二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケットモンスター 滅びの世界と願い星 ( No.1 )
- 日時: 2011/04/17 11:09
- 名前: 満月の瞳 ◆zkm/uTCmMs (ID: A2bmpvWQ)
ハジマリ
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千年に一度、七日間だけ目覚めて、選ばれた1人だけに願いをかなえる
ポケモン。
ジラーチ。
幻のポケモン。
存在すら定かではない、ポケモン。
大いなる大地とも謳われる、ファウンスのどこかで、眠り繭に守られ、深い深い眠りについている。
アメジストのような繭の中で、千年間、ひたすらに眠り続ける。
子供のような、心を持って。
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『緊急!緊急!宇宙から巨大隕石がこの惑星に向かってやってきています!!』
『衝突が予想される大陸は、シンオウ地方!中心はテンガン山です!』
『衝突する確率は98.9673%!ほぼ確定です!』
『巨大隕石!?』
『衝突したらどうなるの!?』
『…この惑星の半分以上…最悪の場合、惑星が衝撃によって破壊されます…』
『そんな!避難は…!』
『…隕石が巨大すぎる…!どの大陸に逃げても…!』
『宇宙船などを使って脱出できませんか!?』
『隕石の軌道がまだわからない!それに、国民全員を乗せることは不可能だ。数が足りなすぎる!』
『ポケモンたちでなんとかできませんですか!?』
『普通のポケモンではまず不可能だ…。伝説のポケモンがいたとしても
…もう協力はしてくれないだろう…』
『やはり…魔獣体実験の…逆襲なのでしょうか…』
『あれほどの隕石を動かすことができるポケモンは…アルセウスやミュウツー…ミュウ…わからない…!』
『ミュウツーは800年以上前の実験の失敗作ですよ!?ミュウツーんぽ確率が高いのでは!』
『わからない!他の伝説のポケモンたちや幻のポケモンたちかもしれない!』
『あんな実験しなければよかったのよ!!あの実験でどれだけのポケモンが死んだことか!』
『なぜ突然隕石が!昨日までは何の異常もなかったのに!!終わりだ!この世の終わりだ!!』
『もう皆終わりよ!!あんたたち実験者が悪いのよ!!』
『違う!!私たちは何も間違っていない!!あと少しだったんだ!あと少しで「完全体」ができたんだ!悪いのはポケモンだ!ポケモンがいけないのだあ!!』
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幼い少年が、遊園地でジラーチに出会ったことから、約800年後。
ポケモンワールドは歪んでしまっていた。
人々がポケモンを物のように使い、家畜以下のように扱われ、実験体などに容赦なくされていた。
技術がとてつもなく進歩し、ポケモンに頼る必要があまりなくなってしまった。
ポケモンを愛するなどということは、とっくに皆忘れていた。
ましてや、ポケモンと一緒にバトル&ゲットなどということは、考えられもしなくなった。
あるときおこなわれた、魔獣体実験。
その実験で、多くのポケモン命が無造作に奪われた。
そして、ポケモンたちは、人間を憎み、人間を恨み、人間を襲うようになった。
そこで、人間たちもポケモンに攻撃をした。
技術のある人間たちにはかなわず、またしても多くのポケモンたちが死んだ。
そんなことを長い間繰り返していた。
そんな時、人間たちはとあることを恐れた。
伝説・幻のポケモンたちの逆襲を。
いくらすぐれた技術と知識を持っていても、この世界を生み出したとされるポケモンたちにはかなわない。
そして、それは起こった。
巨大隕石の衝突。
それによって、数えきれないほどの人間とポケモンが死に絶えた。
デンセツ・幻のポケモンたちは、もうつもりに積もった怒りに我を忘れていたのだろうか。
惑星をほとんど壊滅に陥らせてしまったのだ。
人間たちの技術はおとりに劣ってしまった。
荒廃しきった惑星を、元通りに復興させるなんて、不可能だった。
わずかに残った人間はポケモンを憎んだ。
これもすべてポケモンのせいだ、と。
隕石を落としたのは、愚かなポケモンたちのせいだと。
ポケモン殺しが日常になった。
わずかに残ったポケモンたちも、人間殺しが日常になった。
神が怒ったのだ、と。
我々の神たちがおこって我をなくしてしまったのも、憎き人間のせいだと。
200年たった今でも、荒廃しきった世界で、変わらず続いていた。
ポケモンと楽しく過ごせていたころから、1000年たった。
ジラーチは、目覚めた。
幸せな世界から一変した、死の世界に。
これは、サトシと呼ばれた少年が活躍していたころから1000年後の
世界での話・・・・。