二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.42 )
日時: 2011/04/07 19:39
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file303.jpg

第146話 少しおそろい、だね

「つ、疲れた……」

アヤをおんぶしているコウの腕をぎゅっと握る。死にそうな勢いで
本当に疲れているのか、顔色がさっきより悪くなっているのが暗闇(モココにより明かりは足りている)の中でもわかる

「じゃ、休みましょうか?」
「そうだな」

おんぶされているアヤが珍しく賛成したのはコウに疲れてほしくないからでマイの意見に同意したわけではないと激しく言われた

「よい、しょ」
「あ、ありがとう……」

ここは洞窟だから椅子の代わりになる岩とかが多くて便利といえば便利
だが……一旦広い所にでると岩と岩が重なって崖のような場所もあることをアヤは知っている

「ね、コウちゃんお菓子あ「無い」即答は酷いよー!」
「はあ」
「ため息やめてよ! 二人ともなんで、わたしにはツンツンしてるの!」

ツンツン言うな。アヤの鋭い目つきがマイにそう悟らせた
あんまりだよー! と両腕を上げてブーイングする姿は本当の馬鹿にしか見えなかったらしい
拗ねてしまったのか岩に座っていなかったマイは土を気にせずに体育座りして顔をうずめた

「拗ねるなよ……」

小さな泣き声まで上げてしまったマイを心配したコウが立ち上がりマイの傍により栗色で所々ハネている髪を撫でてやり、耳を見ると真っ赤になっていた
ふう。と心の中でため息をつくとマイが顔を上げ、コウの髪をくしゃ。と掻き揚げた

「てめ」
「コウちゃん、右目隠してると目、悪くなっちゃうよ?」
「はあ?」

先ほど拗ねていたとは思えないほどの回復を見せる
掻き揚げた右目のあたりの髪を片手で持ったまま、空いている左手で自分のパーカーのポケットに手を突っ込み

「はい!」
「な、なにしやがっ…………!」

ニッコリと笑って髪に付けてもらったのに何か分からずにただ怒るしかなかったのだが
アヤに無言で四角形の手鏡を差し出され見ると驚いた

「ぴっぴんっピンク!?」
「可愛いでしょー」

オレこんなの嫌だ! と言ってるわりにはとる仕草をしない
そんなコウにだんだんとマイも心が開いてきたようで、とっちゃダメだよ、あげるね。といわれてしまう

「わ、分かったよ」
「えへへ〜」

目線をそらして小さく礼を言う
図鑑を盗んだことに後悔してきた。なんて思ってきたのかコウが立ち上がった
マイはビックリして思わず体育座りのまま顔をあげる

そして、コウが放った言葉はアヤも驚く言葉だった


(マイ、オレとマジの勝負しようぜ)
(え——!!)
(コウ、なに言って……!?)