二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 146章 ジョーカー ( No.309 )
- 日時: 2011/07/19 15:52
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
「さて、このポケモンが最後か」
ギーマは残りのポケモンが1体だというにも関わらず、全く焦った風がない。
「それじゃあ出て来い、キリキザン」
ギーマの最後のポケモン、キリキザンは人型で、両腕、胴、頭に刃をつけたポケモンだ。
「キリキザン、サイコカッター」
キリキザンは腕の刃に念力を込め、それを刃と化してムーランドに飛ばす。
ギガインパクトの反動で動けないムーランドは、その刃の直撃を喰らうが、ぎりぎり耐えた。
「ムーランド、波乗り!」
ムーランドはどこからか大波を発生させ、キリキザンを飲み込もうとするが
「キリキザン、跳べ」
キリキザンは大きく跳躍し、大波をかわす。
「このキリキザンの刃はスカスカでな。防御力は低いが、その分素早さが高く、身軽なんだ」
キリキザンが着地するのとほぼ同時に、ギーマは言う。
「次、行くぞ。キリキザン、アイアンヘッド」
次にキリキザンは頭に銀色のオーラを纏い、ムーランドに突進する。
「ムーランド、岩砕きで引き剥がして!」
ムーランドは前足に力を込めて突き出すが、キリキザンはそれをバックステップで回避。
「辻斬りだ」
そしてキリキザンはムーランドの脇を通り、その通り間際に鋭利な刃物で切り裂く。
「ムーランド、ギガインパクト!」
ムーランドは辻斬りで距離が離れたキリキザンに向かって猛進する。効果はいまひとつだが、もし喰らえば相当なダメージになるだろう。しかし
「キリキザン、引きつけて瓦割りだ」
キリキザンはムーランドをギリギリまで引きつけ、その脳天に手刀を叩き込む。
「ムーランド!」
前の戦いでのダメージもあって、ムーランドは効果抜群の瓦割りを喰らって戦闘不能になる。
「戻って、ムーランド」
ベルはムーランドをボールに戻す。これでベルの残りポケモンも1体だけとなった。
「次はこのポケモン……出て来て、エンブオー!」
ベルの最後のポケモンは、直立した豚か猪のようなポケモン、エンブオーだ。
「エンブオーは炎・格闘タイプのポケモン。対するキリキザンは悪・鋼タイプのポケモン。タイプ相性では、キリキザンが圧倒的に不利だな」
そう言うがギーマは、全く慌てない。それどころか余裕の表情だ。
「エンブオー、ニトロチャージ!」
エンブオーはその場で足踏みし、砂煙を舞い上げる。そして燃え盛る炎を纏い、キリキザンに突進する、が
「サイコカッターだ」
ニトロチャージは基本直進する技なので、途中で軌道を変えたりして相手の攻撃を避ける事が出来ない。なのでエンブオーは、キリキザンの放ったサイコカッターを避ける事が出来ず、直撃を受けてしまった。
「うぅ……だったら、熱湯!」
エンブオーは口から熱く煮えたぎる熱湯を発射する。熱湯は水タイプの技だが、相手を火傷状態にする事があるので炎タイプのエンブオーでも使用可能だ。
「サイコカッター」
しかしキリキザンは腕の刃に念力を込め、それを撃ち出さずに熱湯を切り裂いて防御する。
「アイアンヘッドだ」
そして鋼鉄の如き硬度の頭を突き出し、エンブオーに突進する。
「アイアンヘッドは相手を怯ませる事がある技。キリキザン、瓦割り」
さらにキリキザンはエンブオーがアイアンヘッドの追加効果で怯んでいる隙に、手刀を叩き込む。
「辻斬り」
そして最後にエンブオーの脇を通り抜け、その通り間際に鋭利な刃物で切り裂く。
「エンブオー、アームハンマー!」
エンブオーは背後にいるキリキザンに、拳を振り下ろす。しかしそこにキリキザンはおらず、拳は地面を叩くだけだった。
「無駄だ。その鈍いエンブオーじゃ、このキリキザンを捉える事は出来ない。こいつはトランプでいうジョーカーみたいなものだ」
ベルはキリキザンを見る。キリキザンの体の一部の刃は、銀色に光っている。
「そのエンブオーも相当タフなんだろうが、このキリキザンの攻撃力もなかなかだ。キリキザン、アイアンヘッド」
キリキザンは銀色のオーラを纏い、エンブオーに突撃。
「瓦割りだ」
さらに怯んでいる隙に、手刀も叩き込む。
「辻斬り」
最後は通り魔のように通り魔間際に切り裂く。いまさらだが、アイアンヘッド、瓦割り、辻斬りの3連コンボがキリキザンのメインウェポンだとベルは気付いた。
「エンブオー、熱湯!」
「サイコカッターで切り裂け」
エンブオーは熱湯を発射するが、キリキザンのサイコカッターで切り裂かれる。
「ニトロチャージ!」
「もう一度サイコカッターだ」
キリキザンは再度念力の刃を飛ばし、炎を纏って突撃してくるエンブオーを止める。
「残念だが、相性が悪かったな。タイプではキリキザンの相性の方が悪いが、ステータスとしてはキリキザンの方が相性的に有利だ。その巨体じゃ、身軽なキリキザンに一撃でも攻撃を入れることは出来ない」
ギーマがそう言うと、キリキザンはエンブオーに向かって走り出し、手刀を喰らわせる。瓦割りだ。
「エンブオー……」
エンブオーはかなりのダメージを受けているが、まだ倒れない。逆に言えば、もう少し攻撃を喰らわせれば、エンブオーは戦闘不能になるだろう。
「さて、このジョーカーをどう攻略するのか、楽しみだね」
ギーマは不敵に笑う。
僕は昼間にこうして更新する時、いつも思います。眠い、と。それで一眠りしてからまた更新しようしても、ついつい夕方まで寝てしまい、更新が夜以降になってしまうんですよ。いや、どうでもよい事でしたね。でも、あとがきなんでこういう事を書いても許されるはず……。それではあとがきもこの辺にして。次回、ベルVSギーマ、決着です。お楽しみに。