二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 162章 Nの部屋 ( No.328 )
- 日時: 2011/07/24 22:35
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
プラズマ団の城4階にて、イリスはまたも足を止める。
「待っていたぞ、英雄よ」
突如風のように——影のように現れたのは、ダークトリニィだった。
「!こんな時に……!」
イリスは苦い顔をする。今のイリスのポケモンはベストコンディション。その状態でNと戦う気なのだが、その行く手をダークトリニィが阻む。
「待て、英雄。我らはお前と戦いに来たのではない」
と、イリスは思い込んでしまっただけである。
「……じゃあなんだよ?」
イリスは内心ホッとしつつもそれをおくびにも出さずにダークトリニィに問う。
「そこにある部屋」
そう言ってダークトリニィの1人がすぐそこにある部屋を見る。
「その部屋は、N様の部屋だ」
「Nの部屋……?」
「そうだ。我らは入っても何も感じなかったが、お前なら何か感じるかもしれぬ」
そう言うとダークトリニィは瞬く間に消えた。
「Nの……部屋……」
イリスは、その部屋へと踏み出す。
「エモンガ、燕返し!」
「アカシ、シャドーボールです!」
エモンガの燕返しを、アカシ(シャンデラ)は黒い影の球を発射して迎撃する。
「エレキボールだ!」
「瞑想です!」
エモンガはさらに電撃を凝縮した球をを発射するが、アカシは瞑想し、特攻と特防を高めてダメージを軽減する。
「弾ける炎!」
そしてアカシは炎の塊を発射する。炎の塊はまっすぐエモンガに飛んでいき、直撃する。
「ちぃ、アイアンテールだ!」
エモンガはすぐに体勢を立て直し、尻尾を鋼のように硬化させてアカシに叩きつけるが、相性が悪いので大きなダメージにはならない。
「アカシ、祟り目です」
アカシはすぐさまエモンガから距離を取り、禍々しい目を出現させて黒い波動を放つ。
「エレキボールで突っ切れ!」
しかしエモンガはその波動を電撃の球で突っ切り、目を破壊。さらにもう一発発射し、アカシに命中させる。
「くっ、シャドーボール!」
「かわしてワイルドボルトだ!」
エモンガは空中を滑空して影の球をかわし、その身に激しい電撃を纏ってアカシに激突する。
「アカシ、シャドーボール!」
だがしかしアカシの耐久力もなかなかのもので、アカシはすぐさま影の球を放ち、至近距離からエモンガにぶつける。
「おうおう。結構楽しくなってきたじゃんよ。どんどん行くぜ、エレキボール!」
「アカシ、シャドーボールです!」
雷の球と、影の球がぶつかり合う。こちらの戦いも、長引きそうだ。
「ダストダス、10万ボルト!」
「ランクルス、サイコキネシス」
ダストダスの放つ高圧電流を、ランクルスは念動力で止め、打ち消す。
「突進!」
「もう一度サイコキネシスだ」
ダストダスは猛烈な勢いでランクルスに突進するが、またも念動力で止められ、地面に叩き落とされる。
「しっぺ返し!」
ダストダスは腕を大きく振るい、ランクルスを弾き飛ばす。今のは直撃したので、相当効いただろう。
「くっ、自己再生だ」
しかしランクルスは自分の体を再生し、体力を回復する。
「ダストダス、ダストシュート!」
「ランクルス、サイコキネシス」
ダストダスは汚らしいゴミと毒を混ぜ合わせた塊を作り、それをランクルスに向けて発射する。
ランクルスは最大の力を振り絞って念動力を放ち、ダストシュートを止める。
この勝負は、どちらに転ぶか。
「ローブシン、マッハパンチ!」
「オノノクス、ダブルチョップ!」
ローブシンは素早い拳をオノノクスに叩き込み、オノノクスはカウンター気味に2発の手刀をローブシンに叩き込む。
「なし崩し!」
「瓦割り!」
ローブシンはコンクリート柱を振るい、オノノクスを攻撃。オノノクスも手刀を振り下ろし、ローブシンに叩き込む。
「アームハンマーだ!」
ローブシンは強烈な拳をオノノクスに喰らわせるが、オノノクスは倒れない。
「ダブルチョップ!」
さらにオノノクスは2発の手刀を放つ。どうにも意地を張って攻防を繰り返しているようにも見えるが、気にしないでおこう。
「ハッ、随分と耐えるな。ローブシン、ストーンエッジ!」
「尻尾で薙ぎ払って!」
ローブシンは鋭く尖った岩を無数に発射するが、オノノクスの尻尾の一振りにより、それらは全て砕け散る。
「瓦割り!」
そしてオノノクスはローブシンの脳天に手刀を叩き込む。これはかなりの威力だ。
「そろそろ決めるよ、オノノクス。ギガインパクト!」
オノノクスは膨大なエネルギーを身に纏い、猛烈な勢いでローブシンに突撃する。
「ローブシン、アームハンマーで迎え撃て!」
ローブシンも拳を振るい、オノノクスを迎え撃つ。
巨体と拳が激突し、砂煙が舞う。そしてどちらも吹っ飛ばされるが
「……よく耐えてくれたね、オノノクス」
「戻れ、ローブシン」
倒れたのはレンジのローブシンだった。これでレンジの手持ちは残り1体。
「さあて、ここからが本番か。出て来い、ワルビアル!」
レンジが繰り出すは、赤黒い巨大なワニのようなポケモン、ワルビアル。
「ハッ。今頃英雄はどうしてるかね……俺の見立てでは、今頃はN様の部屋か……」
レンジはそう呟くと、バトルに戻っていった。
「ここは……?」
イリスはダークトリニィに促され、Nの部屋に入った。入ったが、しかし
「なんなんだ、この部屋は……?」
そこは、玩具が散乱する、ファンシーな部屋だった。
はい、なんだか1日で随分と更新している白黒です。たぶん1日の更新量最多だと思います。まあ、そんな話もそこそこに、今回はイリスがNの部屋へとお邪魔しております。そろそろNとの決着をつける時。しかしその前の振りも大事。というわけで、次回もお楽しみに。