二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 157章 最終決戦 七賢人VSジムリーダー ( No.323 )
- 日時: 2011/07/24 13:38
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
「さあ、地より出でよ!プラズマ団の城!このポケモンリーグを囲め!」
Nがそう叫ぶと、突然地面が大きく揺れた。だが、地面の揺れなんて、今イリスが目にしている光景に比べれば些細な事だった。
「嘘だろ……地面から、城が出てくるなんて……」
そう、驚くべき事に、Nが叫ぶと地中より巨大な城がポケモンリーグを囲むように現れたのだ。
「これこそがプラズマ団の城。ここで決着を着けるよ、イリス」
Nはそう言うと、城から出て来て神殿に突き刺さった橋を渡っていく。
「アデクさん!」
間もなくして、ダークトリニィと戦っていたはずのチェレンが神殿に駆け込んできた。
「イリス!」
「師匠!」
いや、チェレンだけでなく、ベルやミキもいる。
「3人とも……ダークトリニィは?」
「奴らは『戦いは終わった。もう貴様らを足止めする理由がない』とか言って、姿を消したよ」
どうやらダークトリニィの目的は、本当にただの足止め、時間稼ぎだったようだ。
「でも、手持ちのポケモンも皆ボロボロで、もう戦えるような状態じゃないんです」
「だからイリス、アデクさんはあたしたちに任せて、イリスは先に行って」
ベルは言う。チェレンもミキも言いたい事は同じのようだ。
「……どうも、君らに任せっぱなしのような気もしなくもないけど、分かった。行ってくる」
イリスはそう言い残し、城へと続く橋を渡る。
「ところで君たちは、ダークトリニィとのバトルの最中、誰に連絡を入れてたんだい?」
「援軍……かな?」
「援軍……ですかね?」
「援軍?」
「うん、援軍。……あ、噂をすれば」
「天に従う者は存し、天に歯向かう者は滅びる」
「大道廃れて仁義あり」
「一を知りて二を知らず」
「過ちて改めざるを過ちと言う」
「君子は義に悟り小人は利に悟る」
「天に二日なく民に二王なし」
イリスが城に足を踏み入れると、そこには6人の男が待ち構えていた。
「誰だよ、あんたら……」
イリスはあまりにもいきなりだったので、気力が削がれる。
「白き英雄よ、もし貴様が追うと戦い、王に何かがあっては一大事。ゲーチス様の完璧な計画も崩れ、瓦解するというもの。N様は落胆なされるだろうが、我ら6人、ここでお前を倒して見せようぞ!」
「だからあんたら誰だよ」
イリスはツッコミつつ考える。正直イリスの手持ちポケモンは、瀕死同然のダイケンキ1体だけ。そんな状況で力量も分からない敵を6人も相手にするというのは、きつい。というか、無理だ。
「我らはゲーチス様を含め、七賢人という。ゲーチス様が世界各国各地方から、有能な知性を持つものを集めた集団だ」
「そんな重要そうな奴らが、こんな局面で出てくるなよ……」
もっともである。
「さて、英雄よ。ここが貴様の墓場。貴様には、ここで消えてもらう」
「くっ……」
イリスは絶体絶命の境地に立たされてしまった。
しかし、その時
「そんな事出来るのか?」
『?』
イリスは後ろを振り返り、七賢人の1人も目線を動かす。するとそこには
「まだくたばってなかったか、イリス」
「ヤーコンさん!?」
そこには、ホドモエジムのジムリーダー、ヤーコンがいた。
「貴様は……ホドモエのジムリーダー……アンダーグランドボスの異名を持つ、鉱山王ヤーコン!」
「説明ご苦労さんだが、俺様だけじゃない」
イリスはもう一度後ろを振り返ると、そこには今まで戦ってきたジムリーダーが終結していた。
「デントさん……コーンさん……ポッドさん……アロエさん……カミツレさん……フウロさん……ハチクさん……アイリスちゃんにシャガさんも……!」
「これはまた、随分とスパイシーなテイストだね」
「そうですね。向こうも随分とうろたえてますね」
「でも、こういう状況でこそ、俺は燃えるぜ!」
「悪いねぇ、あたしらの方が強いのに、人数まで多くってさ」
ジムリーダーは口々にそう言う。
「ジムリーダーめ!何故こんな時に!」
「あのう、ベルに頼まれちゃったからね、断るわけにもいかんでしょ」
「ベル……? ベルがやってくれたのか……!」
イリスは軽く感動。
「それに、プラズマ団の事、ジムリーダーとして放っておくのって酷いでしょ」
「……同感だ」
「大丈夫だって!」
「だいじょうぶだって!」
「ライトストーンを持つ者よ、先に進みなさい。ここはイッシュのジムリーダー総勢が、全力を持って、尽力を尽くして食い止める!」
最後にシャガが締めくくるように言うと、ジムリーダー総勢11人はポケモンを繰り出す。
「皆さん……ここは任せました!」
「ま、待てっ!」
イリスが駆け出すのを七賢人の一人がイリスを止めようとするが、ヤーコンのドリュウズがそれを遮る。
「おいおい、どっち向いてんだ? お前らの相手はこっちだぜ」
「くっ……。まあいい、いざという時のために、奴らを配置しておいたからな……」
七賢人の一人は怪しく微笑み、ジムリーダーとのバトルを開始する。
今回は、登場予定のなかった七賢人の皆さんが登場です。それから、それを喰い止めるジムリーダにも、ポッド、コーン、デントが追加されております。やっぱ最後なので、ジムリーダーはちゃんと全員出してあげたかったんですよ。七賢人はその相手をするためだけに出てもらいました。では、次回はあの七人グループが登場、今度は誰が相手をするのか、お楽しみに。