二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜 ( No.193 )
- 日時: 2011/08/11 22:10
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
<明日のための物語>
「京院の双子姫〜戦姫の思い〜」
私たちは物心ついた時から、その前から一緒だった
菜乃香のトナリには私
舞衣香のトナリには貴方
いつも一緒だった
見た目はまったく同じ。髪型を一緒にして黙っていたら
誰も私たちを見分けられない
でも…それが嫌だった
いくら見た目が一緒でも私は私。菜乃香は菜乃香
菜乃香は昔から女の子らしくて私と違った
手先も器用で、料理もできて。
私ができない事をなんでもできた
菜乃香は舞いをしていた
踊りを。菜乃香は優雅に、綺麗に踊る
菜乃香の居場所がそこにはあった
私にはない居場所が
いつしか、菜乃香は”舞姫”と呼ばれるほどになった
小さい時に成功しても将来上手くいくかは分からない
でも
羨ましかった
私のできないことができる菜乃香が
羨ましくて、仕方がなかった
サッカーを始めたのも、菜乃香と違う事をして
私を「舞衣香」を認めてほしかったからかもしれない
私の入ったサッカーチームではエースになれた
点をいれると皆が喜んだ
嬉しかった。居場所をみつけることができた…と
でも菜乃香と違う事をしている----それを寂しくも感じた
菜乃香にサッカーを誘っても菜乃香は
「体力とか…私、ないから」
と言うのが淋しくて、辛かった
だから、菜乃香が
「サッカーって楽しいの?」
と聞いてきたとき
「私もできるかな?」
と言ってきたとき
嬉しかった。私の好きなモノを菜乃香が見てくれてるってコトが
私は私。貴方は貴方。
それでいいじゃない
何を今まで考えていたのか、
何を今まで悩んでいたのか、
ばかばかしくなった
菜乃香のプレイは繊細で力でいく私のとは違った
それでも同じ事もあった
プレイのキレ。連携。気持ちの持ち方
菜乃香が守り、私が攻める
菜乃香は舞を踊るようなプレイから
元々の”舞姫”の名から
「京院の舞姫」と
そして、私、
舞衣香は攻め方と力
絶対に諦めないFW力から
「京院の戦姫」と
呼ばれるようになった
私のトナリに菜乃香がいて
菜乃香のトナリに私がいる
それで…いいじゃない
京院の戦姫は…そう簡単に負けない。
後ろで、”舞姫”が見てるから
私のサッカー…私の思い
直接言ってないけど…
あの時、君がサッカーやるって言ってくれた時
凄く嬉しかったんだよ
君はきっと、分かってるんだろうね。言わなくても
「ありがとう」
サッカーを…私を見てくれて
ありがとう