二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.40 )
日時: 2011/04/07 19:38
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)

第144話 リンク

———おぼれる!
三人の想いが珍しく重なった時にはもう遅くて

(マイ! アヤノ!)

意識を失って目をつぶりながら落ちていくアヤノにマイは苦しそうに目を細めながらこちららに手を振ってきた
コウとアヤノが離れている距離はそう遠くない
ただ、マイと二人の距離が離れている、それに水の中だ視界がゆれ見えにくい

(ギャラドス……!!)

気絶したギャラドスのうちの一匹がコウとアヤノに気づき優雅に泳いでくる
やばい! 水中戦なんてコウはしたこともないし手持ちは出せる状態ではなかった

(アヤノをこっち寄せないと……!!)

足を激しくバタつかせアヤノに近づき、その腕に抱きしめる
が。アヤノを救出したとしてもギャラドスがこちらに来ない。という訳ではない
どんどんと怒りのオーラを放つギャラドスが近寄る

(……!!)

水中の中で大きくギャラドスの尻尾(?)の部分が振り上げられ
もう駄目だ! そう思った時が

———フッ

まるで水の中ではなく空から落とされるような感触がする
細めで周りを見る。やはり落ちている

(ここはどこだ! てか落ちる……!!)

空から落ちた。ではなく‘洞窟‘の中に落ちている
岩石やら土の匂いが落ちながらも分かる、水から地へとリンクしたのだ


「———ッ!!」

堅い地面に落ちた。背中から
ぐっ。と血が口に向かっているのがわかったが、今自分の腹の上には抱きかかえたアヤノがいる
足が地面に投げ出されているが
絶対にしては駄目だ! と苦い血を再び体内の中に

「っおえ」

苦い血が入ってきたことで顔が青く染まる
これじゃマイじゃねえか。とつぶやくと今だに気絶しているアヤノを起こそうとした

(マイはどこだ?)とガラもなく思っている
その時だ



ピ   ピピピ   ピピ   ピピピピ!!
  ピピ    ピピピ   ピピピピピピッ!!
ピピピ  ピピピピピッ ピピピーッ!!


「なんだ!?」

自分の盗んだ図鑑が鳴り出したのだ
これは壊れたってことかよ!嘆くコウだがウイィンと自動で開いたから壊れてはいないようだ

しかし音は鳴り止まない
その音に呼ばれたかのように隣で気絶していたアヤノが小さくうなった

「! アヤノ目ぇ覚ましたか?」
「うん……なにこのフラグ……」
「? ふらぐ?」

まだ目が覚めたばかりで意味不明の言葉を口にしたアヤノ
ハテナマークでコウが問うと「なっなんでもないわ!」と立ち上がろうとした

「———っ!」
「おい、どうした……足、真っ赤だぞ!」

捻挫かしら?と苦笑いするアヤノにコウはちょっとまってろ!とアヤノを待たせる
その間にも図鑑は鳴り止まない

「マイを探してくる! あいつならシップくらい持ってるだろ!」

今この場で鳴っているのは二つ
しかし音は少しずつ違う、全部で三つの音がした。とコウはいう
この音に近づけばマイは必ずいる! と叫び耳はいいコウが走っていった

(コウは、マイのこと……どう思ってるのかしら)
(マーイ! どこだ!)