二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 163章 決意 ( No.329 )
日時: 2011/07/24 23:24
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http://pokegai.jp/

Nの部屋に足を踏み入れたイリスだが、そこは玩具の散乱するファンシーな部屋だった。
「バスケットボール、スケートボード、ダーツに電車。まるで子供部屋だな」
イリスは一応中を見て回る事にした。まあ、そんなに広い部屋ではないので、すぐに終わるのだが。
「なんだこれ? 引っかき傷?」
イリスはスケートボードの滑り台の側面に、奇妙な傷を見つけた。普通の人間が遊んでいては、決して付かないような傷を。
「この滑り台は結構丈夫そうだし、こんな傷は普通付かない。とすると……ポケモン?」
そう思ってもう一度見れば、その傷はポケモンによるものだと思えなくもない。
「他には……ん?」
イリスは床に転がっている、いかにも使い込まれた感じのバスケットボールを拾い上げる。
「何か書いてあるな。名前か?」
言ってイリスはその稚拙で子供の書いたような読み難い字を読み上げる。
「ハルモニア……? 誰だ?」
イリスには全く心当たりがない。
「N、君は一体、どんな人生を送っていたんだ……?」



「クリムガン、龍の怒り!」
「オノノクス、龍の舞いで回避だ!」
クリムガンは口から行かれる龍のエネルギーを放ち攻撃するが、オノノクスは自身の素早さを上げ、それをかわす。
「ドラゴンクロー!」
そしてオノノクスは龍の力を込めた爪の一撃を繰り出す。
「クリムガン、ポイズンテールで弾け!」
しかしクリムガンはそこで毒を帯びた尻尾を振るい、オノノクスの腕を弾く。
「ドラゴンクロー!」
そしてがら空きとなったオノノクスに、龍の爪の一撃を繰り出すが
「地震だ!」
オノノクスはすぐさま地面を揺らし、その衝撃でクリムガンの動きを止めつつダメージを与える。
「くっ……クリムガン、ポイズンテール!」
クリムガンは急いで体勢を立て直し、毒を帯びた尻尾を振るうが、オノノクスの龍の舞で強化された身のこなしで回避される。
「オノノクス、もう一度地震!」
「クリムガン、跳び上がってドラゴンクロー!」
オノノクスは再度地面を大きく揺らすが、クリムガンは大きく跳躍してオノノクスを上から攻める。
「オノノクス、引き剥がせ!ドラゴンクロー!」
オノノクスも爪に龍の力を込め、クリムガンを弾き飛ばす。
「クリムガン、龍の怒り!」
「オノノクス、瓦割りで断ち切れ!」
クリムガンは口から怒れる龍のエネルギーを放つが、オノノクスは手刀を勢いよく振り下ろし、龍の怒りを断つ。
「クリムガン、ドラゴンクローだ!」
クリムガンは爪に龍の力を込め、オノノクスに突撃する。
「オノノクス、ドラゴンクロー!」
そしてオノノクスも同じように爪に龍の力を込めて突撃。両者共にせめぎ合う形となる。
2体の龍は譲る事無く、互いの力を押し通す。



「ワルビアル、ドラゴンクロー!」
ワルビアルはワニだが龍の力がこもった爪で、オノノクスを切り裂く。オノノクスは反動で動けないので、その一撃をまともに喰らい、戦闘不能。
「オノノクス、ありがとう。戻って」
リオはオノノクスをボールに戻す。そして次のボールを手に取るが、すぐには出さない。
「こんな事なら、他のポケモンも持ってくれば良かったかな……?」
リオは呟いて、決心を決めたようにポケモンを繰り出す。
「最後はこのポケモン。出て来て、シャンデラ!」
リオが繰り出すはゴースト・炎タイプのポケモン、シャンデラ。
「ハッ、シャンデラかよ。確かに相当鍛えられているようだが、タイプ的には俺のワルビアルの方が格段に上。ゴーストは悪、炎は地面に弱いからな。最後がそのポケモンとは、運が悪かっ——」
とそこで、レンジは言葉を失う。それもそうだ、今のシャンデラの様子を見れば、誰だってそうなるだろう。
「流石にちょっとピンチだから、本気で行かせてもらうよ」
見ればシャンデラの不気味な青紫色の炎は、全く逆の雰囲気を漂わせるオレンジ色の炎に変化している。
「……ハッ、オレンジ色の炎か。俺にはぴったりだな。成程、確かにこの最終決戦でお前と戦う事になったのは運命かもな。こいつはかなり、面白くなってきた。ワルビアル、焼き尽くす!」
ワルビアルは口から燃え盛る炎を放つが
「シャンデラ、大文字!」
シャンデラは大の字の巨大な炎を放ち、ワルビアルの炎をも飲み込んでワルビアルを逆に焼き尽くす。
「なんて破壊力だ……ワルビアル、地震!」
「サイコキネシス!」
ワルビアルは地面を大きく揺らして衝撃波を放つが、シャンデラは念動力を放ち、その衝撃を止める。
「シャドーボール!」
そしてシャンデラは影の球を4つ、同時に発射する。
「ぐぅ……ワルビアル、噛み砕く!」
ワルビアルはその大きな体にしては素早い動きでシャンデラに接近し、巨大な口でかぶりつく。
「!シャンデラ、引き剥がして。目覚めるパワー!」
シャンデラは水色を小球を無数に発射し、至近距離からワルビアルに当てて引き剥がす。
「氷タイプの目覚めるパワーか……ワルビアル、噛み砕く!」
「シャンデラ、大文字!」
シャンデラは巨大な大の字の炎を放ち、ワルビアルは大口を開けてシャンデラへと向かっていく。



「……N、君が何を思って今まで生きてきたかは知らないけど、君は自分の意思で動いてはいない。君につきまとう幻影を、僕が消しに行くよ。待っててくれ、N」
イリスはNの部屋から出て、上の階を目指す。そこには、Nがいるのだ。



今回で振りの階は終了です。次回からはNとのバトルに移行します。そして今回はリオのシャンデラが本気になりました。物凄く強いです。では次回予告を……って、もう次回予告してるじゃん!まあ、微妙なボケはおいといて、次回もお楽しみに。