二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ わたしとあなた 修正中のためコメは控えてください; ( No.93 )
- 日時: 2011/04/07 20:09
- 名前: 大庭 (ID: BkSc4LvP)
短くまとめたわたしのしんかろん
「はい……はい。なるほどね。わかりました、責任持って引き取りますね」
今、わたしはどんな顔をしているんだろう
かんじょうっていうんだっけ? こうゆうモヤモヤした感じ。
「マイちゃん? あなたはこのお家で暮らすことになるからね」
だれ、このひと。
あの変なぼうずのひとに連れてこられた場所は、わたしがもともと来なくちゃいけない場所らしくて
「それじゃあ、よろしくお願いしますね〜」
「はーい。マイちゃん、バイバイはいいの?」
あのぼうずには嫌な思い出があるといえばないし
いい思い出があるといえばな……ある
「ばいばい」
「おいおい、それだけか〜? まあ、お前らしいがな! 可愛い子になれよ〜?」
「さよなら、ばいばい」
「か〜可愛くねえなあ。まあ、お前もいつかは彼氏でも持つような子になるって信じてっからさ! あばよ!」
振り向かずもしないで、おうまさんに乗ってお寺に帰るあのぼうず。
なんか、さみしい。
「マイちゃんは身体が弱いのみたいねえ。それじゃ、別室の方がいいかな?」
だから、だれ。
「みんな〜新しい子よ、あいさつしてね」
たくさんいる。同じくらいの子は……いない?
「お前、名前なんつーの?」
(だれ)
「オレはソラ! お前ちっせーな」
(だれ)
「ソラ! マイちゃんは驚いてるのよ?」
ソラっていうんだ。なんだっけ、ふれんどりー?ってかんじな子
子って失礼?
「一通りあいさつは済んだわね? それじゃあ、マイちゃんは事務室にきてもらおうかな」
きょひけんはあるんですか。
「不思議な子ね。目の色が綺麗なのに、暗そうな顔したらもったいないわよ」
「……そうですか」
はじめて褒められた。
この目にほこりを持ってもいいんだ。
「これが書類ね……ソウル出身から——寺院……え? ソウル!?」
このおばさん、たしか園長せんせ。は驚いて目を丸くしたから、わたしも驚いたよ……
「私もソウル出身なのよ! すごいわね。ソウル……ソウル」
「目の色——」
「ああ! 気にしないのよ、私そうゆうの! だからマイちゃんも、その目に誇りを持っちゃいなさいな」
「はい……!」
嬉しそうに笑う園長せんせはしょるいとかいうものに目を通してる
「3歳、ね。はいはい、はいはい」
はいはい。が口癖? なのかな。面白いひと
「マーイーいるかー?」
「そあにいちゃん!」
ソラってひとと仲良くなった。
口でいうのは難しい……どうしてもソラって言えない。
「この部屋でひとりだもんなあ。辛いか?」
「そうでもないよ。なれっこ!」
ここにきて何年目かな、もう結構たつのかな?
「マイが来て3年目か〜」
「こころよんだ?」
「どっちでしょーか?」
うーん。いまいちソラにいちゃんはわかんないや。
でも、かんじょうは豊かになったねーってせんせーに言われた。うれしい。
「……あ、あのな」
いいにくそうなソラ兄ちゃん。
こんな悲しい表情はあんまり知らない。
「オレ、今度引き取られるンだ! なんでもシンオウとかいいえらーいひとの」
「えらーいひと?」
ひきとら? え? それって、考える前に違うこと言ったから
あとからいいにくい……
「そ! えっらーいひとの!」
「どっか行くの?」
「——まあ、そうなるな」
そっか。そうなんだ。
でも、そうだよね。引き取られるためにここにいるんだもん。
「そうなんだあ。ばいばいだね」
「ごめんな。オレがもうちょっといれたら、お前も楽になれたかもしれないのに」
そんな会話で一日が終わった。
やっぱりソラにいちゃんは難しいひとです。
前にばいばいした時とは違う。悲しみが生まれて、涙が止まらなかった。
「それじゃ、オレいきます。今までありがとうございました」
「……そあにいちゃっ」
やっぱりいやだよう……!
抱きついたソラにいちゃんは暖かい。
「ごめんなあ。ごめんなあ」
「泣いちゃ、だめ。だよ」
「お前も、だろ?」
真っ黒な車、長い。あれはなに?りむじんっていう車?
ほんとうにえらいひとなんだ……
困ってる。だけど、優しそうなおじいさんとおばあさんだなあ
「そあにいちゃん。ありがと」
「なにいまさら……ありがとうな。あ、これ。渡そうと思ってた」
そういったソラにいちゃんは手首にしてあった金色と銀色のリングをくれた。
前から大事そうにつけてた——
「これ、大事な……!?」
「これは大事なもんだ。だから、こそマイにあげるよ」
あ。
ソラにいちゃん車に行こうとする。
だけど。
とめたらソラにいちゃんの人生をまた狂わせる——
「それは、マイの大事なひとに譲ってやってもいいから!」
「わかったよー!」
車に乗ったソラにいちゃんは窓から顔を出してそういった。
やっぱり、難しいひと!
「いつか会おう! あ、やっぱりそれまで譲るな! 目印だから! じゃーな!」
「わかった! またね! "ソラ"にいちゃん!」
「!! おまっいまさら——」
会話はそこまでしか聞き取れなかった。
けど、いいや!
「マイちゃん?」
「……うっふえ……やっぱり、よくないよお!」
よくないって! 最後の最後で! ばかあ!
「マイちゃん……また昔みたいに——」
「……」
なんか抜けた感じ。
また戻った感じじゃない、だって、ほら
「ここにいるもん!」
太陽とリングは光ってまぶしい!
けど、ソラにいちゃんっぽいじゃん!
わたしの運命を変えるまであと一年——