二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.44 )
- 日時: 2011/04/07 19:40
- 名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)
第148話 寒くない? え、そうでもないの
「なんか眠くなってきたー」
「……ふわぁ———私も……」
マイの欠伸でアヤノも眠くなってきたのか、目を閉じた
聞こえる音全てが子守唄に聞こえてくるので、アヤノを落ち着かせ眠気を誘う
「コウちゃんは……寝てる」
「……だと」
「ほえ?」
「な、なんでもないわよ!」
むくり、とマイだけ上半身を起こし少し顔を背けているコウの顔を見る
顔に似合わず幼い顔立ちをして寝息を立てていた
アヤノはよく分からないネタを発し、恥ずかしくなったのか、こちらもそっぽを向けて本格的に寝入りに入るらしい
(二人共、寝ちゃ駄目ー。とか言ったのに)
つんつん、と規則正しい寝息を立てるコウの頬に左手の人差し指でつつくと
「うんん」と機嫌が悪そうな声と共に腕がこっちにやってきた
(うわーコウちゃん寝相悪い)
必然といえばそうなるが、マイの遊びをコウが無意識(というか寝相)でやめさせた
むう。と今度はマイが頬を膨らませ体をアヤノの方向へと変え、また遊びだす
「やめなさいって……」
「ご、ごめな……って寝言ですか!」
もう。とコウと同じく腕を使ってマイの指をはじいた
くそー、と完全にふてくされて、少し洞窟を探検することにした
「……むー」
ちら、とシートの上に寝る男女を見て、心配なのか取りあえずマイはこの広場みたいな場所を歩くことにした
しかし、遮るものがないし、マイは目がいいので全て把握できている
「にしても、ここ寒いかも……」
ぶる、とチョウジタウンに来てから何度目かの身震い
寒がりのマイにとっては難易度が高いダンジョンかといえよう
そこで思うこと、といえばただひとつ。
暖かいものを着よう!! と思うのだが、ここは生憎洞窟で、火なんてもの存在しない
「あ。コウちゃんのジャケット……」
にやり。マイの口元が嫌に上がる
目の前には寝ている男。しかも熟睡に近い眠りで、絶好のチャンスといえよう
「ちょーと貸してもらいますよーと」
自分のパーカを脱いで、コウのジャケットを着る
脱がす際に、マイの頬が赤くなったことを書くのを忘れていたなんてことはない
「ふーあったかあったか」
もふもふ、とジャッケトの首まですっぽり被り幸せそうに目を閉じると
コウと……ポケモンたちの匂いがした
(もしかして、この首の後ろの部分にコウちゃんのポケちゃんたちが!)
うわうわ、だったら超可愛いじゃん! と勝手な妄想で一人盛り上がっていると
爪先で勢いよく突いた音が響いた
「!?」
音の方向へ顔を向けると、そこには見たことのない生物が四本足でどうどうと
立ち、こちらを見ていた
(あ、あなたは……なんて名前なの?)
(——————)