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　八話「夢」

『そら。ごめんね、いつも仕事で』
お母様の顔。これはユメ？
『ううん♪おかぁさんは人を幸せにする仕事なのわかってるもん』
あ、私だ。小さいころの私。
『あのね。ワタシもおかぁさんみたいにたくさんの人を幸せにするの』
『そう、そら。どうしたらたくさんの人を笑顔にする方法わかる？』
『？う〜ん？と。わかんない』
『笑顔でいることよ。』
『えがお？うん♪』
お母様の笑顔が大好きだった。笑顔でいることの大切さはお母様に教わった。
最後のこと。病気のことがわかってからお母様は私をもっと可愛がった。
でも仕事も。本当はもっと一緒にいたかった。でも私が「大丈夫」て
言ったから。お母様は大好き。仕事でたくさんの人を助けるお母様も好き。
仕事をせずに私にかまうお母様はきっと嫌いだ。


「…夢かぁ」

まだ夜中だ。水を飲んでまた寝よう。
…。　　あ、
「そら。ねむれないの？」
「お義母さん。すぐに寝ます。大丈夫です」
「そう？お義母さん達また、明日から出張だけど…やっぱりお義母さんだけでも…。」
「だいじょうーぶ。私は大丈夫だから行ってきて。私のためだってわかってるから」
　

今のお義母さんもお義父さんも大好きだ。私を育てるのは大変だから。
優しい人だから。病気を治すためにはたくさんのお金が必要だ。
だけど…２人は私を育ててきた、。
本当に優しくていい人で大好きだ。






お母様もうすぐあの日です。

お母様の笑顔は太陽のようにあったかくて。
その笑顔でたくさんの人を勇気づけ、元気にしてきた。
私の笑顔で幸せになる人は………。



　　　　　　　　イルノカナ




『どんなに辛くても、悲しくても、みんなを幸せにしたいなら、笑顔にしたいなら………。





　　　　笑いなさい』