二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 158章 最終決戦 7幹部VSPDO+α ( No.324 )
日時: 2011/07/24 14:35
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

イリスは1階奥の階段を上ると、広い大広間のような所に出た。
そして、またも最悪な事態が発生する。
「よう、英雄。久しぶりだな。残念だがここも通行止めだ」
「僕たちは君に負けた悔しさを忘れてはいない」
「私たちはあなたに負けた悔しさを忘れてはいない」
「どうしてもここを通りたければ、あたしたち7人を倒す事だな」
「ま、お前のポケモンはもう瀕死も同然。その灯火はすぐに消える」
「小生たちの事をコケにした恨み、今ここで晴らさん」
「……そういう事だ。覚悟はいいか、英雄」
一難去ってまた一難。いや、一難去って今度は二難、とでも言うべきか。待ち構えていたのはプラズマ団7幹部だった。
「レンジ、ルー、リン、イエロ、レド、バイオ、インディ……まあ、こいつらはいてもおかしくはないか」
イリスの希望は、幸先は真っ黒に塗りつぶされた。プラズマ団7幹部は強い。その強さはイリスが身を持って経験し、知っている。
「お前が俺たち7人に勝てる確率は0%。どうする? それでもやるか?」
レンジは挑発的に言う。
「こんなところで……やられるわけにはいかない。僕は諦めない……世界の命運とか、そんな事を背負って戦う気はないけど、それでも僕が負ければ、ポケモンは解放されてしまう。そうしたら、世界中のたくさんの人が悲しむ。だから、僕は諦めるわけにはいかない!たとえ勝率0%でも、1人でも戦う!」
そう言ってイリスがボールを取り出そうとした、その時。

「お前は一人で戦ってるわけじゃねえだろ!」

バゴォン!という音とともに壁が破壊され、外から何名かの人間が城の内部に入り込んだ。
「!? ザキさん!?」
入り込んだうちの1人は、PDOセッカ支部統括で、ミキの兄、ザキだった。
「俺だけじゃねえ。見ろ」
言ってザキは後に目線を動かす。イリスもつられて同じようにすると
「ザキの言う通りだ。君は1人で戦っているわけじゃない。僕らがいるじゃないか」
「1人で戦って勝率が0%なら、皆で戦えばいい。そういうわけで、皆揃って助けに来たよ」
「仲間1人で戦わせたりはしない。私たちも、一緒に戦わせてくれ」
「私も僭越ながら、助太刀いたします」
「なんか……無理矢理連れて来られた……」
PDOと、そうでない者も口々に言う。
「キリハさん、リオさん、ミナアキさん……それにアカリさんとテラも……?」
「2人はライモンシティで活躍したって聞いたから、連れてきた」
リオは言う。アカリは乗り気のようだが、テラは面倒くさそうだ。
「PDO……こんなとこまで来やがるか……!というか、今PDO格支部は。プラズマ団が一斉攻撃してるはすだぞ……!」
「ああ。だから人を集めるのに手間取ったよ。まあ、ミキちゃんから連絡があったって言ったら。ザキは簡単に動いてくれたけどね」
「え……ミキちゃんが皆さんに連絡を……?」
イリスは軽く感動。
「そういうわけで、人員も足りなくてアカリさんとテラ君に同行してもらえるよう頼んだんだ」
「友人の危機に駆けつけない私ではありませんので」
「…………」
テンションのの差が激しい2人である。
「イリス。ここは私達に任せて、君は先に行け。恐らく、これ以上なにか仕掛けられているという事はないだろう」
ミナアキの言葉に押され、イリスは足を動かそうとするが
「イリス、待って。あなたのポケモン傷ついてるでしょ。だから全部出して」
「え? はあ、はい……」
イリスはいきなりで釈然としないが、もちポケモンを全て出す。当たり前だが、皆一様に疲弊していた。
「出て来て、タブンネ。癒しの波動」
リオが出したポケモンはタブンネ、分類はヒヤリングポケモン。しかしリオの固体は、通常のものよりも小さく、1mちょっとあるのが70cm程度しかない。
そしてタブンネは掌を前に出し、そこから波動を放ち、イリスのポケモンたちを回復させる。
「よし、完了。ありがとう、タブンネ」
リオはタブンネをボールに戻す。
「ありがとうございます、リオさん」
イリスはお礼を言って、再び駆け出す。
「おいおいおい。俺たちを放っておいて話を進めた挙句、ここを素通りさせるとでも思ってんのか?」
しかしその行く手は、プラズマ団7幹部が遮る。
「だから、その相手を俺たちがやるんだろうが。癪な話だが、世界の命運はそいつが握ってるんでな」
「ハッ、ちょっとは頭を使えよ。お前らは6人。俺たちは7人。自分で言うのもなんだが、俺たちは強い。お前達も相当強いらしいが、それでも頭数の多いこっちの方が有——」
レンジがそこまで言うと、隣にいたインディがスタスタと歩き出す。
「インディ? どこへ行く」
しかしインディはレンジの声を無視し、壁に開いた大穴まで歩む。
「出て来い、ケンホロウ」
そして飛行タイプのケンホロウを出し、それにつかまる。
「おい、インディ!」
レンジが声を荒げるが、インディは聞く耳を持たずに城から出て行く。
「チッ、なんだあいつは。何考えてんだか。……まあいいさ。それでもお前を通すつもりはないぜ、英雄——」
レンジは目線を動かし、イリスを見ようとするが、イリスはどこにもいない。
「レンジ、奴なら階段を上って行ったぞ」
レドが言う。レンジはしばし硬直し
「ハッ。おいPDOと+α!てめえらの相手は俺たちがしてやるぜ!」
……まあ、ともかくとして。PDO+αとプラズマ団7幹部の戦いが始まったのである。



今回はプラズマ団7幹部、そしてPDOの面々とその他のオリキャラたちが登場です。これからPDOとプラズマ団との戦いが始まります。そしてインディはどこへ行ったのか。これは次回明かすつもりです。では、次回もお楽しみに。