二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.65 )
日時: 2011/04/07 19:54
名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)

第167話 海の香りがするシティ

「わー! 海の香りがするー!!」

モーモー牧場の後、寄り道をすることなくアサギシティに到着した二人
アイスを食べたり、ミルタンクとの触れ合いなどで時間をつぶしたので、
青空だった空は赤く色がかかっていた

時刻が時刻なので、とりあえずゴールドがポケモンセンターで休もう、と言った
しかし、休むだけでは疲れが取れた気しないよ、と今度はマイが言う
元から、休もう=泊まる。のつもりだったゴールドだけれど、マイだから仕方ないと思い「そうだな」の一言で終わらせてやった

ポケモンセンター内、個室

「オレ、もう眠いし……先に風呂入らせてもらうよ」
「うん。わかったよー」

モーモー牧場で人一倍動いたゴールドは部屋に入るなり、帽子を取り、上着を脱いだ
相当疲れているらしい

(そんなに疲れたっけ……まー立ち眩みはしたけど)

マイはマイでしゃがみ込んだり、立ったりの繰り返しで立ち眩みを起こしたようだ
ベットの上で転がって、成るべく立つことをしないようにしている

(んー……ゴールドはお風呂から出たらすぐに寝ちゃうだろーしなあ
わたしも眠いし、ふわあ——お風呂から出たら寝ようっと)

そんなことを考えながらも欠伸をする、布団の上は綿菓子みたいにふわふわしていてマイを夢へと誘う
うつらうつらしている内に、夢の中へと落ちて行った



——そのころ、キキョウシティ地下某所のあの男はというと

「キングは今、このあたりか……」

相変わらず外からの光をシャットダウンさせて暗くしている室内
あるのはロウソクが灯す淡い光に照らされているチェス

ルーク、ビショップがキングとナイトから遠くに離れて置かれていた
……というよりもルークとビショップは板から外されて外に置かれている状況

キングとナイトが隣同士に置かれ、その隣には「R」と書かれた駒
このゲームはただのチェスとは違うらしい

「しかし……ナイトもなかなか動かないものだ」
『ねえねえ! そろそろキングとナイトが誰なのかオイラに教えてくれてもいいんじゃない?』

はあ、とため息をつきナイトを片手で摘みあげるようにもちぷらんぷらん、と力なく揺らしている時。大きくナイトが揺れた
椅子にもたれかかっていた男に一匹のポケモン——ゾロアが背中にたいあたりしてきたからだ

「おまえにはまだ早いよ。それにおまえは口が軽い」
『ちぇ。なんだいなんだいっオイラだってやる時はやるぞっ』
「そうゆう問題ではない……いつかわかるさ」

ふーん。とそれだけ言ってゾロアは、掴まるようにしていた背中を蹴って床に着地すると同時にまた、人に化けて部屋から消えて行った

「今度は何をする気だ、あいつ……」

ナイトを元の位置に置くと、先ほどまで持っていた手で頭をさする
こんな仕草もゴールドに似ているのであった



(マイー風呂空いたぞー……って起きろー!!)
(ふわあ!? ね、寝てた! おかしな夢も見た気がするけど……)
(何ぶつぶつ言ってんだ? 早く入れよ)
(はーいっ)