二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜 ( No.264 )
- 日時: 2011/08/18 09:37
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
<明日のための物語>
「漆黒…それは闇」
あたしの世界はとても暗かった
それでも…そんな世界を照らす、光はあった
お母さんは弟を生んですぐに亡くなった
寂しさを感じたが、あたしは一人じゃなかったらか
あたしを必要としてくれる、
あたしに差し伸べられる小さな手
弟が…真がいたから
「おねぇちゃん!」
そう呼ばれるたびに
一人じゃない、と思えた
あたしが絶対に守ると決めた者
真はあたしが守る。姉として
だって、あたしは真の”おねぇちゃん”だから…
お父さんは仕事で帰りが遅い日々だったけど
真がいて、お父さんがいて、あたしがいる
そんな日々。
在り来りで当たり前なシアワセ
それが、あたしの………望むモノ
でも、そんな幸せも
呆気なく、コワレタ
真と遊びに行って、なのに
目の前に見える、
目に映る光景は-----------
紅く染まる服を着て倒れる弟の姿
なのに、笑っている真
苦しそうに、辛そうに微笑む真の姿
え?何…なんで
「おねぇ…ちゃん。あそ、ぼ?」
か細い声で、弱々しい声で
「嫌、いやぁ!遊ぶっ遊ぶからっ!!!だからっ…まことっ!!まことぉぉぉおぉぉ!!!」
目からはとめどなく涙が溢れる
「おねぇちゃん…ごめんね。お、ねぇ…ちゃ」
「!!いやぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあああぁあぁぁぁああぁぁぁあぁあぁああああ!!!!!」
あたしの望んだモノ
在り来りで当たり前の幸せは
あっけなく、こんなにも簡単に壊れた
崩れ落ちたシアワセの欠片
なんでっ、なんで…
二回も大切な者を失わないといけないの?
守るって決めたのに、守れなかった
もう、あの優しく無邪気な声がきけない
『おねぇちゃん!』
ま、こと…ごめんね…守れなくて。
笑えない
笑えないよ…真は笑顔が好きだったのに…
誰か…助けてよ。
このままだと、
漆黒に…闇に--------
もう、光はないの。
あたしの世界を照らしてくれる光は…いないの
在り来りで当たり前なシアワセ
本当にそれしか、いらなかった
それだけが望みで
それだけが願いだった