二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 174章 決戦 ( No.347 )
- 日時: 2011/07/27 21:35
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://pokegai.jp/
「行くのです、デスカーン!」
ゲーチスが初めに繰り出したのは、黄金の棺桶の姿をしたゴーストポケモン、デスカーンだ。
「デスカーン、シャドーボールです!」
デスカーンは触手のように伸びる四つの黒い手から影のたまを一つずつ、計四つダイケンキに向けて発射する。
「ダイケンキ、弾け」
ダイケンキはその影の球を前足の鎧で全て弾き飛ばし、逆にデスカーンに当てる。
しかし、それだけではなかった
「な……!デスカーン!」
弾き返された四発のシャドーボールがデスカーンにヒットすると、デスカーンは吹っ飛ばされて戦闘不能となった。
「馬鹿な……技も使わず、弾き返した攻撃だけで戦闘不能にするなど……」
ゲーチスは想像を超える事態に混乱している。しかしそれは、Nやアデク、チェレンたちも同じだった。
「どうしたゲーチス。もう終わりか?」
唯一全く動じていないのは、イリスだけだった。
「くっ、たまたま当たり所が悪かっただけです、調子に乗らないでください。次はこうは行きません、シビルドン!」
ゲーチスが次に繰り出すのは、ヒウンシティでも姿を見せ、リオのシャンデラによる束縛から脱した電気タイプのポケモン、シビルドンだ。
「シビルドン、ワイルドボルトです!」
シビルドンは、イリスが今まで見た中で、ゼクロムを除けば最も激しい電撃を身に纏い、ダイケンキに向かって突撃してくる。
「ダイケンキ、薙ぎ払え」
ダイケンキは向かって来るシビルドンに対し、アシガタナを二刀流で抜刀し、横薙ぎの一閃を放つ。
「シビルドン!」
そして、シビルドンもまた、デスカーンのように吹っ飛ばされて戦闘不能になる。
「また……だと……!」
ゲーチスはますます困惑するが、それでも止まる事はなかった。
「まだです、まだ終わっていない!ガマゲロゲ!」
ゲーチスの次のポケモンは、リゾートデザートでイリスとミキを押し流したポケモン、ガマゲロゲだ。
「ガマゲロゲ、濁流!」
ガマゲロゲはどこからか巨大で濁った大波を発生させ、ダイケンキを押し流さんとする。
「ダイケンキ、打ち消せ」
ダイケンキは大きく吠え、濁流を消し去ってしまう。さらに咆哮はそのまま進んで行き、ガマゲロゲを襲い、吹き飛ばして戦闘不能とする。
「どういう事だ……」
ゲーチスはブツブツと何か言っている。相当焦っているようだが、ゲーチスは止まらない。
「行きなさい、キリキザン!」
ゲーチスが繰り出すは、全身が刃物のようなポケモン、キリキザンだ。
「キリキザン、アイアンヘッド!」
キリキザンは鋼鉄の頭を突き出し、ダイケンキに向かって超高速で突進する。
「ダイケンキ、切り上げろ」
ダイケンキは体勢を低くし、キリキザンの頭が自らの角と被さった瞬間、角を勢いよく振り上げ、キリキザンを天井まで切り上げて吹っ飛ばす。そして、またも戦闘不能。
「キリキザンまでもが……ぬぅ、バッフロン!」
ゲーチスの五番目のポケモンは、バッファローのような姿のノーマルタイプのポケモン、頭突き牛ポケモンのバッフロンだ。
「アフロブレイク!」
バッフロンは角とアフロ状の頭を突き出し、猛烈な勢いでダイケンキに突進する。
「突き飛ばせ」
ダイケンキはその突撃に対し、自分も角を突き出し、瞬間的な突きを繰り出してバッフロンを突き飛ばし、戦闘不能にした。
「馬鹿な、ありえない……技も使わず、ポケモンの能力のみでワタクシのポケモンを五体も倒すなど……!」
ゲーチスは明らかに狼狽している。それもそのはず、自慢のポケモン五体が、一体のポケモンに……それも技も使わず負けたというのだから、無理もない。
「……いや、まだだ。まだワタクシには奥の手がある。イリスよ、ワタクシの最後のポケモンの強さは、今までのポケモンの比ではないぞ。このポケモンで、貴様を絶望の底へと叩き落してくれる!」
ゲーチスは最後のボールを手に取り、最後のポケモンを繰り出す。
「さあ行け、サザンドラ!」
ゲーチスの最後のポケモンは、今まで何度か見た悪・ドラゴンタイプのポケモン、サザンドラだ。
両手が頭となっていて、普通の頭と合わせて三つの頭を持ち、闇のように黒い翼も三対存在する。
「凶暴ポケモンサザンドラ。これはその中で最も強く、巨大で、強大な固体です。言っておきますが、ワタクシはこのサザンドラ一体で、7幹部を相手取る事ができます」
確かにゲーチスのサザンドラは大きい。イリスはダークトリニィのサザンドラを見て気付いたが、サザンドラは派手な見た目の割りに体は小さい。体長は2m弱あるものの、そのずんぐりとした体に乗れるのは、せいぜい四人がいいとこだろう。
しかしゲーチスのサザンドラは6m以上あり、十以上乗れるほどの巨体だ。強さは体の大きさと密接な関係なので、体が大きいほど力も強い。つまりゲーチスのサザンドラは、通常のサザンドラよりも遥かに強い事が分かる。
「ここへ来て降参などしないでくださいよ。あれだけ大口を叩いたのです。あなたこそここでワタクシが、一思いに叩き潰して差し上げましょう。
「できるならやってみろ、最終的に叩き潰されるのはお前だ。僕がお前を叩き潰して、お前の野望を打ち砕く!」
さて、今回はイリスvsゲーチスの始まりでしたが、なんとイリスのダイケンキは技も使わずゲーチスのポケモンを五体、叩きのめしてしまいました。これは『イリスの怒りなどの感情がダイケンキにも伝わり、ダイケンキの力が増幅されている』という設定です。それから前回出て来た箱庭の箱の力もプラスされています。では、次回はダイケンキvsサザンドラ。お楽しみに!