二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ曲小説集】色蝶の行く先 ぷらす ( No.55 )
- 日時: 2011/04/24 22:15
- 名前: 藍蝶 (ID: 3i70snR8)
- 参照: ちょっと待てよ、次代のキャプテン栗松かよ。納得がいかん←
第4話
私は、私は。
あの子と会える毎日を楽しみに生きてたのに。
小さい窓しかなく、光りはほとんど射さないこの部屋で……
私の未来は輝いていました………———————————————————————
あれから、多分、一ヶ月。
少しずつ増えていく管が邪魔になってきたし、耳も、お婆ちゃんみたいに遠くなった。
あの子に会う為の足も、機能を失ってきたかな。
でも。
私は傍らに置かれた紙飛行機に目をやる。
次に、管に目をやる。
ここから、もう二度と出れないというのなら、
最後に……貴方に
心配なんてかけたくないよ。
私は体に刺さる管を全て抜いた。 ※よい子の皆さまはマネしないでね※
着替えて、重い足を引きずるようにして
走る。
「あ!来てくれたんですね!」
いつも会っている男の子は、満面の笑みを見せて電線越しまで歩いてきた。
この笑顔を見れるのも、最後なのね?
「すいません、最近何だか警備をきつくなっちゃって、手紙書けなくて……」
警備がきつくなった………という事は、お父さんが指示を出したに違いない。
「ぁ……ぃ、いぃんです……^^」
私は無理して笑顔作って、紙飛行機を思いっきり飛ばした。
サヨナラの……思い込めて。
足が震えてきてる。呼吸も早まる。無理矢理管を抜いた報いか。
男の子はそれに気づいた様子はなく、手紙を読み始めた。
「ぇ………?」
手紙を読んでいく内に、彼から笑顔は去って行った。
「ど、どういう……事ですか?遠くに行くっ……て……」
彼は、私が入院しているとは知らない。刑務所のお偉いさんが私の父とは知らない。
引っ越しとかと、思ってくれればいい。
手紙に書いた内容をまとめると、私はこう書いた事になる。
『遠くに行くのよ。だから、バイバイ』
「遠く…って、何ですか………?」
震えた声。私だって、悲しいの。
「そのままの………意味、ですよ」
そう、私が書いたのはそのままの意味。
『遠く』……というのは、すなわち『あの世』
彼は、死なない限り来れない。
「だから………さ、サヨナラ………」
力を振り絞り、別れを告げる挨拶を発した。
後ろを向いて、涙をこらえる。
涙なんて、見せれないわ。
「待つよ!!!」
イキナリの声にビクッとして振り向く。
「いつまでも待ってる……!君が来るその日まで!!」
彼は、叫びながらも半泣きだ。
「手紙………大事に大事に持ってたら、また、会えます……よね?」
彼は、最後に笑ってくれた。
だから、私も微笑み返した。
後ろに向いた途端、涙があふれ出す。
泣かないって、決めてたのに。
別れって、こんなにツライモノなの?
私の母は、私を産んですぐ死んだらしい。
学校なんて行ってないし、友達もいなかった。
特別自覚のある別れなんて経験、した事なかったけど、
こんなに、悲しいの………?
そのまま私の視界は地面に落ち、暗闇に染まった。
遠く、救急車とお父さんの声が聞こえた。
第4話 終わり
*作者息抜きすぺーす*
どうも、藍蝶です。
いえふ、もう直ぐこの子逝っtyピーーーーー ちょっとおぉ!
ま、いいか。うん、もう直ぐクライマックスだよ。
早く返事来ないかな。抹消する準備しなきゃw