二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 罪と罰〜「キミが罪でボクが罰だ」〜 ( No.136 )
- 日時: 2012/11/16 18:21
- 名前: 鏡猫 (ID: FODM/zWG)
第3話 突然の事故
「今日で、もう終わりだな。最終日だ」
「むぅ。そんな事いわないでよっ寂しくなるから」
ミクの家までにはまだ程遠い所で歩いていた2人
車通りや人通りも多く、まだ賑やかな時間。
家に帰るのにはまだ抵抗があったようだが、約束なので仕方ない
「あーあ。またこんな日が来るといいなぁ」
「きっと来るさ。信じてれば……ね?それに結婚したらいつでも一緒だぜっ!?」
「結婚出来るかも分かんないのに?」
「え〜…。ボクと結婚したくないの?」
「まっさかぁ」
喋りながらゆっくりと家へと近づいていく
でも、そんな会話も数秒後に途切れる
「ひったくりよっ!!」
人通りが多いここでは、ひったくりも珍しくない
何をひったくったのか分からないが、そのひったくり犯は、着々とミク達に近づく
それに、ミク達は気付いていない
「ひったくりだって…気お付けなきゃ」
「とはいっても金になりそうなものないけどな」
「もぅ!レンはいつもそんな事しか言わないんだからっ」
レンが笑う
「きゃっ」
その時、ミクとひったくり犯が思い切りぶつかってミクがこける
ずっと抱いていたぬいぐるみも飛んでしまう。
ひったくり犯もこけたが、すぐに立ち上がり逃げていく
「大丈夫か…?」
レンが手をミクに差し伸べて立ちあがらせる
ミクはあたりを見渡してぬいぐるみを探した
それは、道路に放り投げられている
「あった!」
ミクが、車がきてるかの確認もせずにぬいぐるみを取りにつっこむ
車が来ているのに気付いたレンがとっさに動いた
「ミクッ!危ないっ!!」
ぬいぐるみを拾おうとしたミクをレンが突き飛ばす
その拍子にこけるミクと同時にブレーキ音も聞こえた。道路に血しぶきが舞う
周りにいた人達が叫び、騒ぎだす
起きあがって状況を理解しようとおそるおそる後ろを振り向く
そこに、血だまりの中にいるレンがいた
「レンッ!レンッ!!」
ミクがレンの傍による
事故の巻き添えとなったクマのぬいぐるみはところどころ破れてしまった
レンがゆっくりミクの方を向いて一言
「お前……本当に…ドジ…だ・・……・・な」
レンが眼を閉じる
「レンッレンッ」
ミクの眼から涙が流れる
遠くで救急車とパトカーの音が聞こえた
周りで見ていた人達が気付いて連絡してくれたのだろう
「レンッ!!」
ひたすらに彼の名前を呼び続けた