二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【石榴とレゾンデートル.】 銀魂 ( No.2 )
日時: 2011/04/17 14:22
名前: 如月葵 ◆iYEpEVPG4g (ID: 4uYyw8Dk)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

 


00 【いつだって非日常なんてエンターテイメント】
     
         
                   
「えーと・・・突然頭上からわたしが降ってきたと?」

 
何のことやらさっぱりだ。
  
 
怪しいのも変なのもさっき認めた。可笑しな事は満載だ。それ以前に何処をどうツッコめばいいのかすらわからない。日常の刺激に餓えてるってわけじゃあないし、それならもっとマシなのを用意してくれたって良い、と思う。白髪と見間違いそうな銀髪だって、目がちかちかするくらいの鮮やかな朱色のチャイナ衣装だって、一見どこをどう見たってコスプレイヤー。それこそ町中貸切コスプレでもしてんのかと疑うほど。思い出してもそんなものとは無縁の人間だ。

「そりゃわたしだって現実から逃げたいときもあるよ?テレビの画面に入り込みたい時だってあるよ?」

テスト前にカリカリカリカリ誰か勉強するかボケとテレビの前で嗤っていたらたまには真面目にやれと机の上に引きずり出された時の気分と言ったら。ねえ。そういやわたしついさっきまで、フツーに学校で、フツーにテスト受けてて。TSUTAYAで借りたDVDの返却日いつだっけああ昨日だったかもしれないどうしようと全く接点の無いことを考えて居た筈だ。
わたしの頭は正常に動いているの?とまず最初に疑った。それもそのはず気付くと小さな日差しと仄暗い白い壁が一変、がらりと茶色の木造建築に姿を変えた。そして次にどんがらがっしゃーん!とでも表してもいいくらいの音が鼓膜に突き刺さる。最期に頭と胴のあたりと鼻筋がとてもじんじんと痛んで泣きそうになった。


「だけどコレは無い。や、無い。」

 
目の前の銀髪パーマコスプレ変人を見て、もう一度見て。それからまた見る。自分の髪の毛と腕の肉をつまんで引っ張ってみるけれど、長い髪の毛は頭皮が引っ張られて痛いし、もっと強く引くと毛根が悲鳴を上げた。左腕の肉もむにむにのまま。あれぇ可笑しいなわたしもっと細かったような?
 

「無く無いからァ!?人んち壊しといてェ!」
「いやいやもし現実だったらわたしの頭がおかしいことに…」
 

ついでにと銀色の跳ねた髪の一部を引っ張ってみると痛いやめろと言われた。お構いなしに持ち続ける。ぴんと伸びた髪を離すと元通りにくるりと曲がって頭に戻っていった。何?人は居て空気もあってわたしも本物なのに、どうしてこんなことに?言いたい言葉はたくさんあるけど言うべき言葉が見つからない。—つまり、つまり、つまり。
   
 
「ココ何処ぉ!?」
 

そういうことだ。