二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.45 )
日時: 2011/04/07 19:41
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)

第149話 オレはツンデレじゃねーって!

「…………」
「おい」

シルバーの放った言葉
——湖にマイ、アヤ、コウが落ちた。
にしばらく豆鉄砲を食らった顔で立ちすくんでいたが、呼びかけにより現実に戻ってきた

「シルバーさんよォ、てめーマイくらい助けれたんじゃねーの?」
「オレだって大変だったんだ……いや、そうでもないな」

こめかみの血管と、目が少々細くなる。これは誰か見てもわかる
——キレたか
ふう、とため息をつき手に入れたばかりの赤いギャラドスを見る

「お前、この湖の秘密とか知ってるか?」
「おいおいおい! んなの聞いてもわかりゃーしねーだろ!!」
「うるさ……あ、あのリュックは」

ボールを片手に握っていたシルバーからゴールドはひょいっとソレを奪い取り
自分に目線を合わせようとする、が相手が相手だ
マイじゃない。こちらを見向きをしないで、湖へと行っている

「マイが持っていきやがった、オレのリュック!!」
「アリゲイツ…………ありがとな」

そう、湖のマイが沈んだあたりにプッカプッカと浮いていたのだ
アリゲイツが出てきたのは、拾ってこい。という視線だけの命令で取ってきてくれたので礼を言ったのだ

「中身は無事だけどよ——どうしてこんな事にッ!!」
「!! おまえ! その卵……!!」

リュックを力なく地面に落とし、抱いていた卵をぎゅっと抱きしめる
オレのせいだ。と内心……キレていたのはシルバーに向けてではなく、自分自身だったのだ
自分の力不足でマイが消えた!そんな自分に腹立たしかったのだろう

抱きしめていたせいではない、ゴールドの思いを通して
卵が——眩い光を発して……


「孵化……したのか!!」

珍しくシルバーの声が上がり、当の本人は生まれたての小さなポケモンを腹に抱えたまま、地面へと倒れた

「は、はは……なんだよ、こいつ! 可愛いじゃねーか……」

生まれたポケモンは————ラプラス
小さな足(?)をバタつかせて喜びを示している、ほんの少し、ゴールドの感情が収まった

「起きろ、策を考えるんだ」
「ああ、わり……! な、なんだ!?」
「!?」

アリゲイツをボールの中に収めると、ゴールドに起きるようにいう
案外素直に聞いてくれたので驚いた。

それより、もっと大きな驚きがあったのだが

「あれ、ポケモンか!?」
「ああ、でも……湖の中に飛び込んで行ったぞ」
「なんなんだよ、今回は! オレ、訳が分からなくなってきたーッ!!」

何か大きなエネルギーを持つ、ポケモンが湖へと飛び込んだのだ
二人も策の事をすっかり忘れて、飛び込んで行った水面を見る

「マイ、大丈夫だよな」
「ゴールド、お前。なんだかんだ言ってマイの事好きだよな」
「ばっちげーよ!! 何勘違いしてんだよ!」
「なら、さっきから何回マイの名前言ったか数えてみろよ」

互いの顔を見ずに、水面の柵ごしから見える互いの顔で喧嘩が勃発していた

「ツンデレゴールド。略してツンゴー」
「るせーな! お前は何だよ! ツンデレか? デレツンか! シスデレだな!!」

ぼそり、と呟くシルバーに、今度は自分に対してではなく相手に対しての怒りがこみ上げてきた
意味のない喧嘩を初めから、ずっと見ていたのは


ピンクとスカイブルーだった、



(ツンゴーめ!)
(シスデレやろう!)
(なんだよそれ!)
(シスコンデレデレの略だよ、ヴワァーカ)