二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.35 )
日時: 2011/04/07 19:36
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)

第139話 寒くて、冷たい
 ※URLは下書きに近い挿絵←

「さむ〜」

リューくん特製の簡易氷橋を渡り、ほんの少し歩くとついた場所
‘チョウジタウン‘

ゲートをぬけると、ひゅう。と冷たい風が頬をかすった
突然の寒さに身小さくする、半そでのパーカを残念に思う

「わあっ……!!」

両手をクロスさせる感じで二の腕を囲んでいた手が自然と緩む
ゲート付近においてあったもの、それは氷でできた物体
どうりで寒いわけだ。と理解すると、近くまで寄っていき、そっと触ってみる

「つめた……」

ちょん、と右手の人差し指で触る…がすぐに離す
そのまま強がって触っていたらペッタリと付いてしまいそうな冷たさ
なんか怖い冷たさ。なんて思っているのか左手で触った右手を包み込むようにして置物を見ている

「こん?」
「わ! び、びっくりした……キューくん急に出てきたらビックリするよ〜」

見たまま動かなくなった主人を心配してかボールから出てきたのだ
ちら、と他の子たちを見ると心配そうに見上げていた
「だいじょーぶだよ」とニッコリ笑ってみせると、あちらも笑った

「こんこん!」
「え? あー、そうそう。この先だよね」

目的を忘れそうだったのをギリギリの地点で思い出させると満足したかのようにボールの中に入っていった
出ててくれてもいーのに。唇を尖らせながら入っていったボールを見る
こん?と業とらしく首をかしげる。むー、と内心思いながらも可愛いなあ、と思ってしまう


「えーと、この先のゲートを先に行く……か」

ライバル組と同じようにゲート付近に置いてあった掲示板をみる
赤い字を理解しなかったのも同じ

「よーし! 行くぞー」

周りの目なんて気にせずに声を張り上げるとそのままゲートの‘中‘に入っていった
特に周りを気にすることなく抜けようとした、その時

「———っ!」
「ちょっと待つんだ」

不意にパーカのフードをつかまれた。本日二度目のパーカ残念日
急に掴まれて、進むべき方向の反対に進むのだから流石のマイでも声を漏らす
しかも、聞いたことのない低く、太い声

昔の恐怖が————蘇る

(怖い、嫌だ、やめて、近寄らないで、触らないで、離して)