二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 1章 トモダチ ( No.4 )
日時: 2011/04/09 16:28
名前: 白黒 (ID: /LylQYeE)
参照: http:/pokemon bw

イリスはミジュマル、チェレンはツタージャ、ベルはポカブを手に入れ、アララギ研究所に向かった。そこでポケモン図鑑とモンスターボールを受け取り、次の町、カラクサタウンに向かった。

「これで準備はよしっと……ベル、目移りしてるとこ悪いけど、ここのフレンドリィショップには大したものは売ってないよ」
「これもいいけど……こっちもいいなあ……あ、これなんか……」
全く聞いちゃいなかった。
「まあいいか、ベルの好きにさせよう」
半ば呆れながらイリスはポケモンセンターから出た。すると、広場のほうから奇妙な言葉が聞こえた。
「そう、ポケモンの解放です!」
ポケモンの解放?
言っている意味が分からず広場に向かうと、チェレンがいた。
「チェレン、なんなのこれ?」
「イリスか……演説だってさ」
「演説?」
「では、ご清聴ありがとうございました」
なんの演説か聴こうとしたら、演説は終わってしまった。
「……なんの演説だったの?」
「プラズマ団のゲーチスとかいう人が、ポケモンを解放するんだって」
「ポケモンの解放、それって……」
「君のポケモン、今喋ってたよね」
イリスの言葉を遮って、一人の少年が声をかけてきた。
黄緑色の髪に、白黒の帽子をかぶった少年だ。
「ポケモンが喋る……? 随分とおかしなことを言うね」
「君たちには聞こえないのか、かわいそうに」
「君……誰?」
「僕はN。君たちは?」
「僕はチェレン。今はただの一トレーナーだけど、いつかは絶対チャンピオンになる」
「僕はイリス。夢とかいう大それたものはないけど、ポケモン図鑑を完成させるために旅をしている」
「ふうん、チェレンにイリスか……君たちは、疑問に思ったことはあるかい?」
Nは尋ねる。
「何を?」
「ポケモンが、モンスターボールという名の鎖に縛られていることさ」
Nは、奇妙なことを言う。
「モンスターボールでポケモンを縛りつけているだって?そんなわけないだろ」
チェレンはそう反論する。
「ふうん、本当にそうかな?」
「ああ、そうだ」
「なら、聞かせてもらおう、君のポケモンの声を」
そう言うとNはモンスターボールを取り出し、ポケモンを出す。
「ただし、相手をするのは君じゃない、イリスだ」
人差し指でイリスを指しながら、Nはそう言う。
「いいよ、その勝負、受けて立つ」

イリス対Nのポケモンバトルは始まった。使用ポケモンは一体。どちらかのポケモンが先に戦闘不能になったらバトル終了。
「じゃあ行くよ、僕のトモダチ」
Nの使うポケモンは、悪タイプのゾロア。それに対しイリスの使うポケモンは水タイプのミジュマル。
「こっちから行くよ。ゾロア、ひっかく」
「避けろミジュマル」
ゾロアのひっかくをミジュマルが回避する。
「たいあたりだ」
ミジュマルのたいあたりがゾロアに命中する。
「よし、いいぞミジュマル。続けて水鉄砲だ」
今度はミジュマルが口から水鉄砲を発射する。
「かわせ、ゾロア」
ゾロアは間一髪のところで水鉄砲をかわす。
「反撃だよ、ゾロア。目覚めるパワー」
Nがそう指示すると、ゾロアは額からエネルギーの塊を撃ち出した。
「!? ミジュマル!」
目覚めるパワーがミジュマルにヒットした。
「大丈夫か、ミジュマル?」
イリスがそう問いかけると、ミジュマルは力強く頷いた。
「行くよミジュマル、たいあたり」
ミジュマルはゾロア目掛けて走り出すが
「目覚めるパワー」
エネルギーの塊が、ミジュマル目掛けて発射される。
「ミジュマル!」
目覚めるパワーがミジュマルの腹部に直撃した、が
「な、なに!?」
ミジュマルの腹部に直撃した目覚めるパワーは、そのまま跳ね返って、ゾロアに直撃した。
「今のは、ホタチで跳ね返したのか……!?」
チェレンも驚いたように目を見開いている。
「よし、今だミジュマル。水鉄砲!」
ミジュマルは、渾身の水鉄砲をゾロアに炸裂させた。
「ゾロア……」
ゾロアは水鉄砲を食らって、倒れた。戦闘不能になったのだ。
Nは、ゾロアをボールに戻すと、踵を返して歩き出した。
「あ、ま、待て」
「君は、なかなか面白い。」
イリスがNを引きとめようとすると、Nは突然そんなことを言い出した。
「僕は君に興味を持った。また会えるといいな」
それだけ言い残し、Nは立ち去っていった。
「N……」
これが、後にイッシュ地方全域を巻き込む戦いの幕開けだった。



あとがきです。今回はアララギ博士の登場シーンやゲーチスの演説の一部をはしょりました。Nの手持ちも本当はチョロネコですが、Nのエースポケモン、ゾロアークの進化前のゾロアにしました。次回はいよいよジム戦です。お楽しみに。