二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 星空書斎【イナズマイレブン小説集 短編リク受付中】 ( No.101 )
- 日時: 2011/05/28 18:26
- 名前: 月影(別PC) ◆kuB5mqYaRs (ID: khxqjExY)
- 参照: リクエスト遅れて御免なさい>< タイトル?適当ですけd(ry
幻幽交流会
「この間は、助かったよ」
夕陽色の河川敷に、豪炎寺と、吹雪、幽夜の姿が見える。
豪炎寺と吹雪はボールを蹴って、パスしあい、幽夜はただ見つめるだけ。
「何が…ですかぁ…?」
弱々しく、小さな声で、問う、幽夜。
「前のプレー、見事だった」
豪炎寺にしては珍しく、微笑みながら答える。
吹雪も、優しく笑っている。
「ふぇっ?」
「力強くも、素早いプレー。臼井君らしくなくて、新鮮だったよ」
「…それ、褒めてるんですかぁ…?」
「…吹雪にとっては、褒めているんだろう」
苦笑いする2人。
吹雪は微笑み続けているが、自覚していない。
「でも… あの時って、"もう1人の臼井君"がプレーしていたんだよね?」
その言葉に、ビクッと身体を震わせながら、当の本人が反応した。
豪炎寺は、無表情でその様子を見ていた。
「…は、はいぃ…」
先程でさえ、弱々しく、声が小さかったというのに、更に声が弱く、小さくなった。
ハッとする吹雪、「言っちゃったな」と溜息で代弁する豪炎寺。
「ごっ、ごめんね?幽夜君… そんなつもりは無かったんだよ。だから、その、えっと…」
「…別に良いですよぉ、もう慣れてますし… …あれは、自分のプレーではありませんから…」
表情がグンと暗くなる。吹雪の言葉を聞いてしまったのだ、無理はないだろう。
幽夜は、二重人格なのだ。
過去は不明だが、ボールに触れただけで、人格が強制的に変わる。
その人格の性格は、幽夜とは逆。とても荒々しく、同一人物とは思えないほど。
プレーでも、基本は素早い動きで相手を翻弄するが、人格が変わると力強く、協調性が無いプレーになる。
その点では、吹雪と似ているのかもしれない。
「幽夜」
「はいぃ…?」
冷たい声で、裕也を呼ぶ。
返答からも、少々怯えているように見える。
「お前は、本当に自分のプレーじゃないと思っているのか?」
「…はい… …あれは、もう1人の自分のプレーですから… …自分であって、自分じゃないんですッ…」
自分であって、自分じゃない。
自分で言ったのにもかかわらず、幽夜の頭の中は、その言葉がリピートされていた。
きっと、豪炎寺は、「お前のプレーは認めない」等の様なことを言うだろう。
喝を入れられる、覚悟はしていた。
「俺は…
俺は、お前自身のプレーだと思うけどな」
「…えっ?」
耳を疑う、幽夜。
聞いていた吹雪も、目を見開かす。
「もう1人の幽夜がお前の中に居るなら、それは、個性として受け取れば良いんじゃないか?」
「こ、せい…ですかぁ?」
「ああ」と、頷く豪炎寺。
幽夜の表情も、若干明るくなる。
「人格が幾つあったって、お前ということに変わりは無いんだ」
「…う、うんっ!」
心からの笑顔。
その笑顔は、子供のように可愛らしくも、何処か大人びていた。
「あっ」
と、何かを思い出したかのように吹雪が言った。
「そういえばさぁ、臼井君って、どんな特訓してるの?」
足下にあったボールを、幽夜に向かって蹴った。
幽夜は思わず、そのボールに足を付けた。
「「あ」」
声を上げる2人。
理由は簡単。
「俺様がやってる特訓は、お前等のようなチョロいプレイヤーについてこれねぇ特訓だァ!」
人格が変わるからである。
*Postscript(後書き)*
めっちゃおくれで御免なさいヒナさぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁん!!!
えっと、さくらのリクエスト消化のために一言で済ませますね。
自 己 満 足 の 塊 。
以上!