筋肉質の体を切り裂く。
「むぅ。ローブシン、気合パンチ!」
ローブシンは効果抜群の燕返しを喰らっても平然としており、反撃のためか、気合をを溜めながら拳を構える。
「気合パンチは強力な技だけど、攻撃を当てれば集中力が途切れて失敗する。ジャローダ、叩きつける!」
ジャローダは尻尾をしならせ、勢いよくローブシンの体に叩きつける。
これでローブシンの集中力が途切れ、気合パンチは失敗に終わる……はずだった。
「!? ジャローダ!」
しかしローブシンは叩きつけるを喰らったにも関わらず集中力が全く途切れておらず、そのまま拳を勢いよく振り抜いてジャローダを吹き飛ばした。
「我がローブシンは心身ともに徹底的に鍛えてある。その程度の攻撃では、止まらんぞ」
つまりレンブのローブシンは心身を鍛えているため、気合パンチの溜め時間に攻撃を受けても平気、という事らしい。
「まだ攻撃は終わらんぞ。ローブシン、投げつける!」
投げつけるとは本来自分の所持している道具を投げる技だが、ローブシンは代わりに手に持つコンクリート柱を投げつけてきた。
「避けろ、ジャローダ!」
ジャローダは地面を滑るように動き、投げつけられたコンクリート柱を避ける。その直後にバゴォン!という音がし、砂煙が濛々と舞う。
「滅茶苦茶な……」
このローブシンは岩落としの岩にコンクリートを使い、投げつける物にもコンクリートを使い、しかも気合パンチで集中力を途切れさせる事が出来ない。もう滅茶苦茶である。型破りも良いところだ。
「ローブシン、マッハパンチ!」
ローブシンは片手にコンクリート柱を持ったまま、ジャローダに急接近して拳を喰らわせる。
「ジャローダ、反撃だ!燕返し!」
ジャローダは身を翻して袈裟懸け気味に燕返しを繰り出すが、ローブシンにはあまり効いていない。
「岩落としだ!」
ローブシンは手に持つコンクリート柱を真上に放る。コンクリート柱は少しすると、ジャローダ目掛けて落下する。
「ジャローダ、かわせ!」
ジャローダはその攻撃を回避し、ローブシンにもう一撃喰らわせようとするが、いつの間にか片手にはコンクリート柱を持っており、ジャローダから離れている。
「マッハパンチ!」
ローブシンは再度ジャローダに突っ込み、素早い拳を繰り出す。しかし今度のマッハパンチはジャローダも避ける事が出来た。
「成程。マッハパンチはコンクリート柱を回収するためか……!」
ローブシンは攻撃を避けられたにも関わらず追撃をせず、リングの床に転がっているコンクリート柱を手に取る。
「ローブシン、投げつける!」
ローブシンは手に持つコンクリート柱を2つとも投げつけてきた。
「ジャローダ、押し返せ!グラスミキサー!」
ジャローダは尻尾を高速回転させ、木の葉の渦を作り出す。そしてそれを横倒しになった竜巻のように放ち、コンクリート柱を押し返そうとする。
しかしコンクリート柱は想像を遥かに超える威力で、木の葉の渦を突っ切ってジャローダに激突する。ジャローダの体は細かったので、1本しか当たらなかったが、それでも相当なダメージを負った。
「グラスミキサーで軽減させてこの威力……そのまま喰らえば、一発でやられる……!」
投げつけるのあまりの威力に、チェレンは戦慄する。しかしレンブもローブシンも、そんな事には構わず攻撃してくる。
「マッハパンチ!」
ローブシンは高速でジャローダに突っ込み、拳の一撃を放つ。ジャローダはその一撃を身を捻ってかわし、距離を取る。しかし、ローブシンはコンクリートの柱を回収し次なる攻撃の準備に入る。
「岩落としだ!」
ローブシンは2つのコンクリート柱を放り、ジャローダに落とす。
「あのコンクリート柱は相当硬い上に重い。ジャローダ、回避だ!」
ジャローダは落下するコンクリート柱を回避する。さっきから回避行動ばっかりである。
「これは、相当まずいな……!」
そしてチェレンの精神も、岩を削るように、じわじわと削り取られていく。



すいません、チェレンVSレンブ、決着になりませんでした。実はこれを書く直前に『ローブシンのコンクリートってバトルする時邪魔そうだな』と思い、すぐに『だったらそれをバトルに使えば良いんじゃないか』となり『投げつけるでコンクリートとか投げれば面白そうだな』となって、気付けば長々と書いていました。次回こそは決着にしますので、お楽しみに。