二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ボカロ曲小説集】色蝶の行く先ぷらす トリノコシティ連載中  ( No.438 )
日時: 2011/06/26 22:57
名前: 藍蝶 (ID: fjkP5x2w)
参照: オーズ見れなかった……こうなったらカッター出動だ!

∮第8話


私は今日から学校なるものへ行く事になった。

「いいか?ヘマすんなよ」

日堂さんの態度に怯えながらもコクン、と頷く。
制服を貰い、ランドセルを貰い、教科書やノートを貰い、大体の準備が終わった所で”私立大成小学校”という所へと行った。

職員室、と書かれた部屋で和らげな物腰の女教師が待っていた。

「貴方が日堂ラヤさん?初めまして、2−B担任近藤京子です。宜しくね」

ショートの黒髪を柔らかく内側に巻いたその近藤先生は声まで優しそうな感じであった。

「じゃ、宜しくお願いします」

日堂さんが立ち去ろうと席を立った。

「えぇ、お任せ下さい」

ニコッと笑ったその後、じゃ行こっか、と私の手を引いた。


「皆っ!今日は転校生が来てま〜す」

ドアを挟んだ向う側に先生の声が聞こえた。
一方の私は緊張しまくり。頬に汗がつたう。

「え〜誰?」
「男の子?女の子〜?」
「女の子だよ」
「え〜女かよ……モン〇ン誘おうと思ったのによ〜」
「一緒にあや取りとか出来るかな!?」

ざわつく教室。
私の緊張は高まるばかりだ。

(あや取り……ってなんだろ。分からない……)

月音を深く深く調べてた訳でもないので、知るよしもない事であった。

「静かに静かに。ほら入って、日堂さん」

皆の視線が一斉に扉へ向く。ガラスで出来た小さな窓が扉に付いているので、よく分かった。
それでもなんとか緊張を抑え込み、扉を開けた。

『こっちこっち』

小さな声と共に近藤先生が手招きをする。近づくといきなり右肩を持たれ、前を向かされた。

「この子が今日から皆と勉強する日堂ラヤさんです!仲良くしてあげてねっ!」

その元気な声に吊られて苦笑い。

「ねぇ!誕生日何時ー!?」

ロングヘアをポニーテールに纏めた活発そうな女の子が私に質問してきた。誕生日か……

「ボアデイズクロッケンソート!」
「は?」

女の子は首を傾げてしまう。

(あっ……しまった!!)

私は自分の大きい失敗に気づく。
ついでにセブラティオの言葉で9(ボア)月(デイズ)2(クロッケン)日(ソート)であるが、ラヤは数字まで習ってない。
書き方は一緒だが、読み方だけは習ってない……

いきなり、ピンチである。


第8話 終わり