二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.39 )
日時: 2011/04/07 19:38
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)

第143話 弟想いの姉

後ろから迫る影にいち早く気づきコールを出したのはマイのポケモン、エーフィだった
その察知をコウとアヤに知らせる時には遅く

「……な、んだよ! この、影……!!」
「なんだか私……眠くなって、き——」

一番始めに気づいたマイを除く二人は影に身体を縛り付けられるような姿になり宙に浮かんでいた
マイはというとエーフィ(フィーちゃん)のバリアにより逃れていた
バリアと言ってもただのバリアではなく、マイと自分自身を囲むような円柱の中に入っているような感じだ

(なんで急に……!! 急展開すぎるよ!!)

しかし、その無敵ともいえようバリアが、なんとエーフィによって解かれてしまった
理由は簡単だ。自分の弟のブラッキーがあの影に捕らわれているのだから
バリアから抜け出し、効果が切れた。
そして、エーフィまでも簡単に掴まってしまったのだ

マイが逃げようとしても影の方が断然スピードが速く、あっという間に掴まってしまう
そして二人同様に眠くなる、がちらり。と影の正体を見るとなんともこの世の姿とは思えない生物から出ているではないか
闇にも近いような影の隙間から見えたひとつの金<きん>

(ごーる、ど?)

掠れいく意識の中で見たのは金の瞳
しかし。

(ゴールドじゃない……!! あのひ、とは)

影の小さな隙間から見えただけなのに分かってしまうのは付き合いの年数のせい
そんなくだらないことを考えているうちにだんだんと意識はかすれ

「こうちゃ、ん……あや、の……」

名前を告げると、すう。と眠りにつく—————と、思ったのに





ビュンッ!!
投げ出される圧力によりみな目が覚める



(え、投げ飛ばされてる? うっうそ!! 目の前水の中じゃん……!!)
(嘘だろ!! オレおよげねぇぇぇぇえええええええええ!!)
(ちょっと待ちなさいって! 無理よ無理! 水はやめて……!!)

三人の想いもむなしく、ばしゃん!!と大きな水しぶきと共に沈んでいった





◆◆◆

「……捕獲、完了」

シルバーが紅いギャラドスをいとも簡単に捕まえ終わる頃
ようやく気づいた。周りの状況に

「なんだあのデカ物!!」

シルバーが叫ぶと同時に三人が落ちていく
そして運命というかなんというか、なぜかゴールドが息を切らしてこちらに走ってくるのが見えた

「ゴールド! お前、どうしてここに!」
「それはオレが知りてぇよ! なんだよあの黒いの!」

今度はシルバーが同じ発言をした
本当にこの二人は仲がいいのか悪いのか……

「取りあえず、今の状況は?」
「マイとアヤとコウとかいうやつが沈んでいった」

は? と豆鉄砲をくらったような顔になる
当然と云えばそうだが




((( おぼれる……!! )))