二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 4章 はぐれワシボン ( No.7 )
- 日時: 2011/04/07 01:49
- 名前: 天蓋 (ID: /LylQYeE)
- 参照: http:/zennyihou
時は遡り、数日前。イリスがサンヨウシティに来る少し前のことだ。
「もう少しでサンヨウシティに着く。サンヨウシティにはジムがある。ということは、戦力を強化するためにも、ポケモンをゲットしくちゃ」
そう思い、あたりを見渡す。
ヨーテリー、ミネズミ、チョロネコといったポケモンがその辺をうろついている。
「なんかぱっとしないな……夜になったらゴーストタイプとかでないかな?」
イリスはゴーストタイプ好きである。もともとは四天王シキミの書く本が好きなのだが、しだいに彼女の使うゴーストタイプのポケモンたちにも心を惹かれていった。
ちなみに四天王とは、各地方に4人いる、精鋭のポケモントレーナーである。その4人は、その地方のチャンピオンを守るが如く、ポケモンリーグにいる。
ゴーストタイプ使いのシキミ。本業は小説家で、様々なベストセラー作品を執筆している。
悪タイプ使いのギーマ。知る人ぞ知る凄腕のギャンブラーだそうで、賭博で負けたことはないらしい。
エスパータイプ使いのカトレア。異例の出世で、まだ若いながらもその実力を買われ四天王に抜擢された。
格闘タイプ使いのレンブ。イッシュのチャンピオンを師とし、毎日修行をしている四天王のトップ。
四天王はその地方で5本の指に入る実力者。その四天王に勝つには
「ポケモンを捕まえて、鍛えないとね」
とそこで、一際異彩を放つポケモンを見つけた。
「あのポケモンは……?」
図鑑で調べると、ワシボンというポケモンらしい。
「飛行タイプか。ミジュマルは草タイプに弱いから、ちょうどいい。あのワシボンを捕まえよう」
『でもなんでワシボンがこんなとこにいるのだろう?』と思ったりもしたが、『群れからはぐれたのだろう』と結論をだしてワシボンに向かっていった。
「出て来いミジュマル。体当たり!」
ボールからミジュマルを出し、ワシボンに攻撃させる。
「あ、避けられた!」
ワシボンはミジュマルの攻撃を敏感に察知し、攻撃を避けた。
「だったら、水鉄砲だ」
今度の水鉄砲はワシボンに命中した。しかし、ワシボンは翼で打つで反撃してきた。
「ミジュマル、大丈夫か!?」
ミジュマルが翼で打つを食らって倒れている間に、ワシボンは接近してきていた。
「ミジュマル、体当たり!」
ミジュマルの体当たりと、ワシボンのつつくが激突しあう。
「ミジュマル、水鉄砲だ!」
先に立ち直ったミジュマルは、ワシボンに水鉄砲を放った。
ワシボンは水鉄砲で吹っ飛ばされて、結構なダメージを受けたようだ。
そろそろ頃合だと思って、モンスターボールを取り出すと
「!?」
ワシボンが震えていた。恐怖で打ち震えていた。
「……そうか。やっぱり群れとはぐれて、寂しいんだな」
言葉が理解できてるのかできてないのか、震えながらワシボンは頷く。
「だったら、僕と一緒に行こう。1人が無理なら2人で進めばいい」
ワシボンは震えたまま黙っている。
「お前の親が見つかるとは思わない。たぶん、お前は独り立ちをする時なんだ」
ワシボンの震えが、徐々に収まっていく。
「さあ、行こう。僕と一緒に、イッシュリーグに!」
そう言って、手に持つモンスターボールのボタンを、ワシボンの額で押した。
クラクラと3回ほど振れた後、カチっという音がした。ポケモンをゲットしたときの音だ。
「さて、ポケモンもゲットしたし、サンヨウシティに行きますか」
イリスは立ち上がり、2匹のポケモンと共に、サンヨウシティに向かった。
「そういえば、ワシボンの進化系のウォーグルは、独り立ちの出来ない出来損ないのワシボンを知らない土地に落とすって聞いたことがあな」
それを聞いたワシボンは号泣した。
あとがきです。最初に捕まえるポケモンって、あまりいいのがいないんですよね。というわけで、無理矢理ですがワシボンを捕まえさせました。(設定もこじ付け気味に考えて)次回は待ちに待った(?)ジム戦です。デント対イリスのバトルをお楽しみに。