二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.56 )
- 日時: 2011/04/07 19:47
- 名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)
第10章 進め進め。行く場所は決めてないけど
第159話 ポジションチェンジ
エンジュシティ、ポケモンセンター
日は暮れて、真ん丸いお月さんが顔を出していた
月から放たれる光を浴びながらマイはゴールドにこう言った
「いつの間にか進化しちゃって……」
窓枠に手を置き、いざとなったら窓から逃げる気でいるのか逃げ腰で言う
両手の人差し指をくっつけたり、離したりしながらだから、ゴールドはギッタンバッンしていた椅子から降りて指を止める
「怒ってねーよ」
「でも、ゴールドの相棒さんでしょ」
身長的な問題から上目遣いになる
マイに視線を取られてしまって、外そうにも外せない状況だ
「オレはな……」
「うん」
洞窟とは違う金<きん>の瞳、求めていた金の瞳に黙るしか出来ないマイ
「マイが無事でいれば、いいから」
両手を包み込む見ながらいうゴールド
立場が逆転してしまった
きょとーん、としてしまうのは仕方ないことだと思う
普段ツンツンとしているのだから、急なデレについていけてないのだろう
「ゴールド? まだ熱あるんじゃないの……」
「っ——ねぇよ! もう寝るぞ」
スルリと囲まれていた両手を抜け、前髪を上げならが触る
いつもと同じ、体温で
今度はゴールドが一本取られた
昔のことを考えてみればマイからのタッチなんて考えもつかなかったから
「明日はジム戦だね」
「ああ、しっかりやって来いよな」
「うん!」
ベットに寝転がりながら二人が言葉を放つ
以前と何ひとつ変わってない、いつもどおりの光景が嬉しかった
「あ」
「ん? どうした」
「ラプラスのアルファ、ちょーだい」
ひとつ、変わっていた
マイが——大胆な言葉をいうようになっていた
——オレに似たんだよな、うん。仕方ない
(いいぜ、マイの方に懐いてるみてぇだし……ほらよ)
(わーい、ラッキー)
(よかったな。ほら、もう寝るぞ)
(はーい、おやすみー)
(おやすみな)