二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 32章 アルビノ少年 ( No.72 )
日時: 2011/04/19 23:38
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http:/ARUGRIZMU

廃遊園地でイリスたちがバトルを繰り広げている一方、ライモンジムにはプラズマ団が押し寄せていた。
「シビビール、電磁砲!」
「ワルビル、砂地獄!」
「ダブラン、サイコウェーブ!」
「チャオブー、炎の誓!」
チャオブーは地面から燃え盛る炎を噴き出させるが、相手の攻撃は冗談でなく強かった。
「バニリッチ、冷凍ビーム!」
「ガマガル、濁流!」
「ホイーガ、ヘドロ爆弾!」
それもそのはず、バイオはプラズマ団の下っ端の中でも、優れた団員をジムに送り込んでいるのだから。
「ガントル、パワージェム!」
「クルマユ、エナジーボール!」
「ランプラー、煉獄!」
「あぅ……あたしじゃこのポケモンたちは止められないよ……」
ベルが現状に参っていると、後方からポケモンが現れた。
「ツンベアー、氷柱落とし。ランクルス、サイコキネシス。ギギギアル破壊光線」
ポケモンだけでなくテラも現れ、彼のと思われるポケモンたちは、攻めてきたプラズマ団を一掃した。
「はあ……ここがやられたんじゃ、元も子もないしね。援護するよ」
「あ、ありがとう……」
あ、この人良い人だ。と、ベルは思った。
「流石ねテラ君。君なら、ポケモンリーグの四天王にも匹敵すると思うわ」
テラだけでなく、今回の戦いであまり役に立っていないであろうカミツレも現れた。
「やめてください、カミツレさん。ポケモンリーグなんて行けませんよ。病気もありますし」
「あ、あの。テラ君ってどんな病気なの?」
ベルがテラにそう訊ねた。肌が異常に白かったりなんだりと、どこか病気っぽいのは分かっていたのだ。
「……アルビノっていう、メラニンが先天的に欠乏する遺伝子疾患のことだ」
「メラニン?」
「色素のことよ。テラ君は、生まれつきのアルビノで、そのせいもあって引きこもりがちなのよ」
「へえ〜大変なんだね」
「そんなことより、来るぞ」
迫ってくるプラズマ団を蹴散らすと、さらにプラズマ団が出て来た。
「ヤブクロン、ダストシュート!」
「ズルッグ、気合パンチ!」
「シママ、放電!」
さっきよりもポケモンは弱めだが、如何せん数が多い。
「ツンベアー、あられ」
ツンベアーは指示されると、あられを降らせた。
「きゃっ冷たっ」
「ポケモンを戻した方が良い。あられは氷タイプ以外のポケモンにダメージを与える天候だ。ツンベアー、吹雪」
ツンベアーは猛烈な吹雪をプラズマ団のポケモンに吹きつけ、団員ごとポケモンを吹っ飛ばした。
「……はあ、まだ来るのか」
プラズマ団は、倒せど倒せどどんどん湧いてくる。
「ダルマッカ、火炎放射!」
「コマタナ、メタルクロー!」
「イシズマイ、岩雪崩れ!」
プラズマ団のポケモンの攻撃が、テラのポケモンにヒットする。
「ははは、全発命中!」
「特に、あのツンベアーってポケモンには大ダメージだ!」
「このまま一気に攻めるぞ!」
プラズマ団が調子付いてきたら
「ツンベアー、じたばた」
ツンベアーがじたばたしながらプラズマ団のポケモンを一掃した。
『なに!?』
やっぱりプラズマ団は結構仲が良い。
「くっそ、じたばたがなんだ!出て来いママンボウ!」
「じたばたは体力が減っているほど威力が増す、そんなこともしらないのか。ギギギアル、金属音」
テラがプラズマ団に説明してやると、新たに出て来たポケモンに対し、ギギギアルの金属音で動きを止める。
「ランクルス、痛み分け。ギギギアル、チャージビーム」
ランクルスは体力の多いママンボウに痛み分けし、ギギギアルは痛み分けで体力を失ったママンボウにチャージビームで止めを刺す。
「出て来いフリージオ!ソーラービーム!」
今度はフリージオを繰り出し、太陽光の光線を(夜なのに)発射する。
「フリージオは特防の高いポケモン。ランクルス、ワンダールーム。ギギギアル、放電」
ワンダールームはしばらくの間、ポケモンの防御と特防を入れ替える技。フリージオは特防は高いが防御が低い。よって次に放たれるギギギアルの放電に沈んだ。
「ランクルス、自己再生」
ランクルスはさっきのソーラービームを食らっていたので、自己再生で回復させる。
「ふう……まだ来るか」
「ところでテラ君。電脳戦は?」
カミツレが、忘れていませんか?、見たいな感じでテラに訊ねる。
「ああ、それならさっき終わりました」

「ぐぬぬぬぬ。この小生ともあろう者が、完全にこの復旧したコンピューターを掌握されるなんて!」
バイオは発狂したように、近くのコンピューターを蹴りまくる。
「こうなったら、小生が直接ジムに乗り込んで……」
「それは無理だ」
突然——というか自動開閉式ドアなので突然なのは必然だが——扉が開かれ、イリスとミキ、そしてチェレンが現れた。
「な、貴様達、部下やイエロが相手をしてたのでは……!?」
「部下というか下っ端は全然あいてにならなかった。それでも数が多かったもんだから、途中でイリスと会ってなければやられてたかもしれないけどね。イエロって人は、今頃アカリさんが相手をしてる」
「そんなことより、お前がバイオか?」
「……ふっふっふ、いかいも小生がプラズマ団7幹部の1人にしてプラズマ団最高最強のメカニック、ドクター・バイオだ!」
プラズマ団7幹部のバイオは、そう高らかに名乗った。



今回は香兎さんのご投稿してくださったオリキャラ、テラがバトルで大活躍です。次回はプラズマ団7幹部でプラズマ団最高最強(自称)のメカニック、ドクター・バイオとのバトルになりますので、お楽しみに。