二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 番外編 トライアルハウスバトル 後編 ( No.82 )
日時: 2011/04/23 17:14
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
参照: http:/ARUGRIZMU

「ランクルス、ワンダールームだ」
テラは、シビルドンの特防が高く、サイコキネシスが効かないと分かるや否や、次の手を使ってきた。
ワンダールームは、互いの防御と特防を入れ替える技。つまり、シビルドンの高い特防は、防御に移されたのだ。
「へえ、そういう風に対策するんだ。シビルドン、噛み砕く」
「ランクルス、サイコキネシス」
ランクルスはサイコキネシスでシビルドンが接近してくるのを許さず、そのまま地面に叩きつける。
「怯んじゃダメ、シビルドン。電磁砲」
シビルドンは口に高電圧の電気を圧縮し、雷の球を作り出す。そしてそれを、ランクルスに向ける。
しかしこの時テラはさほど危機感を抱いてはいなかった。何故なら、電磁砲は確かに強力な技だが、命中率が低いのだ。それもそのはず、一直線に飛来する攻撃は結構避けやすいのだ。だから、テラは油断していた
「発射」
女性がそう言うと、シビルドンは電磁砲を発射した。
音速のスピードで。
「!? ランクルス!」
いくら直線的な攻撃とはいえ、流石に音速で飛来してくる攻撃を避けられるはずも無く、音速電磁砲の直撃を食らったランクルスは、戦闘不能となった。
「まさか……」
「ポケモンバトルにまさかはないわ。さ、次のポケモンを出して」
驚愕するテラに対し、クールに言葉を発する女性。
「……出て来い、ツンベアー」
「次はツンベアーね」
女性はツンベアーを見据える。
「よく育てられているわね」
「……ええ、まあ」
明るく話しかける女性だが、テラは逆に声が低く、暗い。
「シビルドン、瓦割り」
「ツンベアー、あられ」
シビルドンは腕を振り上げながらツンベアーに向かっていくが、ツンベアーはあられを使い、特性雪隠れで姿をくらました。
「ツンベアー、吹雪」
ツンベアーはシビルドンが右往左往しているところに、吹雪を吹き付けるが、流石シビルドンといった感じで、なんとかこらえている。
「シビルドン、右75度に電磁砲」
女性はこのあられの中で、吹雪が吹き付ける方向を特定したらしく、その方向に電磁砲を撃たせる。
「ツンベアー!」
音速電磁砲を食らったツンベアーは、吹雪と基礎体力のお陰か、ギリギリ持ち堪えた。
「決めるわよ、シビルドン。瓦割り」
ツンベアーがダメージを負ったことで、あられが止み、視界が明瞭になった為、シビルドンはツンベアーに突っ込んでいく。
「ツンベアー、じたばた!」
シビルドンの瓦割りが決まる直前に、ツンベアーはじたばたを繰り出した。その結果
「戻って、シビルドン」
「戻れ、ツンベアー」
両者共に戦闘不能になった。
「さあ出て来て、ウォーグル」
女性が次に繰り出したのは、ワシボンの進化系、ウォーグル。
「出て来い、ギギギアル」
対するテラが繰り出すのはギギギアル。
「ギギギアルかぁ。ギギギアルって、突如出現したポケモンで、今だ分からないことが多いのよね」
「随分と、詳しいんですね」
「これでも一応、考古学者だから。……さて、バトルに戻りましょうか。ウォーグル、ビルドアップ」
どうやら女性は能力値を上げて、一気に攻める作戦のようだ。
「ならこっちも。ギギギアル、チャージビーム」
チャージビームは攻撃と同時に特攻を上げる技。つまりテラは、攻撃しつつ能力値を上げる作戦に出たのだ。
「ウォーグル、ビルドアップ」
しかし、ギギギアルの攻撃を意にも介さず、ウォーグルはビルドアップし続ける。
「……金属音だ」
テラは仕上げとして、ウォーグルに金属音を聞かせ、特防を下げる。
「放電だ!」
ギギギアルは、電撃を溜め、それを一気に放出する。
「ウォーグル、ブレイブバード」
しかし、ウォーグルは凄まじいエネルギーを纏い、電撃を突っ切ってギギギアルに突撃した。
「ギギギアル!」
「休ませちゃダメ。エアスラッシュ」
ウォーグルはダメ押しにとばかり、空気の刃を放つ。
「ギギギアル、放電」
しかしギギギアルはその空気の刃を放電で防御する。そして
「一気に決めるぞ。破壊光線!」
ギギギアルは赤いコアにありったけのエネルギーを溜め、それをウォーグル目掛けて解き放つ。
「ウォーグル、馬鹿力」
だが、ウォーグルはその破壊光線を避けようとはせず、むしろ自分から当たりに行った。しかも、破壊光線のエネルギーを全て力押しで押し返していく。そうしたらやがて、ウォーグルの攻撃はギギギアルに届き、ギギギアルを吹き飛ばした。
「ギギギアル!」
吹き飛ばされたギギギアルを見れば、戦闘不能になっていた。

テラは女性とのバトルが終わると、局長から報酬を貰い、家に帰った。テラは、あの強い女性は誰だったのかと気になり、パソコンで調べてみるが、女性の明確な情報が少ないため、なかなか検索に引っかからず、最終的には諦めた。
結局、あの女性は誰だったのだろうか?



今回の番外終わりました。そろそろ分かったでしょうか、女性の正体。次回は冷凍コンテナでプラズマ団とバトル。という感じにしようと思います。ではまた。